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スティーラーイング

きょうかへんいがたうぉりあーいんぐ

スティーラーイング(Sub Guardians)とは、『メトロイドプライム2』に登場するウォリアーイングの強化型である。
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※この記事には『メトロイドプライム2』のネタバレが多く含まれています。

※基本的なイングについての詳細は「イング(メトロイド)」の記事を参照してください。

概要

メトロイドプライム2に登場する闇の種族イングの中でも、サムスのパワードスーツから奪った装備を自らの身体に取り込み、突然変異したウォリアーイングの強化型の事を指す。

通常のウォリアーイングと比べてかなり大型化しており、より深く黒ずんだ体色、刃物の様に鋭く尖った頭部の一本角を持ち、また奪った装備に由来する新たな能力を獲得している。


ストーリーの序盤、初めてダークエーテルに迷い込んだサムスは、そこで出会ったダークサムスに近くの「ライトクリスタル(セーフゾーンを発生させる結晶装置)」を破壊されてしまい、そのままウォリアーイングの群れに襲われてしまう。

この時、サムスはダークエーテルに漂う猛毒の大気(瘴気)に苦しみながらも、自身の装備の一部を身代わりにする事で、辛くもライトエーテルに逃れる事ができたのだが、その結果、サムスの能力を奪った7体の特殊なウォリアーイングが誕生してしまったのだ。


尚、英名の「Sub Guardians」を見て貰えれば分かる通り、全てのスティーラーイングは各地域の惑星エネルギーを守護しているガーディアン(大型ボスキャラクター)のサブカテゴリーである。

しかし、ただの中ボス扱いだと思って、甘く見過ぎてはいけない。

本作に登場するボスキャラクター達の例に漏れず、(約1体を除き)スティーラーイングもまたかなりの強敵として…否、かなり厄介かつ面倒臭い難敵としてサムスの前に立ちはだかるのだ。

ボムガーディアン(Bomb Guardian)

「ボム」の能力を吸収したイングが「ギガサンドワーム」にスナッチした形態。

出現場所は【砂と荒廃の地アーゴン】「アーゴン聖堂前庭」

スナッチ元となったサンドワーム種は身体の両端に頭部があり、その双方に脳と神経系を持つ多節多頭の甲殻捕食生物である。見た目は紺色の甲殻に包まれた巨大な芋虫に近い。

弱点は頭部の単眼のみであり、攻撃方法は素早い突進と口から吐き出す消化液のみ。

ギガサンドワームはその大型個体であり、通常種よりも長い身体を持ち、耐久力も高い。


しかしスティーライングにスナッチされた事で、前方の頭部は口から「ボム」をまき散らす攻撃に変化した他、後方の頭部は「ボム」を一定の間隔で設置する完全な尾部に変貌している。

弱点はその頭部の単眼のみになった訳だが、新たに頭部を覆う外殻も生成されているため、まずは露出した尾部に一定のダメージを与えて激昂させ、頭部の「ボム」攻撃を誘発させよう。

頭部の外殻はこの攻撃後に一定時間だけ開かれるため、再び閉じてしまう前に「チャージビーム」「ミサイル」といった瞬間火力に優れた攻撃を叩き込みたい。

攻略方法としては、この一連の流れを繰り返すだけで良い。撒き散らされる「ボム」に注意して、遠距離から攻撃すれば安全に戦う事ができるだろう。


尚、「ギガサンドワーム」「ボムガーディアン」は別のスキャン対象として扱われているため、この戦闘中にスナッチされる前のギガサンドワームをスキャンしておかないと、その周回では2度とギガサンドワームをログブックに登録する事はできなくなってしまう。

この仕様は最初のボスキャラクターである「ギガスプリンター」「ダークギガスプリンター」の関係と全く同じであるため、スキャン達成率を意識するならば、注意しておこう。

ジャンプガーディアン(Jump Guardian)

「スペースジャンプ」の能力を吸収したイング。スナッチした対象は無し。

出現場所は【闇のアーゴン】「ダークサンドホール」

基本的な攻撃方法はウォリアーイングと殆ど同じなのだが、新たに高台から大ジャンプして地面に衝撃波を放つ攻撃を獲得しており、またある程度のダメージを与えると、ジャンプ攻撃後に全ての攻撃を無効化するエネルギーシールドを発生させる様になる。

ポータルビームは接触すると強く押し出されてしまうため、サイドステップでタイミング良く回避しよう。衝撃波も地面に着地する瞬間にジャンプすれば簡単に避ける事ができる。身体が青く光り始めたらジャンプ攻撃の合図なので、見逃さない様に。

またエネルギーシールドは暫くすれば自動的に解除されるため、タイミングを見極めて「チャージビーム」「ミサイル」を撃ち続けていれば、特に苦戦する事はないはずだ。


特に戦闘場所は常にセーフゾーン(回復エリア)が発生しており、ジャンプガーディアンはその周りを移動する事しかできない上に、その戦闘能力もウォリアーイングの延長線上の域を出ないため、スティーラーイングの中では比較的倒し易い相手と言える。

ブーストガーディアン(Boost Guardian)

「ブーストボール」の能力を吸収したイング。スナッチした対象は無し。

出現場所は【闇のトーバス】「ダークトーバスガーデン」

スティーラーイングのみならず、本作に登場する全てのボスキャラクター達の中でも、その厄介な性質から数多くのプレイヤー達にトラウマを刻み込んだ屈指の強敵である。

姿形や性質は上記のジャンプガーディアンとも共通する部分が多いのだが、ブーストガーディアンは新たにモーフボール状態に変形して「ブーストボール」による高速移動攻撃を繰り出してくる。

その様子は正にピンボール状態である。

この攻撃能力はその威力もさる事ながら、移動距離がかなり長く、また戦うフロアが円形になっているため、何処に反射してくるのかイマイチ把握し辛いという厄介な要素が盛り沢山であり、更に液状化している間は一切のダメージを受けないという厄介な特性まで持ち合わせている。

正確には10発程「ボム」攻撃を当て続ければ、5本脚状態に戻す事ができるのだが、言い換えればそれ以外の方法では戻らないため、戻さない限りは永遠にダメージを与える事ができない。


しかもこのブーストガーディアンとの戦闘場所は、かなり狭いフロアであるにもかかわらず、なんとセーフゾーン(回復エリア)が存在しないのだ。

つまり常にダークエテールの瘴気から受ける継続ダメージにも苦しみながら、上記の厄介な攻撃を限られた空間の中で対処しなければならない。

更に取り巻きとしてイングレットも複数出現するため、横やりを受ける可能性も非常に高い。

結果として、コチラがダメージを受けやすい状況の中で、サムスの体力が先に尽きるか、ブーストガーディアンが先に倒れるか、というギリギリの戦いを強いられる事になるのだ。


一応、救済策はいくつか用意されており、ブーストガーディアンが破壊した地形から回復量が多いエネルギーボールが必ず出現する他、イングレットを倒す事でも補給ができるようになっている。

またブーストガーディアンの高速移動攻撃はイングレットも巻き込んで倒してしまうため、コチラから態々イングレットを倒さなくても済む場合も多い。

攻略方法としてはまず5本脚状態の時は「ライトビーム」のチャージ攻撃「ライトブラスト」「スーパーミサイル」で一気にダメージを稼ぎつつ、液状化したらコチラも素早くモーフボールに変形して「ボム」による攻撃を繰り返そう。イングレットも纏めて攻撃できれば尚良し。

ちなみにブーストボールに変形して攻撃している間も「ボム」による攻撃は有効であるため、早急に5本脚状態に戻す事が重要だ。後はこの一連の流れを繰り返すだけである。

時間を掛ければその分コチラが不利になるだけなので、なんとか短期決着を狙いたい所。


尚、その強さに関しては開発スタッフ側もかなり印象に残っていたらしく、当時の開発者の一人「ブライアン・ウォーカー」氏はこのブーストガーディアンが大の苦手であり、デバッグモードでしか倒す事ができなかった事を後に外部のインタビューで告白している。

また本作のゲームデザイナーの1人である「マイケル・ヴィカン」氏は「最後の調整段階でもまだ強かった」「最終的に田邊プロデューサーがスパイダーガーディアンと共に更に強く調整した」という裏話まで暴露している。タナベぇ…

その結果、Wii版では時期相応の性能まで(余り実感は湧かないものの)弱体化された。

グラップルガーディアン(Grapple Guardian)

「グラップリングビーム」の能力を吸収したイングが「グランチュラー」にスナッチした形態。

出現場所は【闇のトーバス】「闇神殿生贄の間」

スナッチ元となったグランチュラーは前作『メトロイドプライム』に登場した「ベビーゴース」に近い性質を持つ爬虫類系の捕食生物であり、後背部に弱点を持つ仕様も同じ。

攻撃方法は鋭い牙による噛みつき攻撃と、体内で発電した電撃を頭部の角から発射する事のみ。


元々、グランチュラーが本作に登場するザコ敵クリーチャーの中でも5本の指に入る程の嫌らしい難敵であるため、その強化変異型であるグラップルガーディアンもまた厄介なボスキャラクターに仕上がっているのは言うまでないだろう。

まず通常のグランチュラー以上に大型化しており、突進からの噛みつき攻撃がより避け辛くなった他、角から発射される電撃が直線上に「グラップリングビーム」を発射する攻撃に変化している。

更に「グラップリングビーム」の磁気を応用した防御手段も新たに獲得しており、常に弱点の背中に磁気を纏う事であらゆる攻撃を跳ね返してしまうのだ。

しかし頭部に複数あった目玉が大きな単眼に変化したため、この敏感な部分を「パワービーム」等で攻撃し続けると混乱状態にする事ができる。


攻略方法としては、まずこの混乱状態にする事で「グラップリングビーム」攻撃を誘発させる事。

混乱すると背中を覆っていた磁気が角部位に移動して、「グラップリングビーム」を数回発射してくる様になるのだが、この時セーフゾーンを展開している磁気を帯びた柱に攻撃を上手く誘導する事で暫くの間、グラップルガーディアンの動きを止める事ができる。

後はサイドステップで守りが解けたグラップルガーディアンの背後に回り込み、「ライトビーム」のチャージ攻撃「ライトブラスト」「スーパーミサイル」で素早く弱点を攻撃しよう。

動きが止まっている時間はかなり短いため、事前に攻撃をチャージしておくと無駄がない。


この時の注意点としては、グラップルガーディアンと柱との距離感を常に意識しておきたい。

基本的にはお互いに柱を挟んで戦う状況になるはずなのだが、この距離感が短すぎるとグラップルガーディアンがビームを上手く発射できずに混乱状態がすぐに回復してしまう事が多いのだ。

単眼を攻撃する際には、なるべく柱から離した状態で混乱状態に移行させる事を心掛けよう。

ちなみに柱が磁気を帯びている時のみ、グラップルガーディアンの突進攻撃を誘って柱にぶつける事ができれば、回復用のエネルギーボールやミサイルアモ・ビームモアを落としてくれる。


そしてグラップルガーディアンの体力が全体の20%を下回った位で後背部の外殻が破壊される。

この時、グラップルガーディアンの動きを止める事ができた2本の柱も同時に破壊されてしまうのだが、ここからは混乱状態にするだけで全身を覆っていた磁気を全て解除する事ができる。

「グラップリングビーム」攻撃に移行するとまた磁気を纏ってしまうため、ダメージを与えられる時間は僅かだが、素早く「ライトビーム」「ミサイル」に切り替えて残りの体力を削り切ろう。

柱も動きを止める事はできなくなったものの、「グラップリングビーム」を防御する壁としてまだ利用できるため、最後まで活用させてもらおう。

スパイダーガーディアン(Spider Guardian)

「スパイダーボール」の能力を吸収したイングが「ピルバグ」にスナッチした形態。

出現場所は【聖なる浮遊要塞ホレイト】「ダイナモコントロールステーション」

スナッチ元となったピルバグはモーフボール状態でしか進入できない洞窟などの狭いフロアにのみ生息する小型の甲殻狭道棲生物である。見た目は名前の通り、巨大なダンゴムシに近い。

危険を察知すると身体を丸めて地形に沿いながら高速回転移動を行う。攻撃能力はこれだけ。

外皮は硬度こそ高いものの、回転中に「ボム」による衝撃を受けると反動で転倒してしまい、この転倒中に柔らかい腹部を再度「ボム」で攻撃すれば簡単に倒す事ができる。


元々、食料となる苔やカビを求めて洞窟内を移動するだけの大人しい草食の甲殻虫類であり、その攻撃能力も威嚇目的で自衛の域を出ず、耐久力も「ボム」1発で倒せてしまう程に低い。

そのため、本来ならばイングの戦力としてスナッチされる事など有り得ない…はずだったのだが、このスティーラーイングが「スパイダーボール」の能力を最大限に発揮してしまった結果、上記のブーストガーディアンとはまた別の意味で苦戦必至の難敵と化してしまった。


メトロイドシリーズでも珍しいモーフボール状態固定で戦う事になる唯一のボスキャラクター

攻撃方法は通常のピルバグと同じく高速回転移動のみなのだが、スパイダーガーディアンは新たにボールトラック上を移動する能力を獲得しており、また能力を応用した電磁フィールドを常に周囲に展開して移動しているため、近づくだけでもダメージを受けてしまう。

しかもこの電磁フィールドの影響で、なんとサムスの攻撃では一切のダメージを与えられず、倒すためには周囲のギミックを利用してスパイダーガーディアンを自滅に追い込む必要がある。

ちなみに部屋に入ったら戦闘フロアに進む前に、スパイダーガーディアンをスキャンしておく事を忘れずに。スナッチ元のビルバグと見た目が殆ど変わっていないため、見逃し易いのだ。


攻略の流れとしては、まずスパイダーガーディアンに「ボム」を3発程当てて、電磁フィールドの色を青色から赤色に、更に赤色から緑色に変化させよう。其々の色の性質は以下の通り。

  • 青色(通常)

基本的な状態。緑色の状態から戻る事が大半だが、赤色の状態でも一定時間、攻撃を受けていない場合はこの青色の状態に戻る。

また「ボム」攻撃を当てた前後は電磁フィールドが暫くの間だけ解除されて接触してもダメージを受けなくなる事を覚えておくと良い。

  • 赤色(高速)

攻撃を受けて激昂している状態。移動速度が上昇しているため、接触ダメージを受け易くなった他、「ボム」攻撃を当て辛くなっている。

できる事なら上記の青色状態から赤色状態に移行する直前に時間差で「ボム」攻撃を行いたい。

  • 緑色(低速)

大人しくなった状態。移動速度は青色の時よりも控え目になり、またこの状態の時のみ、フロア内に設置されたボムスロットが(何故か)起動可能になる。


ボムスロットを起動すると次のフロアに続くハッチが開放されると共に、スパイダーガーディアンの進路も変更されるのだが、その先にあるのはなんとフェイゾンタンク

要するにスパイダーガーディアンをこのフェイゾンタンクにぶつける事でダメージを与えていく事になるのだ。…何故、こんな都合よく弱点となるブツが置いてあるのかは不明だが。

基本的な流れとしてはスパイダーガーディアンを攻撃して緑色にする⇒スパイダーガーディアンの移動速度が遅くなっている間にボムスロットを起動する⇒スパイダーガーディアンの進路を変えてフェイゾンタンクにぶつける。この一連の流れを6回繰り返す事で倒す事ができるのだ。


…そう、合計「6回」である。


正確に言えば、後半の3回は同じフロアで戦う事になるのだが、フェイゾンタンクにぶつけるための工程はフロアを追う毎に複雑かつ増加していくため、最終的には正確なボムジャンプ操作と、極限まで移動を最効率化したスピード勝負となる。何故、こんなギリギリの勝負にしたタナベぇ…

当然、ボムスロットを起動するタイミングが遅かったり、または起動が早すぎたり、そもそも時間切れで青色状態に戻ってしまった場合は、またやり直しとなってしまう。

一応、3個目のフェイゾンタンクの先に進めば、エネルギーボールの補給用コンテナがあるのだが、ボムジャンプに慣れていないプレイヤーにとっては正直な所、雀の涙でしかない回復量である。


総括すると、スパイダーガーディアンが強い云々の話ではなく、その倒すまでの過程が面倒臭すぎて苦行な上に、その倒せない原因も自分の技量不足のみに起因してしまうため、イライラし易い事が難敵と呼ばれる所以だったりする。

兎に角、倒すためにはまずイライラしない事。そしてボムジャンプの操作に慣る事である。

幸いにもダメージを受ける全要因は、スパイダーガーディアンとの接触ダメージだけであるため、どれだけ戦闘に時間を掛けようとも問題はない。

今までのボスキャラクター達とは一味も二味も異なる相手だが、焦らずに自分のペースで一つずつ対処していこう。…怒りのあまり、ゲーム機本体やテレビの画面を破壊しない様に。


尚、Wii版ではWiiリモコンを縦方向に軽く振り上げる事で「スプリングボール」が発動するため、態々ボムジャンプをする必要がなくなった関係上、相対的に弱体化している。

パワーボムガーディアン(Power Bomb Guardian)

「パワーボム」の能力を吸収したイングが「スポーブ」にスナッチした形態。

出現場所は【闇のトーバス】「闇神殿地下祭壇」

スナッチ元となったスポーブは高硬度の外殻を持つ肉食性の植物生命体であり、獲物が接近すると茎部分を伸ばして先端の花部分から毒液を発射してくる。

またモーフボール状態で接近すると、花部分で直接獲物を捕獲してくる様になる。

倒すためには、殻の外に露出した花部分を攻撃すれば良いのだが…このパワーボムガーディアンは上記のスパイダーガーディアンと同様、フロア内のギミックを利用しないと絶対に倒せない。


(殆ど)モーフボール状態で戦う事になる面倒な仕様のボスキャラクター第2弾。…またか。

スナッチされた影響で毒液が「パワーボム」を発射する攻撃に変更されている他、あらゆる攻撃を全て無効化する強靭な表皮も新たに獲得している。

そのため、外殻から弱点の花部分を常に露出させているにもかかわらず、サムスの持つ攻撃能力では一切のダメージを与える事ができない。そもそも相手が遥か高所に陣取っているため、普通の攻撃を当てる事さえ難しいのだ(勿論、スキャンする事はできるので安心して欲しい)。

攻撃能力こそ「パワーボム」を投射してくるだけなのだが、その「パワーボム」が高い威力と広い攻撃範囲を併せ持つ攻撃である事はメトロイドシリーズの経験者であれば周知の事実だろう。

しかも相手に弾切れなどと言う概念は存在しない。パワーボムガーディアンを倒さない限り、高所から延々と「パワーボム」を一方的に投射され続ける羽目になるのだ。


実は倒し方自体はかなり単純。「スパイダーボール」能力でフロアの壁面に張り巡らされたボールトラック上を移動して、最上部に設置された4つのボムスロットを起動するだけ。

全てのボムスロットを起動させれば、パワーボムガーディアンの上部に固定されていた足場が落下して、その高重量で圧死させる事ができる。

自慢の硬い外皮も流石に圧倒的な重圧には敵わなかったようだ。ここは頭脳戦の勝利である。

まだスパイダーガーディアンの時よりも数が少ないからマシと捉えるべきか、まだ微妙に数が多いと嘆くべきか…受け取り方は人それぞれである。


しかし単純と言っても、相手もそう簡単にボールトラックを登らせてくれる程甘くはない。

ご丁寧にもパワーボムガーディアンはサムスの位置を正確に狙い続けており、またその移動先まで予測して「パワーボム」を投射してくる上に、ボムスロットが2つ起動した時点で「パワーボム」をたまに2回続けて投射してくる様になる。

更にフロアに出現するのはパワーボムガーディアンだけではない。上記のブーストガーディアンと同様、取り巻きとしてイングレットが複数出現するのだ。

壁面を自由に移動可能かつ、ダークエネルギー弾の投射能力を持ったイングレットの攻撃にも注意して登らなくてはならない。

…大体は「パワーボム」の攻撃に巻き込まれて勝手に自滅していく事の方が多いのだが。


結果としては、このパワーボムガーディアンもまたかなりのストレスが溜まる相手だと言える。

地味にボールトラックの登り口が1ヵ所しかない事と、何度もやり直しになる度にコチラの体力は刻々と消耗していくにもかかわらず、頼みのセーフゾーンが地面とボムスロットの計8か所にしか展開されていない点も嫌らしい。

一応、イングレットを倒す事で出現するエネルギーボールで体力を補給する事もできなくはない…のだが、コチラは直接ダメージを受ける要素が多い分、実はスパイダーガーディアンよりも極限の戦いを強いられる事になるだろう。


攻略方法としてはまずボールトラックの配置を覚える事。そしてなるべく登り口から遠くて、自分が行き難いルートを先に攻略してしまう事である。

上記の通り、登り口が1ヵ所しかないため、まだ「パワーボム」を連続投射してこない最初の段階で一番遠いボムスロットを起動する事ができれば、後々リカバリーがし易いはずだ。

パワーボムガーディアンの攻撃も予測投射される事を逆手に取って、発射される前に行きたい方向とは逆方向に進む事で攻撃を見当違いな方向に外す事ができる。

またボールトラックの配置場所によっては大胆なショートカットが可能な箇所もいくつか存在する上に、ボムスロットの中に入ってしまえば「パワーボム」の爆風を受けても外に弾き飛ばされる事はないため、多少強引に進むのも一つの方法ではある。

ダークミサイル兵(Dark Missile Trooper)

「ミサイル」の能力を吸収したイングが銀河連邦兵士の遺体にスナッチした形態。

出現場所は【審判の門ルミナセウス】「スプリンターハイブA」

基本的な性質は通常のイングがスナッチしたダーククリーチャーである「銀河連邦兵士ダーク」と殆ど同じであり、その違いは耐久力が大幅に上昇している事と、右腕に装着された銃器システムがミサイルランチャーに変質している事のみ。

しかしスナッチ元の対象が既に生命活動を停止している点も同じであるため、動きは緩慢であり、高威力の「ミサイル」攻撃もサイドステップで回避すれば特に問題はないだろう。

接近し過ぎると腕を振り回して攻撃してくる点も同様であるため、基本的には離れた位置から弱点の「ライトビーム」や高威力の「スーパーミサイル」で攻撃すれば、簡単に倒す事ができる。

…ここまでの説明を聞いて貴方は1つ疑問に思わなかっただろうか?


「コイツは本当にボスキャラクターなのか?」と…


一応、戦闘中はダークミサイル兵の体力ゲージがしっかりと表示される他、撃破すると2度と出現しないため、サムスから「ミサイル」の能力を奪ったスティーライングで間違いはない…はずなのだが、コイツは同じ時期に戦う事になる中盤のボスキャラクター達は元より、最初に戦う事になる「ギガスプリンター」及び「ダークギガスプリンター」以上に弱い。明らかに弱すぎるのだ。

またボスキャラクターにもかかわらず、その攻略法も銀河連邦兵士ダークの物と全く同じであり、実際の強さも良く言えば銀河連邦兵士ダークの強化型、悪く言えばその延長線上でしかないただのザコ敵クリーチャーの印象を拭えない。

「チャージビーム」「ミサイル」の1発で倒す事ができる銀河連邦兵士ダークと比べると耐久力は確かに上昇しているのだが、それでも「スーパーミサイル」1発で体力の30%が一気に消し飛ぶコイツに苦戦するプレイヤーはそう多くないだろう。


出現時期は【審判の門ルミナセウス】「シーカーミサイル」を入手した後、帰り道に少し寄り道をして「スプリンターハイブA」を再び訪れると戦う事ができる。

何気にプレイヤー側が任意で戦う時期を決められるボスキャラクターは、メトロイドシリーズでもかなり珍しい存在だったりする(メトロイドプライムシリーズに限ればそうでもないのだが)。

しかし言い換えれば、ゲーム開始時のスタート地点付近に態々戻らないといけない事、更にサムスは序盤の段階で銀河連邦軍のブラボー中隊が遺した物資コンテナから、別のミサイルランチャーを奪われて早々に再入手しているため、(アイテム回収率100%を目指さない限りは)実はストーリーの進行上、全く戦う必要のない敵なのである。

更に言えば、コイツの名前をもう一度よく見直してみて欲しい。


そう、「ミサイルガーディアン(Missile Guardian)」とは一字も表記されていないのだ。


そしてロブブックにおけるコイツのカテゴリー先も、何故か銀河連邦兵士ダークと同じエーテル外生物ダーク(Darkling Offworld)であり、お仲間であるはずのスティーラーイング(Sub Guardians)には分類されていない。

つまり設定上、コイツはスティーラーイングの1体であるにもかかわらず、サムス(開発スタッフ)はコイツをガーディアンとは認定していないのである。公式からも見放されるとは…

尤も、他のガーディアン達は揃いも揃って強敵揃い、しかも難敵だらけだったため、こんな扱いになってしまったのも致し方ないのかもしれない。

結果として、一応はボスキャラクター扱いにもかかわらず、プレイヤーの印象には全く残らない、下手をすれば出会う事すらなく終わってしまうという最も不遇なイングとなってしまった。


…実はサムスとの戦闘自体がスティーラーイングにとっても予想外だったのかもしれない。

おそらくは吸収したミサイルランチャーの能力を最大限に発揮できる対象として、銀河連邦兵士の遺体を選んだのだと思われるが、それならば更に高い戦闘能力と豊富な武装を兼ね備えたスペースパイレーツの兵士にスナッチした方が遥かに有効的だったはず。

高い知能を持ったイングが自身の能力とスナッチ対象との相性を認識できない訳はないため、あの戦闘はたまたま出現した場所の近くにいたサムスを襲うために、とりあえず近くの遺体にスナッチしただけ、とも考えられるのだ。つまりコイツはドジっ子だった…?

何れにせよ、このスティーラーイングの敗因はそのスナッチ対象を誤った事に尽きる。

せめてストーリーの進行上、必ず出会う相手だったのなら、その印象もまだマシだったのだが…

EPISODE OF AETHER

コミックボンボンで連載されていた『メトロイドプライム EPISODE OF AETHER(エピソード オブ エーテル)』では、ウォリアーイングは登場しているものの、サムスが装備を失った理由がゲーム版とはかなり異なっているため、スティーラーイングは存在すらしていない(と思われる)。


ゲーム版における理由は概要でも説明した通り、ダークエーテルでイングの群れに襲われたサムスが、自身の装備を身代わりにして逃げたため…と推測されるのだが、漫画版ではイングが展開したポータルにサムスが巻き込まれた際に装備が破損・機能不全に陥ってしまったと推測されており、前作『メトロイドプライム』序盤の弱体化に近い理由付けとなっている。

つまりイングに装備を奪われた描写自体がゲーム版以上に明確化されていない以上、スティーラーイングもまた存在しないと考えるのが自然…という訳なのだ。


漫画版の構成上、出番が省かれる事は至極当然と言えば当然なのだが、このスティーラーイングの場合は他の敵クリーチャー達とは異なり、そもそも存在すらしていないため、実は(1コマしか出番がないだけの)エンペラーイング以上に不名誉な扱いだったりする。…どうしてこうなった。

余談

イングに装備を奪われた際、システムチェックにより能力がオフラインになった事が警告されるのだが、何故かこの時「スパイダーボール」のみ表記されない(勿論、使用できない)

そのため、今回の探索で入手する「スパイダーボール」元々サムスが今回の任務に持参したものではなく、ルミナスが作製した装備を入手していると思われがちだが、実は装備を奪われる以前にログブックのステータス一覧を確認すると分かるのだが、物語を開始した時点で既に「スパイダーボール」はしっかりとオンライン状態(入手済み)である

その代わりにログブックのステータス一覧に表記がないのは「パワーボム」の方なのだが、上記の通りコチラは警告されているため、元々持参していたと考えるのが妥当だろう。


つまりスティーラーイングから取り戻した装備は、元から全てサムスの物で正しい。

後年発売された『Other M』では生存者や他の仲間に被害を与えかねないとして、「パワーボム」の能力がアダムに制限される描写がある事から、ブラボー中隊の捜索という任務の都合上、今回もサムス自身が能力を制限していたのかもしれない(メタ的に考えるなら、物語の最序盤から強力な「パワーボム」を使用させないための処置だと思われる)。

戦闘BGM

理由は不明だが、「ボムガーディアン」「グラップルガーディアン」の2体に関しては、イングの専用戦闘曲「VS.イング」ではなく、普通の中ボス戦における汎用戦闘曲「VS.中ボス」が流れる仕様となっている。

同じスティーラーイングの枠組みの中で、態々この2体だけを区別して戦闘曲を変更する理由など特にないはずなのだが…単純に戦闘中の雰囲気が合わなかったためだろうか?

また「ダークミサイル兵」に関しても、銀河連邦兵士ダークと同じ汎用戦闘曲「VS.銀河連邦兵士ダーク」が使用されている。

…その理由?上述したコイツの説明を踏まえれば、大体納得がいくのではないだろうか?

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