※この記事にはメトロイドプライム2のネタバレが多く含まれています。
概要
『メトロイドプライム2』に登場する敵キャラクター。
フェイゾン隕石の衝突により別次元に生じた【惑星ダークエーテル】に生息する闇の種族。
惑星エーテルの全ての存在がライトとダーク、2つの世界に分かれた際にルミナスのダークサイドとして誕生した生命体であり、その名前はルミナスの言葉で「恐怖」を意味している。
他の生物に取り憑いて、その身体を操る能力を持つ他、次元の狭間を通じて2つの世界を移動する事ができる。弱点は太陽光であり、日光が注ぐライトエーテルでは短時間しか活動できない。
その性質は極めて獰猛かつ狡猾であり、作中におけるルミナスの記録によれば、奇襲や待ち伏せは当たり前。時には上位のイングが下位のイングを盾にしたり、罠に嵌めたルミナスの戦士とダーククリーチャーを戦わせて、自身は高みの見物を決め込んだりと、卑怯で残酷な(ある意味効率的な)戦い方が目立つ。
しかしその一方で、ルミナスの開発した機械部隊に対抗するべく、機械に融合する事ができる様に能力を進化させたり、惑星エネルギーを吸収・還元する事ができる「エネルギー転送モジュール」の用途を理解して、逆にライトエーテル側の惑星エネルギーを奪う様になる等、その見た目からは想像も付かない程の高い知能も併せ持っている。
公式サイトのQ&Aでは「かなり頭のいいサメぐらいでしょうか。」と回答されている。
能力
ダークエネルギー
フェイゾンに酷似した性質を持つ黒紫色のエネルギー。イングの力の源であり、気体・液体・結晶等、様々な状態でダークエーテルの全域に蔓延している。
通常の生物(ライトエーテル側の存在)に対して極めて強力な毒性を有しており、ライトエネルギー(ライトエーテルの太陽光)の発生を妨害する性質を持つ。
そのため、ダークエネルギーの大気(瘴気)が蔓延しているダークエーテルでは日光が常に遮られてしまっている。
イングはこのエネルギーが生物的な知覚を得て誕生した種族だと推測される。…と言うのも、このエネルギーの正体が惑星エーテルが2つの世界に分割された過程で変質したフェイゾンエネルギーであると考えられるため。
公式サイトのQ&Aにて、ダークエーテルの大気が基本的にはフェイゾンの瘴気である事、イングがフェイゾンに対して生まれつき耐性を持っている事が明言されている他、フェイゾンが持つ生物の突然変異を誘発する性質こそ見られないものの、その毒性やフェイゾン生命体の発生プロセス等からも、殆ど確定している事実と言って良い。
つまりイングはフェイゾン生命体の亜種(派生種)とも呼べる存在であり、ライトエーテルに対する侵略行為も、種族繁栄(汚染拡大)のためというフェイゾン由来の本能的行動なのだろう。
スナッチ
イング最大の特徴にして最凶の能力。ダークエネルギーで身体が構成されているイングは、ダークエーテルの大気外では身体が焼き尽くされてしまい、短時間しか生存する事ができない。
そのためイングの上級成体はその身体を黒い霧状に変異させて他の生物、または機械(メカノイド)と細胞レベルで融合する事でライトエーテルでの長期的な活動を可能にしている。
この融合した形態を「ダーククリーチャー(Darkling)」と呼び、融合された対象はイング分の質量の増大、ダークエネルギー耐性の付与、新たな攻撃能力の獲得等、戦闘能力が強化される。
また融合形態はイング側が自由に解除可能であり、時には巨大な1つの対象に対して複数のイングが同時に融合する事もある。
この能力に対抗する唯一の方法は、イングの体内侵入を予め防御する事以外には存在しない。
この対策を怠れば、例え融合された対象がどれだけ強靭な意思を持っていたとしても、その支配に抗う事は不可能であり、イングに対抗するはずの力が逆に自らの首を絞める事になりかねない。
作中におけるルミナスの記録によれば、ライトエーテルのありとあらゆる存在がイングの軍勢へと取り込まれてしまい、時にはスナッチされた親友や家族とも戦わなければならなかったり、イングに対抗するために開発したメカノイドも逆にイングに奪われて利用されてしまう等、その凶悪さが遺憾なく発揮されている。尤も、中には一部例外もいたりするのだが…
尚、サムスがイングにスナッチされない理由は、惑星のエネルギーを吸収・還元する事ができる「エネルギー転送モジュール」を体内に取り込んだため。
モジュールの防御機能が自動的にスナッチを防いでくれるため、サムスがイングにスナッチされてしまいゲームオーバー…とはならないのだ。
一応、ルミナスもイングのスナッチを防ぐ鎧として「ダークスーツ」も開発したのだが、コチラは破損してしまうと意味がなかったため、ルミナスの戦士達はまだ意識が残っている内に自害する事で同士討ちを避けていた模様(ただしイングは死体にもスナッチできるため、どこまで意味があったのかは定かではないが)。
ポータル
イングは次元と空間を渡る歪み「ポータル」を展開して、惑星の至る所に空間を超えて出現する事ができる他、次元の異なるライトエーテルとダークエーテルを自由に行き来する事もできる。
また次元の狭間に留まる事も可能であり、この狭間の領域から別次元の相手に対して攻撃を行う際には、その身体の一部を鋭利な触手状に変形させた形態を取る事がある。
この変形した形態を「ダークテンタクル(Darkling Tentacle)」(詳細は下記の項目を参照)と呼び、他のイングとは区別して記録される(どの種類のイングが変異した形態なのかは不明)。
フェイゾン生命体の一部が物質を透過する次元転移能力、または長距離間を移動可能とするワームホール展開能力を持つ事から、元々はフェイゾンに由来する能力であると思われる。
この能力の恐ろしい所は、ライトエーテル側の防御を万全に固めたとしても、ダークエーテル側の同じ場所から次元を超えて侵攻されてしまうため、折角の防衛ラインが全く意味を成さない事。
惑星エネルギーが存在する各地域の聖堂に対して直接、しかも数尽きる事の無い総攻撃を仕掛けてくるのだから、ルミナスに取っては悪夢以外の何物でもないだろう。
弱点
上述した通り、通常のイングはライトエーテルの太陽の下では身体が焼き尽くされてしまうため、その太陽の光を模した「ライトエネルギー」が弱点となっている。
ライトエネルギーを発射する武器「ライトビーム」はその最たる物だが…使用するためには専用のビームアモ(弾薬)が必要であり、なかなか気軽に使う事ができない。
またイング1体を倒すためには何発も撃たなければならないにも関わらず、その回復手段も乏しい(煩わしい)ため、普通に戦うだけではジリ貧になってしまう事が多い。
そこでこの項目では、イングに対して有効な他の攻略手段も併せて紹介していこうと思う。
これを知っているか否かで、戦闘の楽さ加減が大きく異なるため、是非覚えておきたい。
ライトクリスタル(ライトパフ)
ルミナスがダークエーテルで活動するべく開発・設置した、上記のライトエネルギーを帯びた保護フィールド「セーフゾーン」を発生させる装置。
ライトクリスタルは結晶型の装置であり、永続的にセーフゾーンを発生させる事ができる。
そしてライトパフはビーコン型の装置で、ビームエネルギーを供給する事で一定時間だけ、セーフゾーンを発生させる事ができる。
このセーフゾーンはダークエーテルの有毒な大気(瘴気)を中和・無毒化すると共に、サムスの体力を徐々に回復してくれる効果を持つ。
またセーフゾーンの内部に侵入したイングは逆にダメージを受けてしまうため、基本的にイングはこのセーフゾーンを恐れて、自分から内部に入ろうとはせず、近づく事すら嫌っている。
つまりダークエーテルにおけるサムスの安全地帯として機能する装置な訳だが、この装置に特定のビームエネルギーを供給する事で、イングに対するダメージ効果を強化する事ができるのだ。
…正直な話、本作における対通常イング用の対抗手段としては、この強化されたライトクリスタル(ライトパフ)こそが最適解と断言しても良い。
また強化されたライトクリスタル(ライトパフ)は、ダーククリーチャーに対してもダメージ効果を発揮するようになるため、これも覚えておくと良いだろう。
- スーパーライトクリスタル(スーパーライトパフ)
ライトエネルギーを外部から供給された事で変質した状態のライトクリスタル(ライトパフ)。
「ライトビーム」をライトクリスタル(ライトパフ)に照射する事で、イングに対して通常のセーフゾーン以上に強力な効果を発揮する様になった。
なんとセーフゾーンに接触したイングは問答無用で身体が焼き尽くされて即死してしまうのだ。
一定時間でライトクリスタル(ライトパフ)の状態に戻ってしまうのだが、再度ライトエネルギーを供給する事でまた効果が発動する。
【闇のアーゴン】の「秘蔵庫2」で「ライトビーム」を入手以降、ライトクリスタル(ライトパフ)が存在する場所ならば、お手軽に利用する事ができる対イング用必勝法の1つ。
上手く利用すれば、普通に「ライトビーム」で攻撃するよりもビームアモの消費を抑えつつ、効率よくイングを一掃する事ができるだろう。
特に【闇のトーバス】に進めば、セーフゾーン内にも積極的に攻撃してくるハンターイングが登場するため、この効果を事前に知っていれば、普通に戦うよりも楽に倒せるはずだ。
- ウルトラライトクリスタル(ウルトラライトパフ)
ライトエネルギーとダークエネルギー、2つの相反するエネルギーを同時に外部から供給された事で変質した状態のライトクリスタル(ライトパフ)。
「アナイアレイタービーム」をライトクリスタル(ライトパフ)に照射する事で、上記の即死効果に加えて、更にイングを誘引する効果まで併せ持つようになった。
やはり一定時間でライトクリスタル(ライトパフ)の状態に戻ってしまうのだが、2つのエネルギーを再供給する事でまた効果が発動する。
【闇のホレイト】のエリアボス「クアドラアクシス」を撃破して、「アナイアレイタービーム」を入手後、満を持して解禁される対イング用必勝法の究極系。
イングを即死させるセーフゾーンに、そのイングを引き寄せる効果まで追加された事で、より簡単にイングを倒す事が可能となった。これぞ正に「イングホイホイ」である。
特にこの誘引効果に関しては、例えイングが何かしらの攻撃動作中であったとしても、このセーフゾーンが発生した瞬間に全ての動作を中断して、一目散にセーフゾーンへと向かおうとするため、これさえあれば本作随一の厄介な難敵であるハンターイングさえも、一気に処理が捗る事だろう。
勿論、ライトクリスタル(ライトパフ)が存在する場所限定かつ、両方のビームアモを消費する欠点こそあるのだが、「アナイアレイタービーム」をそのまま使用するよりも断然、使い勝手が良い。
ここまで来ると、最早イングを苛め抜いている様であり、何だか気が引けるかもしれないが、これは惑星エーテルの存亡を賭けた戦争なのだから仕方ないね。
ただしイングは最短距離でセーフゾーンに移動するため、地形をすり抜けるハンターイングは問題ないのだが、イングレットやウォリアーイングの場合は、たまにだが地形に引っ掛かって進めなくなってしまったり、何故かその場で停止し続けてしまう事がある。…なんだか、可愛い。
効果が消えるまではこの状態が続いてしまうため、その時は普通に攻撃して倒してしまおう。
動けないイングに対して一方的に攻撃する訳なので、やっぱり弱い者苛めになる?…仕方ないね。
エンタングラー
エンタングラーとは、ダークエネルギーを発射する武器「ダークビーム」のチャージ攻撃の事。
着弾した敵の動きを一時的に止める事ができる麻痺効果を有しており、この状態の敵に対して更に「ミサイル」を1発撃ち込むと、一撃で即死させる事ができるコンボ攻撃が存在する。
この仕様自体は前作『メトロイドプライム』に登場した「アイスビーム」+「ミサイル」のコンボ攻撃と全く同じなのだが、この麻痺効果、ダークエネルギーに耐性を持った通常のイングに対しては全く通用しない。
イングと同じ属性である「ダークビーム」がイングに対して効果が無いのは、当然と言えば当然の理屈なのだが、では何故この方法が弱点の項目にあるのかと言うと…
実はこの必殺コンボ、一部のダーククリーチャーに対しては、普通に通用するのである。
イングにスナッチされた全てのダーククリーチャーは共通して、ダークエネルギーに対する耐性が新たに付与されるのだが、スナッチした対象が元々ライトエーテルの存在であるためなのか、何故か「エンタングラー」の麻痺効果だけはそのまま適用されてしまうのだ。
ダーククリーチャー化した対象のログブックには大体の場合、「ダークエネルギーに対する耐性が上昇している」と解説されているため、つい先入観で「ダークビーム」が通用しないから「ライトビーム」で戦うしかない、と思いがちだが、この方法が通用する事に気付いてしまえば、普通に「ライトビーム」で戦うよりも、体力や弾薬の消耗を抑えつつ、安全かつ楽に倒す事ができる。
一見バグ技の様に思えるかもしれないが、この方法はWii版でも特に修正されていない歴とした仕様である(と思われる)ため、積極的に活用していこう。
…念のため確認しておくが、これは別に「ダークビーム」がイングに対して有効と言っている訳ではないため、勘違いしない様に。
正確には、一部のダーククリーチャーに対して、この「エンタングラー」を利用した必殺コンボが使用可能である、というだけなので、決して万能な必勝法ではない事を留意しておこう。
上記の通り、全く通用しない通常のイングやボスキャラクター級のダーククリーチャーに対しては勿論の事、効果こそあるものの弱点部位以外の攻撃を無力化してしまったり、元々の耐久力がそもそも低すぎて、麻痺させる前に倒してしまう様なダーククリーチャーに対しては、普通に「ライトビーム」で戦った方が良いだろう(特に後者の場合は「パワービーム」のみで十分である)。
フェイゾン
上述した通り、イングは根本的にフェイゾンに対して耐性を持っている。
しかし全てのフェイゾン生命体に対して、フェイゾンを利用した攻撃能力が有効な様に、イングもまたフェイゾンによる攻撃耐性が完全ではない。
その証拠に、スペースパイレーツがフェイゾン運搬用として利用している大型貯蔵容器(フェイゾンタンク)を攻撃して、その爆発にイングを巻き込むと即死させる事ができる。
この方法はイングに限らず、他のザコ敵クリーチャーに対しても適応される仕様であるため、もしイング(またはダーククリーチャー)とフェイゾンタンクを同時に見かける事があったら試してみると良いだろう。…問題は、その状況が限定的すぎて、滅多に活用できないという事なのだが。
比較的利用し易い場所としては、【闇のルミナセウス】の「ゴンドラサイト」辺りが挙げられる。
【水底に眠る神殿トーバス】に向かう道中、この時期になると出現するウォリアーイングを上手く誘導すれば、(効率が良いかどうかは別として)簡単に倒す事ができるはずだ。
種類
インファントイング(Ing Larva Swarm)
イングの幼生。1体1体は極めて脆弱かつ知能も低い上に、外敵に対して有効な攻撃・防御の手段を持たないため、自己防衛上、必ず群れで行動している。
攻撃方法は、イング以外の相手に出会うと無差別に体当たり(自爆)攻撃を仕掛けてくる事のみ。
また一定の期間を無事に生き延びた僅かな個体はその成長過程に応じて、後述するイングレット・ウォリアーイング・ハンターイングの何れかに変異する事ができる(具体的な成長の条件は不明)。
出現場所は【闇のホレイト】の「闇の転送ユニット設置通路」のみ。
見た目は黒紫色をした平たいウミウシの様な姿をしており、その手の群生生物が苦手なプレイヤーに取っては、かなり気持ち悪い相手かもしれない。
しかし何気にストーリーの終盤にならないと出会う事ができず、また出現場所も上記のフロアのみであるため、地味にレアキャラだったりする。
基本的な性質は、前作『メトロイドプライム』に登場した「パラサイト」系の小型クリーチャーと殆ど同じであり、接近される前に「パワービーム」で一掃してしまえば問題ない。
またその知能の低さ故に、例え進行方向上にセーフゾーンがあったとしても、そのまま突っ込んで自滅していく事も多い。出現場所の通路には丁度、中間地点にセーフゾーンが存在しているため、出会った瞬間にセーフゾーンまで引き返せば、簡単にその光景を見る事ができるだろう。
名前の通り、生まれたばかりの幼生なのだから仕方ないと言えばそうだが、イングの中でも屈指のアホの子である。だが、(倒し易さ的な意味で)それがいい。
イングレット(Inglet)
イングの下級成体。見た目はイング特有の赤いコアを持った半液状の生命体。
不定形の身体を持ち、壁や床面に張り付いて自由に這い回る能力を持つ。しかし変形能力が不完全であるため、接地した場所から離脱する事はできない。
普段は不定形状態で壁面を這い回っており、攻撃時には身体からコアを露出した形態に変形して、ダークエネルギー体を撃ち出してくる。攻撃方法はこれだけ。
しかし攻撃と移動は同時に行う事ができない上に、攻撃の予兆も非常に分かり易いため、その脅威度はイングの中でもかなり低め。
出現場所は【闇のルミナセウス】【闇のアーゴン】【闇のトーバス】【闇のホレイト】。
自己防衛上、単独で活動する事は滅多に無く、大体は数匹単位の群れで行動を共にしているため、戦闘時には複数のイングレットが同時に攻撃してくる光景も珍しくない。
しかし個々の耐久力は低く、不定形状態でもロックオン可能かつダメージはしっかりと与える事ができるため、基本的には「パワービーム」を連射するだけで問題なく倒す事ができる。
また他のイングと同様に光(ライトエネルギー)を苦手としているため、(ビームアモがもったいないけど)弱点の「ライトビーム」があれば、一撃で焼き尽くす事も可能だ。
尤も、出現するフロアの探索が終わっており、ただ通過したいだけならば、態々相手をする必要もないのだが。移動速度もそこまで速くはないため、無視して逃げ切る事も容易なはずだ。
尚、海外版の設定では、本来は戦闘を避けたがる傾向が強いらしく、また群れを作る事や攻撃自体もあくまで自己防衛のためであり、基本的には臆病で脆弱な存在である事が強調されている。
しかし種族の中でも最下層に位置する関係上、自身より能力が優れた上級成体によって、無理やり戦闘に駆り出される事も少なくないらしい。
実際のゲーム内でも、他のイングとの戦闘中に取り巻きとして出現する事が多いため、その実情は非常に分かり易く描写されていると言える。やっぱり下っ端は辛いなあ…
ウォリアーイング(Warrior Ing)
イングの上級成体。種族の中では最多種であり、最も基本的な姿をしたイングと言えるだろう。
上述したイングレットと同様、不定形状態では壁面上を自在に移動する能力を持つ他、ウォリアーイングは更に5本足の蜘蛛に似た攻撃形態に変異する事もできる。
近距離では鋭利な前脚による切り裂きや体当たり攻撃を、遠距離ではポータルを展開してビームを発射する等、全距離戦に対応した攻撃能力を併せ持つ強敵であり、特にポータルビームは押し出し性能が非常に強いため、セーフゾーン外までサムスを弾き飛ばそうと多用してくる。
一応、攻撃の予備動作自体はかなり分かり易いため、しっかりと回避に専念しよう。
基本的に不定形状態では攻撃を当て辛いため、ここは5本足形態に変異したタイミングを狙って、「ライトビーム」や「スーパーミサイル」で攻撃しよう。
また弱点の項目でも説明した通り、強化されたセーフゾーンに上手く誘導して即死させてしまう事も有効である。出現するフロアに必ずセーフゾーンが存在する訳ではないものの、複数のイングを同時に相手をする事は今後も非常に多くなってくるため、ある程度は誘導に慣れておいた方が良い事は確かである。状況に応じて、使い分けると良いだろう。
ちなみに不定形状態のウォリアーイングは移動しか行わないものの、(何故か)攻撃を受けると移動速度が上昇してしまうため、不意に接触ダメージを受けてしまう可能性も考慮すると、不定形状態の時は余り攻撃をしない方が良いかもしれない。
出現場所は【闇のルミナセウス】【闇のアーゴン】【闇のトーバス】【闇のホレイト】。
本作に登場するザコ敵クリーチャー全般に共通する事なのだが、素直に戦った所で体力や弾薬等を無駄に消費するだけなので、探索の邪魔になる場合や強制イベント戦闘でもない限りは、無視して別のフロアに逃げてしまった方が効率的である。
ただしこのウォリアーイングの場合は、初めて戦う事になる【闇のアーゴン】の「ダークアーゴンプラザ」や、アーゴンキーの1つが存在する「イングクローホール」にて強制イベント戦闘が発生するため、上述した必勝法も駆使して、1体ずつ確実に対処していこう。
尚、ウォリアーイングはスナッチ能力を攻撃手段としても使用する唯一のイングだったりする。
上記の体当たり攻撃を受けると「イングの体内侵入を阻止しました。」とメッセージログが流れると共に、サムスのパワードスーツにイングが纏わり付いて、一定時間後に離れていくという中々に細かい演出が入るのだ(勿論、この間に纏わり付いたイングを攻撃する事はできない)。
エネルギー転送モジュールのおかげで、スナッチされる事はないと分かってはいるものの、初見では妙に焦らされるかもしれない。
ハンターイング(Hunter Ing)
イングの特殊上級成体。種族の中では個体数こそ多くないものの、その攻撃性の強さはウォリアーイング以上であり、なんと他のイングであれば近づく事すら嫌うはずのセーフゾーンに対しても、その内部に外敵(サムス)が存在すれば、果敢に攻撃を仕掛けてくる程。
…実の所、ザコ敵クリーチャーのみに限定した場合、このハンターイングこそが、本作を代表する最も厄介な難敵と言っても過言ではない。
ウォリアーイングと異なる点は常に空中を浮遊している事、不定形状態にはならない事、ポータルビームの発射能力を持たない事などが挙げられるが、最大の特徴はやはりその見た目。
複数の触手が球状に絡まったその中心部に、イング特有の赤いコアが収まっている様な異形の姿をしており、この伸縮自在な4本の触手を用いた近距離戦…基、奇襲を得意としている。
攻撃方法は、4本の触手を突き刺してきたり、身体を横回転させながら突進してくる事のみだが、触手による攻撃は押し出し性能が非常に強いため、ウォリアーイングのポータルビームと同様に、セーフゾーン内に陣取り続ける事が難しくなっている。
またハンターイングは「位相変位能力」という自身の身体を半透明化させて、地形やコチラの攻撃をすり抜けてしまう強力な回避性能(無敵状態)も有している。
この能力が非常に凶悪であり、弱点である「ライトビーム」は勿論の事、「スーパーミサイル」や「パワーボム」などの特に高威力な攻撃に対して機敏に反応してしまう上に、例えハンターイングが何かしらの攻撃動作中であったとしても、すぐに攻撃を中断して無力化してしまうのだ。
一応、攻撃と回避は同時に行えないという弱点こそあるものの、この圧倒的な反応速度に加えて、更には無敵時間もかなり長い。
元々の耐久力が地味に高い上に、そこにダメージを与えるチャンスさえも殆ど訪れないとくれば、一体何の罰ゲームなのかと疑いたくなる事請け合いだろう。
正攻法で戦う場合は、ハンターイングがこの能力を解除した一瞬を狙う撃つ事になる訳なのだが…そこは書くは易し、行うが難し。そう簡単にダメージを与えられる訳がないのだ。
大体のプレイヤーは長い時間待ったにも関わらず、攻撃した瞬間にまた回避されてしまう事が殆どであり、逆にハンターイングが反応し難い攻撃で応戦しようした場合、最適解が「パワービーム」を連射してチマチマとダメージを稼ぐ事になってしまう。
ビームアモの消費も考慮して、ハンターイング1体に対してかなりの長期戦を覚悟するとしても、これでは幾ら何でも時間が掛かり過ぎるだろう。
結果として、上述したウォリアーイングの項目でも説明した通り、このハンターイングもまた戦う事自体がそもそも間違いであると言わざるを得ない。
素直に戦ったとしても、コチラの体力、弾薬、時間が消費されるだけで旨味などは一切ないため、出現するフロアに用事がないのであれば、無視して別のフロアに進む事を推奨する。
またハンターイングは飛行可能かつ地形をすり抜けて移動する事ができるものの、実際の移動速度はかなり遅いため、回り込まれさえしなければ、比較的簡単に逃げ切る事ができる。
しかし探索の邪魔になる等、どうしても戦わざるを得なくなった場合は、弱点の項目でも説明した通り、強化されたセーフゾーンに上手く誘導して即死させてしまおう。
…尤も、出現するフロア全てに必ずセーフゾーンが存在するとは限らないのだが。
出現場所は【闇のルミナセウス】【闇のアーゴン】【闇のトーバス】【闇のホレイト】。
上記の通り、「個体数は少ない」という設定のはずなのだが、実際はウォリアーイングと出現状況が全く同じであり、しかも出現するフロアには必ず2体のハンターイングが潜んでいる上に、全てのザコ敵クリーチャーに共通する仕様として、フロアを2つ分移動すれば何度でも出現するため、探索中は非常に煩わしい思いをする事になるだろう。これじゃあ設定詐欺である。
ただしウォリアーイングとは異なり、ハンターイングとの強制イベント戦闘は(幸いにも)ゲーム内で一度も発生しないため、そこだけは良心的と言える…かもしれない。
ちなみに半透明化している間は、ロックオンをする事ができない。常にロックオンし続けるには、「ダークバイザー」に切り替えれば良いのだが…すると今度はハンターイングが今どの状態にあるのか、微妙に分かり辛くなってしまうため、余り意味はなかったりする。
尚、公式サイトのQ&Aでは「スナッチが出来るのはウォリアーイングだけです。」と明言されているのだが、「ダークコマンド(スナッチされたコマントパイレーツ)」のログブックにおける解説には、「ハンターイング種のみがスナッチを許される」とあるため、この回答もまた実際の設定と矛盾してしまっている。…やっぱり設定詐欺なのでは?
また海外版の設定では、小型の飛行性ダーククリーチャーである「ナイトバーブ」を捕食している事が判明しており、コチラは何気にイングの食性の一部が解明された貴重な記述だったりする。
イングストーム(Ingstorm)
超小型のイング。特定のフロア内を大規模な群れで飛び回っており、敵と見なした者には腐食性が極めて強いダークエネルギーを投射して攻撃する。その溶解力はダークエネルギーに対する完全な耐性を持たない限り、最高硬度の合金属類でも溶解してしまう程。
見た目は丸くて平たい紫色の埃としか言い様がなく、スキャンするまではイングは疎か、そもそも敵として認識されないであろう、異質な姿形をしている。
ゲーム内での役割としては、倒すべきクリーチャーではなく、一部のフロアに侵入される事を防ぐ一種の障害物として扱われており、イングストームを倒す事は不可能だが、逆にイングストームに近づかなければ攻撃される事もない。
イングストームの蔓延るエリアを探索するためには、ダークエーテルの瘴気を完全に遮断する事ができる「ライトスーツ」を入手しなければならない。
つまり時期的には、3つの地域から惑星エネルギーを奪還して、後はラスボスを残すのみ…という状況になって、ようやくフロア内の探索が解禁されるのだ。
そのため、もしその適正時期を無謀にも弁えずに防御機能が不十分な「ダークスーツ」で無理やり突っ切ろうとすると…恐ろしい勢いで体力を削られてそのままゲームオーバーとなってしまう。
…メタ的に説明すれば、所謂「シーケンスブレイク」を防ぐための配置だったりする。
出現場所は【闇のルミナセウス】と【闇のホレイト】。
【砂と荒廃の地アーゴン】攻略後、次なる地【水底に眠る神殿トーバス】に進む途中で少し【闇のルミナセウス】の「デスダストトンネル」に寄り道をすれば、出会う事自体は割と簡単である。
勿論、その先には絶対に進んではいけない。
何故なら、「デスダストトンネル」の入り口付近に蔓延るイングストームを、仮に圧倒的な体力で以ってごり押しで進んだとしても、その先の「デスダストサイト」ではなんとフロア全域にイングストームが飛び回っているのだ。つまり、普通に詰む。
無論、フロア内にはセーフゾーン(回復エリア)等という安全な場所は一切存在しない上に、更にはウォリアーイングも3体程出現するため、これでは普通の探索すらできる訳がない。
ここは素直に諦めて、そのまま引き返した方が賢明だろう。
【闇のホレイト】では「闇のホレイト聖堂」の隣のフロア、「セキュリティルート」に出現する。
ここではイングストームが一部の区画にのみ飛び回っているため、部屋に入るだけなら、ダメージを受ける心配はない。しかしフロアの構造上、モーフボール状態でしか先に進めないため、やはりごり押し対策は万全である。
…え?この時期にもなれば体力と技術さえあればゴリ押しで進めるかもしれないだろうって?
確かに仕様上は不可能ではないのだが、無理して進んだ所でそれは無駄骨にしかならない。
何故なら、このフロアにアイテムは一つも隠されていない上に、その先のフロアも既に通過した「ダークサイドガーデン」にしか繋がっていないため、特に通る必要もないからだ。
またこのフロアに進めているという事は、既に「ライトスーツ」の入手条件も満たしているため、やるべき事を終えたら、さっさと【ルミナス大聖堂】に戻った方が良いだろう。
ダークテンタクル(Darkling Tentacle)
上述した能力の項目でも紹介したイングの攻撃形態。
見た目はポータルから半透明の触手を伸ばした状態であり、サムスが接近するとこの触手を激しく振り回してくる。攻撃方法はこれだけ。
触手の先端部分を攻撃する事で、一時的に触手を撤退させる事ができるのだが、本体は次元の狭間に存在するため、直接のダメージは届かず、完全に倒す事はできない。
ただし外敵の近くにポータルを開いて攻撃するという設定にも関わらず、出現位置は完全に固定であるため、倒す度にサムスの近くまで追ってくるなんて事はない。
基本的な性質は、前作『メトロイドプライム』に登場した「スパンクバイン」系のクリーチャーと殆ど同じであり、弱点部位に何らかの攻撃(「パワービーム」なら3発程)を当てれば一定時間、次元の狭間へと撤退させる事ができる。
しかし前作であればチャージした「プラズマビーム」の攻撃で完全に倒す事ができたのだが、このダークテンタクルの場合は倒す手段が全く存在せず、イング共通の弱点である「ライトビーム」でも撤退させる事しかできない。
一応、1発で撤退させられる利点はあるものの、何度も復活してしまう不死身のコイツ相手に態々ビームアモを消費してしまうのは流石に勿体ないだろう。
また触手自体が小さいため当たり判定が狭く、正確に攻撃を当てる事も地味に難しい上に、耐久力も微妙に高い等、脅威度(面倒臭さ)としてはコチラの方が遥かに上である。
更に出現場所はダークエーテル全域にも及ぶ。何気に特別なエリアである【暗黒の大空聖堂】にも出現する唯一のザコ敵クリーチャーだったりする(イベントムービーも含めれば、ウォリアーイングも登場するのだが)。
主にフロア同士を繋ぐ狭い通路内に出現する事が多く、安全に通り抜けるためには多少面倒でも、1体ずつ相手をしていかなければならない。
しかし【闇のホレイト】の「マグネットボールホール」ではフロア内の球体部分から複数のダークテンタクルが出現しており、「スパイダーボール」で頂上に登ろうとするサムスを妨害してくる。
承知の通り、モーフボール状態では攻撃能力が「ボム」または「パワーボム」に限定されてしまうため、攻撃する場合はどうしてもダークテンタクルに接近する必要があるのだが、大体はそのまま触手で弾き飛ばされてしまう。
そして何度も復活するコイツ相手に「パワーボム」はやはり勿体なさ過ぎるため、基本的には反応しない範囲外のルートを見極めて進む羽目になる。…開発スタッフも意地が悪い。
尚、海外版のログブックにおける解説では「ライトエネルギーによる攻撃で怯ませる事ができる」と表記されている。
確かに間違った内容は一文も書かれていないのだが、実際はどの攻撃能力であっても問題なく撤退させる事ができるため、何だが説明不足な気がしなくもない様な…
スティーラーイング(Sub Guardians)
ウォリアーイングの強化型。詳細は該当記事を参照。
エンペラーイング(Emperor Ing)
イング最強の存在。詳細は該当記事を参照。
考察
イングの起源
次回作『メトロイドプライム3』には、液状フェイゾンが過度の凝縮を経て知覚と変形能力を得たフェイゾン生命体「フェイザレット(Phaz-Ing)」が登場している。
このフェイザレット、英名からして態々「Ing」と表記されている上に、その身体を構成しているエネルギーが異なる点を除けば、動きや鳴き声に至るまでイングレットと全く同じなのである。
上述したダークエネルギーの項目でも説明した通り、ダークエネルギーとはダークエーテル誕生の影響で変質したフェイゾンエネルギーであると推測されるため、液状フェイゾンからこのフェイザレットが誕生する様に、ダークウォーター(液状化したダークエネルギー)からイングレットが誕生する事も何ら不思議ではない。
また突然変異を誘発するフェイゾンの性質がイングにも作用する事はエンペラーイングの例からも判明しているため、このイングレットが更なる変異を遂げた結果、独自の成長過程を得るに至り、本作に登場する「イング」という闇の種族が誕生したと推測するのが最も自然ではないだろうか?
ここまで見た目と性質が酷似している以上、このフェイザレットこそがイングの元になった存在であり、そしてフェイゾンとダークエネルギーとの関連性を裏付ける証拠と考えて間違いない…はずなのだが、やはり公式からは両者の関係について、特に何も明言されていない。
…単にメトロイドシリーズの時系列上、先に発見されていたイングに似ている事からフェイゾン+イング(イングレット)=フェイザレットと呼ばれているだけかもしれないが。
ダークサムスとの関係
公式サイトのQ&Aでは「イングとダークサムスは特に敵対していません。」と明言されている。
イングから見れば、ダークサムスも惑星エーテルを訪れた部外者の1体に過ぎないはずなのだが、イングもダークサムスも元を辿ればフェイゾンから誕生した生命体なのだから、確かにある程度の同族意識があったとしても何ら不思議ではない。
そもそもイングは惑星エネルギーの奪取=ダークエーテルの存続を、ダークサムスはフェイゾンの吸収=自身の強化を主な目的として動いているため、共通の敵であるサムスの存在もあり、お互いに協力(利用)し合った方が効率的なのは明白だろう。
しかし作中における描写を見る限りでは、上記の回答は(ネタバレ防止のためとはいえ)少々説明が不足していると言わざるを得ない。
何故なら【聖なる浮遊要塞ホレイト】の「大展望台前倉庫」にて、ダークサムスが3体の「ダークパイレーツ(スナッチされたスペースパイレーツ)」と敵対しているイベントが存在するから。
この時、ダークパイレーツ達はダークサムスに対して攻撃こそするものの、あっさりと返り討ちに遭ってしまい、当のダークサムスは高笑いと共に、そのまま彼らの背後にあったフェイゾンタンクからフェイゾンを吸収して去ってしまうのだ。
交戦に至った理由は不明だが、状況から推測するに、おそらくはイングが持っていたフェイゾンを奪うためにダークサムスの方から急襲したのだろう。
また【審判の門ルミナセウス】の「スプリンターハイブC」では、ダークサムスを追う形で初めてサムスがダークエーテルを訪れる事になるのだが、この時のダークサムスは近くに設置してあったライトクリスタルを破壊して、周囲のウォリアーイングをサムスに嗾けている。
この時点ではイング側に協力しているのか、またはイングを従えているのか、判断できなかった訳だが、上記のイベントを見る限りでは、イングとダークサムスの関係は「邪魔にならない限りは、お互いの目的のために利用し合っている」と言った方が正しいのだろう。
EPISODE OF AETHER
コミックボンボンで連載されていた『メトロイドプライム EPISODE OF AETHER(エピソード オブ エーテル)』では、ウォリアーイングとエンペラーイングの2体が登場しているものの、その出番は僅か数コマ程度と非常に少ない。
これはそもそも漫画版のメインテーマがブラボー中隊の生き残りであるオリジナルキャラクター達4名の奮闘劇であり、ダークエーテルでしか活動できない通常イングの出番は、必然的に(本作では準主人公扱いである)サムスとの戦闘描写に限られてしまうため。
その代わり、イングがスナッチしたダーククリーチャーの出番は多めであり、漫画版オリジナルの設定や熱い展開も相まって、一般人目線から見たイングの脅威(及びそれを圧倒するサムスの強さとカッコよさ)が遺憾なく描写されている。もし機会があれば、是非読んでみて欲しい。
余談
【ルミナス大聖堂】でトランスレーターファイルを更新後、【審判の門ルミナセウス】の「連邦軍コンテナ輸送エリアB」に戻って来ると、ザコ敵である「スプリンター」にイングがスナッチして「ダークスプリンター」となるイベント戦闘が発生する。
この時、イングがスプリンターをスナッチする前にサムスの方が若干早く動ける様になるのだが、もしこのスプリンターを先に撃破してしまった場合。
なんと行き場を失ったイングが黒い霧状のまま暫くの間、移動し続けた後に消えてしまうという、中々に珍しい光景を目にする事ができる。恐らくはダークエーテルに戻る事もできずに、そのまま太陽の光で燃え尽きてしまったと思われる。
またこの黒い霧状のイング、接触すると普通にダメージを受けてしまうため、実は当たり判定持ちの敵キャラクター扱いである事が分かる。あれはただの黒いエフェクトではなかったのか…
序盤の装備ではどれだけ効率良く動けたとしても、精々スプリンターを1体倒すのが限界だろうと思われるため、なかなか発生させる事ができない現象ではあるものの、ここまで細かく設定されていたとは、開発スタッフの作り込みには思わず脱帽である。
しかしスナッチ対象を先に倒してしまう事自体はかなり有効的な戦略と言って良いのだが、今回の場合はダークスプリンターの数を1体減らしただけに過ぎないため、そこまで戦局が有利になった訳ではない。無理して先に倒す必要はないだろう。
尚、イングがスナッチする前にその対象を先に倒して戦闘自体を回避する事は、ゲームの仕様上、十分な攻撃能力さえあれば、上記のイベント戦闘以外でも、普通に可能だったりする。
ただしゲームの進行には特に影響しないザコ敵とのイベント戦闘ならまだ問題はないのだが、相手によってはゲームの進行が詰んでしまうため、注意が必要である。
例えば【ルミナス大聖堂】に出現する「ギガスプリンター」は、ある程度ダメージを与えると出現したイングにスナッチされて「ダークギガスプリンター」に変異するのだが、この時点では攻撃力が全く足りないため、絶対にギガスプリンターを倒す事はできない。
しかしシーケンスブレイクを解禁した場合、【審判の門ルミナセウス】で事前に「パワーボム」を入手してしまえば、ギガスプリンターを1発で倒しきる事ができてしまうのだ。
…ただしその場合、本来はダークギガスプリンターを倒した後に起こるエネルギー転送モジュールの入手イベントが発生しない=周囲のバリアが全く解除されないため、倒した時点で先に進む事が不可能となってしまう(ついでにダークギガスプリンターもスキャンできなくなる)。
仮に何らかの手段を用いて、無理やりゲームを先に進めたとしても、何処でフラグ管理がおかしくなっているのかやはり分からないため、使用は自己責任でどうぞ。
尤も、シーケンスブレイクはTASやRTAといった特殊な遊び方で使用される事が殆どであるため、それを行うプレイヤーからすれば、フラグ管理なんて元々知った事ではないのかもしれないが。
ちなみに「エネルギー転送モジュール」を入手していない状態でも、ウォリアーイングのスナッチ攻撃は問題なく防いでくれるため、そこは安心して欲しい。…あれ?