概要
漆原侑来(うるしばら ゆら)の漫画作品。
週刊少年チャンピオンで連載中の、ダークヒーロー鬼譚。
鬼と桃太郎の末裔が現代社会まで続く抗争を描く。
作品の特徴として―
- 比較的に桃太郎が必要悪・鬼は民族浄化される側の構成が強い作風。但し、容易く生と死に関わる世界観なため、一概には語れない複雑な事情がある。
- 現代の日本を舞台に、人知れず桃太郎と鬼の末裔が何世代にも渡って戦争を続けており、血みどろ（スプラッター）要素が豊富なため、苦手な方は閲覧注意！
- 容姿は人間だか、両陣営の人物達のほとんどが、鬼のように強い・色んな意味で鬼ヤバな性格をしており、女性たちは桃のように立派なモノがある恵体(ﾑﾁﾑﾁ)が多い。
2021年12月現在、単行本は7巻まで既刊。
登場人物
鬼関連
特徴として、中二b…個性的な名前が多い。本作の「鬼」は、血を介し各々で固有な能力を発現させるなどの特異体質をもつ。
一ノ瀬四季（いちのせ しき）
年齢：17歳
誕生日：2月4日
本作の主人公。自身が鬼の末裔だと知らされずに育てられた。普通の日常から突然、桃太郎の末裔たちとの抗争に遭い、養父・剛志(つよし)を失ってしまう…。
鬼の血は趣味のモデルガンにちなんだ銃撃系の能力をもつ。
剛志の命を奪った桃屋五月雨の打倒を誓う。
一ノ瀬剛志（いちのせ つよし）
四季(しき)の養父。酒屋を経営しているが、実は桃太郎の末裔で、鬼を狩る「桃太郎機関」に所属していた。旧姓は桃瓦(ももがわら)。
息子の四季には、鬼と桃太郎の戦争に関わらせまいと、何も知らせず育てていた。
桃屋五月雨は「桃太郎機関」に所属していた時の後輩。
羅刹学園関係者
無陀野無人（むだの ないと）
誕生日：12月31日
羅刹学園教官。
ローラースケートを履き、傘を持っている。
かつて桃太郎100人を1人で倒したことがある。
校長
羅刹学園校長。
顔を五芒星が書かれた布で隠している。
羅刹学園生徒
皇后崎迅（こうがさき じん）
誕生日：9月13日
甘い物好き。
全身のツギハギを隠しているが、この傷は桃太郎である父に母と姉を殺された際にできたもの。
両腕から回転刃状の血を出して戦う。
屏風ヶ浦帆稀（びょうぶがうら ほまれ）
誕生日：2月14日
好きな食べ物：モヤシ炒め
ピンク髪の少女。
気弱だが血の巨人を召喚することができる。
矢颪碇（やおろし いかり）
誕生日：11月11日
左眉のピアスが特徴。
怒りを源に様々な物を生み出すが、何が生まれるかは本人にもわからず、1日3回までしか使えない。
遊摺部従児（ゆするべ じゅうじ）
年齢：16歳
メガネが特徴。
真面目そうに見えるが、変態的な一面もある。
血を垂らした5キロ圏内の鬼や桃太郎を探知できるが、その場から動けず、人が重なると正確な位置が掴めない。
手術岾ロクロ（きりやま ろくろ）
かつて病気の彼女がいたが、町唯一の鬼の医者が桃太郎に殺され、彼女も亡くなってしまい、ネガティブな性格になる。しかし、戦闘時はメンタルが回復し、右イラストのような血の衣装になって舞う。
漣水鶏（さざなみ くいな）
頼りになる姉御肌だが、「尽くしすぎる女」と呼ばれる。
彼女の血が一定以上付着すると虜になり戦意を失い、廃人状態になる。
学園外の鬼機関関係者
夢喰（むく、通称むっくん）
獏速通信（ばくそくつうしん）の獏。
最高時速300キロで通信履歴を残さず情報を運ぶ。
肉まんが好物。
花魁坂京夜（おいらんざか きょうや）
鬼機関京都支部援護部隊総隊長。
チャラ男であり、無陀野の同期。
患者に大量の血を注いで回復させることができるが、全快にはできない。
馨（かおる）
偵察部隊所属。
古本屋に擬態している。
血が入った小瓶を振ることで、周辺の人数や建物の構造を把握できるが、四季がやると情報酔いする。
メアリー亜紀（あき）
身長：183センチ
医師兼研究者。
四季の採血のシーンにのみ登場するが、ぽっちゃり体系と大胆な性格からインパクトに残ること必至。
淀川真澄（よどがわ ますみ）
鬼機関練馬区偵察部隊隊長。
大きな黒い目が特徴。
自分の血を舐めて10分間透明になれる。
その他の一般鬼
芽衣（めい）
鬼の少女。不登校であり、両親を桃太郎に殺される。
桃太郎関連
特徴として、桃の字を含む名字の人物達が登場する。本作の「桃太郎」は、黒い靄状の細菌を出して操れるなどの特異体質をもつ。
隊長はマントを羽織っており、定期的に隊長会議（総隊会議とも）がリモートで行われる。
本部は東京タワーの地下にある。
階級は上から大皇帝→皇帝→総士隊長3人→隊長→副隊長→隊員。
実は政治家に利用されている一面もある他、街の防犯カメラとも連携しており、鬼の血液反応を検知できる。
桃屋五月雨（ももや さみだれ）
「桃太郎機関」に所属している桃太郎の末裔。
右目上の銃痕のような傷と蓄えた髭が特徴。
鬼の末裔である四季(しき)を強襲した人物。
一ノ瀬剛志（旧姓：桃瓦）は、同機関でかつての先輩だった。
のちに階級が総士隊長であることが判明する。
桃宮唾切（ももみや つばきり）
年齢：31歳
桃太郎機関隊長。
二本のアホ毛が特徴。
鬼を使った研究をしている。
細菌で死体を操ることができ、止めるには脳を破壊するしかない。
さらに桃太郎の死体の場合、その人物の能力も使える。
鬼に対してやたら差別的な言動を取るが、それには理由があり…。
桃草蓬（ももくさ よもぎ）
唾切の後輩であり、彼の副隊長。
語尾に「っす」を付けて喋る。
棒付きキャンディを咥えていることが多い。
細菌で部屋を作ることができ、蓬の許可が無いと出入り不可能。
アグリ
犬と猿と雉を混ぜて生まれた、鬼しか食べない生物兵器。
桃部真中（ももべ まなか）
かつての桃太郎機関隊長。
当時研究員だった唾切を自分の隊に引き入れる。
仲間からの信頼が厚いうえ、殺した鬼に祈りを捧げていた。
妻子持ちであり、娘はアニメ「奇抜の大河」にはまっていたが、これが原因で事態は最悪の方向へと進んでしまう…。
空気中の酸素に細菌を混ぜて重さを変えることができる。
桃田陽菜（ももた ひな）
地方から本部へ異動したばかりの新人。
階級は副隊長。
桃巌深夜（ももいわ しんや）
年齢：28歳
誕生日：3月9日
好きな食べ物：高級料理全般
趣味：腕時計集め
6（もしくは十三）部隊隊長。
某副総長のようなタトゥー、舌、顎、左耳のピアスが特徴。
出世欲が非常に強い。
左右の目にそれぞれ違う能力を持っており、
左目：彼の細菌を体内に取り込んだ者の視界を24時間有効で一度に36人まで監視できるが、会話は聞こえない
右目：対象者に自分の視覚を強制的に見せる
その能力で半グレ組織「関東ナッツ連合」を裏で操っている。
桃寺神門（ももでら みかど）
（イラストの長髪の人物）
年齢：19歳
誕生日：10月21日
血液型：O型
好きな食べ物：カステラとどら焼き
嫌いな食べ物：豆類
深夜の副隊長。
変装中、祭りで同じく変装中の四季に会い、連絡先を交換するほど仲良くなる。
鬼に対して穏健的だが、四季のある能力を深夜に聞かされ、一連の事件の犯人が四季ではないかと疑われ…。
戦闘時には黒い霧から銃やRPGを作り出す。
桃華月詠（ももか つくよみ）
誕生日：3月3日
好きな食べ物：和食全般
練馬区担当22部隊隊長。
メガネのような謎の装飾品を身に着けており、ミョリンパ和歌子の占いを信じている。
戦闘ではタロットカードを使う。
桃角桜介（ももかど おうすけ）
誕生日：8月23日
辛い物好き。
22部隊副隊長。
褐色肌で黒髪短髪。
喧嘩っ早い戦闘狂。
黒い霧で鎖鎌を作ったり相手の能力をコピーできる。
桃井戸颯（ももいど はやて）
迅の父。妻と娘が鬼だと分かるや否や殺害し、迅も鬼だと分かるとその身を切り刻んだ。
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関連項目
本作と似た描写・題材の作品
デッドマン・ワンダーランド・・・後天的に備わった「血」を用いた超能力で戦うSFアクション。主人公が銃撃系の能力である共通点があるも、本作より残酷描写(ゴア)がタップリなので、苦手な方は閲覧注意！！
ドロヘドロ・・・登場する魔法使いは黒いケムリを出せる特異体質で、これを介して各々の能力を発現させる。桃太郎の戦闘法と類似点があり、こちらも本作よりかなり屈折した血深泥シュールギャグな世界観(ドロヘドロ)なので、苦手な方は要注意！！
月歌の始まり・・・本作と同じ題材「鬼と桃太郎」が根幹にあり、同時期に連載される妖怪漫画（但し、此方は自主連載など酔狂な創作がされている）。また、前作と同一世界観で綴られる前日譚であり、本作よりわっちゃいと緩いギャグから、狂おしく酔いしれる熱気(シリアス)の匙加減がある。
