概要
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL Direct 2018.11.1』で参戦が発表。
スマブラSPの新ファイターは2015年時点で参戦キャラの内訳を決定していたのだが、ガオガエンのみ「新ポケモン」として枠を残していたという。その為、参戦経緯はゲッコウガと概ね一緒だが、SMの新ポケモンから選定を行った結果ジュナイパーとガオガエンだけが残り、プロレス技という個性からガオガエンが選ばれたらしい。
DLCを除くと、ケンと並んで一番最後に参戦が発表された新規ファイターである。上記の参戦ムービーもケンと共同のものであり、リトル・マックをふっとばしたケンの前に乱入してくる。
本作における声優は石塚運昇氏。亡くなるまでに収録は完了しており、氏の遺作の一つとなった。
プロレスラーモチーフである為、特設リングがものすごくマッチするファイターである。
性能
ボタン | ワザ一覧 |
---|---|
B | DDラリアット |
→B | ロープスイング |
↑B | クロスチョップ |
↓B | リベンジ |
切りふだ | ハイパーダーククラッシャー改 |
重量級キャラであり、重さは全キャラ中6位タイ(ただ最重量級と比べると少し劣る。同じ重さのキャラには御三家の先輩でもあるリザードンがいる。)で吹っ飛びにくく、ホカホカ補正を生かしやすくなるという利点がある。攻撃判定が強いワザが多いためワザのかち合いに強い、プロレスラーゆえ投げやつかみによる崩し性能も高いなどワザの性能が全体的に高いのも特徴的である。何より火力が非常に高く、スマッシュ攻撃や必殺ワザをはじめとした一撃が非常に重い。そこに後述するリベンジが絡めばさらに火力が跳ね上がるためダメージレースや撃墜で困ることはまずないだろう。
ただし重量級の悲しき運命と言うべきか機動力と復帰力が非常に乏しく歩行、走行速度は全キャラ中ワースト1位(前作の歩行速度ワーストはプリン、走行速度ワーストはルフレ)。同じ重さのトカゲと最重量級の亀は走行速度半分より上なのに。飛び道具を持っておらず、信じるのは己の肉体のみであるため相手に近寄るor相手が近寄ってこないといけないのが難点。
復帰に関してもジャンプはそこまで悪くない(それでもソラを抜いた88キャラ中53位。まあソラのジャンプがガオガエンより低いことはまずないので実質89キャラ中54位。)が落下速度の速さ、復帰ルートもある程度工夫をしても単調になりがちという点から全キャラで見てもかなり低い。というか最弱クラス。
体の当たり判定も他の重量級に比べると小さいが全体で見れば大きいため攻撃に引っかかりやすい。
総じて低い運動性能を高いワザの性能と圧倒的な火力でゴリ押すというある意味一番重量級らしいキャラであると言える。
足の遅いガオガエンに対してリーチの長さや弾幕で近寄らせないキャラ、機動力があり、つかみが強いキャラには非常に苦戦しやすい。しかしながら近接主体のキャラや弾幕がそこまで厳しくないキャラ、つかみが弱くて通常ワザや必殺ワザ主体のキャラにはリベンジからの高火力な技を叩き込みやすくなる。
決して楽に勝てるわけではないがロマン溢れる脳筋火力は魅力的であり、手にした勝利は何とも言えない爽快感があるだろう。ゆえにオフライン大会でも選出されるだけで場が盛り上がったりするとかしないとか。
ワザの特徴
プロレスラーらしくワザ名やモーションはまさしくプロレスの技そのもの。一部技はヒットするとアピールを行うがキャンセル可能(アピール部分が後隙にあたるため。)。
原作にも出てきているワザは"じごくづき"、"ボディプレス"、"DDラリアット"、"クロスチョップ"、"リベンジ"。ちなみにほのおタイプのワザは一切使わない。リベンジで体が燃え上がったりクロスチョップで爆発が起こるくらいである。どっちもかくとうタイプのワザなんだけど。ボディプレスはオリジナル技だったがのちに原作に登場することとなる。こっちはこっちで覚えないけど。
- 弱攻撃
"すいへいチョップ" → "ニーバット" → "エルボースマッシュ"
ガオガエンの中では発生の早い弱攻撃基本的には近距離のあばれで使う。同じ用途で使う通常必殺ワザのDDラリアットと発生が同じ&火力で劣るため重要度こそ低いが後隙が少ないため状況に応じて使い分けるのが〇。
- ダッシュ攻撃
"ジャンピングニーバット"
出だしに強めのふっとびがある膝蹴り。発生も後隙も優秀で尚且つ距離もスピードもある。至近距離ならガードされても相手の後ろに回る、いわゆるめくりが起こるため反撃も取られにくい。困った時の撃墜手段として非常に優秀。
- 強攻撃
横:"じごくづき" 上:"ジャンピングヘッドバット" 下:"すいめんげり"
全体的に優秀。頭の無敵で対空に使える上強攻撃、浮かせてコンボが狙えるほか崖つかまりにも当てられる下強攻撃と振りやすい技が多い。
特筆すべきは横強攻撃の"じごくづき"。とがった爪でチクッと突きを入れる。発生が若干遅いものの攻撃判定と後隙の少なさに優れ、ふっとばしは全キャラの横強攻撃中トップというチクッとどころではない破格の性能を持つ。撃墜手段として非常に優秀な択となる。上下シフトも行えるが下シフトは崖下にも刺さる。
- スマッシュ攻撃
横:"えんずいぎり" 上:"ハンマーナックル" 下:"ボディプレス"
アントニオ猪木が考案したでお馴染みの回し蹴りである横スマッシュ攻撃は先端当てが非常に強力。ホールドして崖際で当てると0%近くから撃墜するものの根本当ては非常に貧弱。感覚としてはマルスの剣に近いだろうか。主力にはならないが当たれば全キャラの横スマッシュ攻撃で見てもトップクラスにふっとぶため読み合いで狙うもよし、ロマン砲的にぶっ放して壊すもよし。
上スマッシュ攻撃、下スマッシュ攻撃は横スマッシュに比べれば非常に扱いやすい。拳を振り上げる上スマッシュ攻撃は比較的早い発生と高いふっとびからガードキャンセルの択としても優秀。実は崖下に当たるレベルで初撃の打点が低い。下スマッシュ攻撃はガオガエン1人分くらいまで飛び上がってから放つため攻撃を避けてからの切り返しや崖上がりを狩るのに使うこともできる。ふっとびも非常に高いが最近のアプデで更にふっとぶようになった。もちろんありがたいがなぜなの?
- 空中攻撃
通常:"フライングボディアタック" 前:"ドロップキック" 後:ソバット
上:"あびせげり" 下:"メテオストンピング"
優秀なワザが非常に多い。特に通常空中攻撃は発生の速さや持続の長さに加えて強判定であるためあばれやガードキャンセルの切り返しで強い。ふっとびも出だしにそこそこ強いものがあり、持続当てならコンボも狙える。
次いで元々高い回転率を持っていたが最近のアプデでふっとびが据え置きで威力が上がったことでコンボ火力が上昇した上空中攻撃、リーチと持続とふっとびが強く、牽制や差し込み、撃墜も狙える空中前攻撃が優秀。空中前攻撃よりリーチで劣るが空中攻撃では最も吹っ飛びが高い空中後攻撃、強力な叩き落しにより早期からメテオスマッシュが狙える空中下攻撃も軒並み強力であり、全体的に無駄がない。
- つかみ、投げ
つかみ攻撃:"つかみヘッドバット" 前:"タイガースイング" 後:ジャーマンスープレックス
上:"タイガーブリッジ" 下:"のどわおとし"
ガオガエンを支える強みの1つ。その場つかみ、ふりむきつかみは平均より上くらいのリーチだが後隙は短め。ダッシュつかみは非常にリーチが長くその場ワイヤーつかみのそれに匹敵するレベル。つかみ攻撃は連打によるダメージ効率が非常に高い。
各種投げも非常に高水準。前、後、上投げは撃墜手段、下投げはコンボ始動に優秀。さすがレスラー。
ちなみに上投げのタイガーブリッジはプロレスでいうところのアルゼンチン・バックブリーカーにあたる。名前に関する元ネタの有力な説はキン肉マンで同技に名付けられた"タワーブリッジ"。
- 必殺ワザ(ワザ名は性能の項を参照)
通常必殺ワザはガオガエンの代名詞でもある"DDラリアット"。発生、判定、持続、威力、ふっとばしが強力。地上だと出だしに全身無敵、持続中腕無敵があるためとっさのかち合いに強い。空中だと無敵が出ないので注意。主な用途はあばれや後隙の誤魔化し、空中で浮く事を利用した着地のフェイントだがこのワザ事態後隙が大きいため使いどころは考えなければならない。持続中スティックで前後移動ができるため若干なら誤魔化せないこともない。ちなみにガード安泰だと思ってシールドを張りっぱなしにしてると丁度最後の攻撃判定でパリンといくので要注意。ジャストガードするか必要経費だと思って潔く持続に当たるかのどちらかである。
横必殺はオリジナル技の"ロープスイング"。ガード不能のつかみ判定の必殺ワザ。前方向へ長めに移動するため復帰にも使える。相手をつかむとどこからともなく現れた(!?)ロープに相手をぶん投げて攻撃ボタンの追加入力のタイミング次第で3つの行動に移行する。
タイミングが早いとショルダースルーになる。相手を上空遥か高くにふっとばす。高%で当てれば撃墜も狙える。空中高めでつかんだらあえて狙うのも一興だろう。ボタンを連打しておけばおのずとこの技になるため比較的出しやすい。
タイミングぴったりだとラリアットが炸裂する。高い火力と吹っ飛びが非常に強力。崖端で当てれば十分に撃墜が狙える。基本はこのラリアットを出すのが重要。キャラによってぴったりなタイミングが変わるため慣れは必要。
タイミングが遅いと単純に失敗する。自分も相手もごく少量のダメージをくらうため普通は狙わない。ただ復帰で相手をつかんだ際あえて失敗することで位置交換を行って距離を稼いだりラリアットをくらった際のふっとび緩和のために回避を準備している相手のミスを誘発することもできる。
ちなみにタイマンだとほとんどないがロープに投げる際に必要な距離が無かったりバーストラインの外にロープが出て投げた時点で撃墜してしまうと投げ終わった後にゴリアピに負けず劣らずの煽りポーズと顔を拝める。
上必殺ワザは"クロスチョップ"。ガオガエンにおける復帰の生命線。大きく上に飛び上がってから斜め下に急降下チョップを繰り出し、着地と同時に爆発で攻撃する。着地位置はスティックで前後にずらせる。
主に復帰時に使うワザで上昇距離はあれど前述の通り上から急降下してくるか崖下から潜り込むかといったルートの単調さゆえに横必殺ワザとの組み合わせやタイミングをずらすなどの工夫がいる。出だしにアーマーがあるため強引に復帰できることも少なくないが上昇中にカウンターされれば意味がない。
威力はそこそこ高めで攻撃に使えないこともない。地上なら出だしのアーマーも相まってガードキャンセルからの攻撃にも使えるかも。ガードされると隙だらけなのはご愛嬌。
しかしこのワザ急降下の際にメテオ判定が存在し、崖に向かって相手を巻き込んで急降下すれば道連れができる。しかも固定吹っ飛びゆえに当たれば0%から即死、一定条件下で確定道連れコンボが存在し、なんなら自分だけ帰ってこれることもある。道連れって何だっけ…?
下必殺ワザは"リベンジ"。所謂カウンターに分類されるワザだがかなり特殊なカウンター。ガオガエン最大最強の特徴といっても過言ではないだろう。
通常のカウンター同様攻撃を受けるとお腹のベルト部分から炎を噴いて反撃をするが体が炎を帯びた状態となり、相手から受けたダメージ量に応じて次の一撃の威力に倍率がかかる。ただですら火力の高いガオガエンの一撃がである。
具体的な倍率は省略するが上昇倍率は最低でも1.5倍、威力10%のワザを受けると2.25倍、単発20%以上のワザを受ければ倍率は上限の3倍に跳ね上がる。ちなみに弱い技も連続でリベンジをすれば倍率が重ね掛けされて最大倍率に乗ってしまう。最大倍率状態、タイマン補正込み、ワンパターン補正無しなら弱攻撃ですら全段当てで43%、横必殺ワザのラリアットは一撃75%、最大ホールドの横スマッシュ攻撃先端当てなら一撃108%を叩き出す。最大ホールドはまず状況が無いにしてもスマッシュ以外の攻撃でも当たれば30~50%は余裕で出ると考えれば非常に驚異的である。ちなみに横スマッシュ先端当ては先程と同じ条件下であればホールドしなくても72%出る。何なんだこの虎は…。
無論こんな状態が延々と続くわけはなく
1.相手に攻撃が当たる。
2.リベンジ状態時に投げられる(つかむだけだと無効。つかみ系の必殺ワザも有効。)。
3.リベンジ状態時に累積36%のダメージを受ける。
4.リベンジを成功させてから60秒経過する(その間にリベンジを成功させると倍率重ね掛け&時間リセット。)。
5.当たり判定のあるオブジェクト(デデデのゴルドーなど。)に攻撃がヒットする、または相殺時にガオガエンが打ち勝つ。
↑のいずれかを満たすと解除される。少なくとも1.は絶対避けたいし4.は1分逃げ切るのが前提だし一部キャラ除けば5.もほぼ不可能ということで2.と3.が最も効果的だろう。ただ攻めに入ればリスクも上がるため基本はガオガエン側を待ちつつガードキャンセルからつかむのが有効。
"ハイパーダーククラッシャー改"
専用Zワザの"ハイパーダーククラッシャー"を更にド派手にアレンジしたものとなっている。
切り札発動時にZクリスタルから出た炎が命中すると確定でヒットする。突進がヒットしないと発動しない。巻き込むのは1人だけだが最後に起こった爆発で周囲を巻き込むことができる。
余談
DirectではDDラリアットの動きを指して桜井政博氏に赤きサイクロンと呼ばれてしまっている。それなんてロシア人レスラー?…と言いたくなるところだが、ゲーム内でも勝ちあがり乱闘のリュウルートにザンギエフのような立ち位置で登場したり、スピリッツではそのザンギエフがガオガエンに宿って登場したりしている。
ポケットモンスターシリーズ参戦ファイター
No | ポケモン | 初出演 |
---|---|---|
08 | ピカチュウ | 64 |
12 | プリン | 64 |
19 | ピチュー | DX |
24 | ミュウツー | DX |
33-35 | ポケモントレーナー(ゼニガメ/フシギソウ/リザードン) | X |
41 | ルカリオ | X |
50 | ゲッコウガ | for |
69 | ガオガエン | SP |