概要
タニノギムレットは1999年5月4日生まれ、父ブライアンズタイム母タニノクリスタル。通算8戦5勝。松田国英厩舎。
2001年デビュー、2002年シンザン記念で重賞初制覇、アーリントンカップで圧勝、スプリングステークスでテレグノシスやローエングリンを差し切り3連勝。
皐月賞でただ1頭後ろから追い込んできたが3着、NHKマイルカップ直線で何度も不利があり3着、日本ダービーで武豊騎手に史上初のダービー3勝をプレゼントしついにGⅠ初制覇。
2002年ダービーの2着は後の2年連続年度代表馬となるシンボリクリスエス、5着は後のダート王者ゴールドアリュール、6着も後のダート王者アドマイヤドン、7着にも後の重賞7勝馬バランスオブゲームという豪華メンバーだった。
春GⅠ3連戦の過酷なローテーションを耐え抜いて走りぬいたが、9月に故障し引退。種牡馬となる。
種牡馬としては64年ぶりの牝馬のダービー馬でGⅠ7勝を達成したウオッカ、重賞を3勝したスマイルジャックなどを輩出した。
カントリー牧場の救世主
タニノギムレットが生産されたカントリー牧場は多数のGⅠ勝利馬を輩出した名門牧場であったが、牧場規模に対して過剰な馬を抱え込んだことで牧草地の土地痩せを招き、1980年代に入るとかつての隆盛は見る影もないほど没落していた。1990年代に数々の改革に着手した結果、ようやく実を結び当牧場の生産馬として28年ぶりのGⅠ制覇を果たした馬がタニノギムレットであった。
引退後
現在は種牡馬も引退しヴェルサイユリゾートファームで功労馬として繫養されている。
老いた今もとにかく非常に元気で、興奮した拍子に牧柵を蹴り壊してしまうことが度々あり、牧場スタッフからは「牧柵破壊王」「柵破壊神」の異名をとっている。その破壊力たるや同牧場に繋養されているローズキングダムやエタリオウがびびってしまうほど。
馬のおやつとして定番であるリンゴ嫌いとして知られていたが、2021年の3月になって初めてリンゴを食べたことがヴェルサイユリゾートファームの動画にて報告された。