曖昧さ回避
- The Elder Scrolls(TES)シリーズに登場する用語。
- 上記ゲームソフトのシリーズの一つ、「The Elder Scroll IV: Oblivion」(TES4)。
- 音楽ゲーム「DJMAX」の楽曲。
- 2013年に公開されたトム・クルーズ主演のSF映画。
本稿は全て解説する。
The Elder Scrollsシリーズにおける「Oblivion」
TESに登場する異次元世界の名称。
いわゆる"邪神"に当たる不死の存在デイドラ(Daedra)が住まう次元で、TESの主人公らが住まう世界「ムンダス」(Mundus)とは別の次元に位置する。デイドラの中でも強大な力を持つといわれる十六柱の「デイドラ・ロード」が支配する「領域」と呼ばれる区域が存在する。
ムンダスとオブリビオンの間には竜神アカトシュが張った障壁「竜の火」(ドラゴンファイア)があり、デイドラが侵略できないようになっている。
なお、異次元と言われるだけあって、何らかの形で迷い込んだり連れ去られたりした場合、二度とムンダスには戻ってこれない・・・と思えるが、ゲーム中の書籍では、既にオブリビオンの四分の一が測量されているらしい。
また竜の火も、その気になればすり抜けてオブリビオンに通じる門(ゲート、ポータル)を開くデイドラもいればムンダス側から自発的にオブリビオンに行く者たちもいるため、案外人の往来があることが窺えるので、完全に守られているかというと、別にそうでもない。
中にはワープゾーン感覚でオブリビオンを通り抜ける猛者もいるほど・・・。
ちなみに、ムンダスの人間にとっては、現実世界でいう地獄と同じ意味で捉えられている。
(例としては、「What the hell?」(なんだそりゃ)というスラングが「What the Oblivion?」となっていたり、敵が「オブリビオン送りにしてやる!」と言ったりなど。)
オブリビオンの次元
デイドラ・ロードの領域
- ムーンシャドウ(Moonshadow)
アズラ(Azura)の領域。
薔薇が咲き乱れ、雨が降るといい香りが辺りに漂う美しい世界。
全てが霞んで見え、あまりの美しさゆえ失明しかけるほどの桃源郷と言い伝えられている。
- 悔恨の草原(Fields of Regret)
クラヴィカス・ヴァイル(Clavicus Vile)の領域。
腐敗した風が吹く長閑かつ奇妙な田園が広がる場所。
近年まで名前が明らかになっていなかったが、ESOにて名前が判明した。
- アポクリファ(Apocrypha)
ハルメアス・モラ(Hermaeus Mora)の領域。
無限の知識の貯蔵庫。一般的な知識から禁断とされた知識まで、ありとあらゆる情報や知識がそろっているといわれ、知識を追い求める者はいずれアポクリファにたどり着き、知識欲にとらわれてアポクリファから永遠に出られなくなるという。
- ハンティング・グラウンド(Hunting Grounds)
ハーシーン(Hircine)の領域。永遠の狩場。
ハーシーン信者は死後ハンティンググラウンドに行き、そこでハーシーンと共に永久の狩りに興じている。
- アッシュピット(Ashpit)
マラキャス(Malacath)の領域。
塵と灰で出来た空間。浮遊魔法と呼吸魔法がなければ生きていることすら困難な場所。
- デッドランド(Deadlands)
メエルーンズ・デイゴン(Mehrunes Dagon)の領域。
マグマの海、燃える大地、雷雲立ち込める暗い空とまさに地獄という場所。
TES4にて「オブリビオンの門」を閉じるために何度も踏み入れることになる。
- 色彩の間(Colored Rooms)
メリディア(Meridia)の領域。
オーロランというメリディア配下のデイドラが住んでいるということ以外はほとんど判明していない領域。
- コールドハーバー(Coldharbour)
モラグ・バル(Molag Bal)の領域。
闇に包まれた荒涼した大地で枯れた木々と沼の世界。
ESOではスタート地点になっている。
- スカッティング・ヴォイド(Scuttling Void)
ナミラ(Namira)の領域。
カジートが「世界の影の闇」と呼び、ここに入った者は何人たりと二度と出てこられないと言われている。そのため極端に情報が少ない。
- エヴァーグローム(Evergloam)
ノクターナル(Nocturnal)の領域。
深い霧に覆われた常闇の世界。メインの領域と複数の小さな領域で構成されている。
- ピッツ(Pits)
ペライト(Peryite)の領域。
オブリビオンの深層に位置し、通常の手段ではたどり着くことができないためほとんど情報が知られていない。
- 無数の宴の領域(Myriad Realms of Revelry)
サングイン(Sanguine)の領域。
千とも万とも言われる小さな領域で構成されており、それぞれ趣の異なった宴会が繰り広げられている。
TES5ではそのうちの1つに行くことになる。
- シヴァリング・アイルズ(Shivering Isles)
シェオゴラス(Sheogorath)の領域。
マッドハウスとも呼ばれる島。意思を持った植物に覆われ、シェオゴラスの浮き沈みを表すように明るい「マニア」と薄暗い「ディメンシア」に分かれる。
TES4の追加ディスクの主な舞台となる。
- クアグマイア(Quagmire)
ヴァーミルナ(Vaermina)の領域。
悪夢の世界で恐ろしく衝撃的な光景が稲妻と共に次々と映し出され、長くいると発狂すると言われる。
その他の領域
- ソウル・ケルン(Soul Cairn)
黒魂石に封じられた魂の行き着く場所。
薄暗い不毛の大地で「アイディール・マスター」と呼ばれる複数の主によって支配されている。
TES5のDLCで行けることができる他、スピンオフ作品「Battlespire」の舞台にもなっている。
- 楽園(Paradise)
TES4に登場するマンカー・キャモランを追って訪れる領域。
「The Elder Scroll IV: Oblivion」
概要
Bethesda Softworks開発のファンタジーRPGソフト。
ニルンと呼ばれる世界のタムリエル大陸を舞台したRPG作品シリーズ『The Elder Scrolls』シリーズの四作目。
人工知能システムRadiant AIによって個々の生活リズム・行動パターンに則って生きる1000人以上ものNPC達が住む、圧倒的に作りこまれた広大なオープンワールドフィールドを好きなように自由気ままに冒険することができるオフラインRPG。
TES4自体はXbox360とPS3に移植されて日本でも発売されているが、Windows版の人気が特に高い。
自由度の高いゲームデザインはもとより、Windows版はユーザー製作のMODによる拡張性の高さから『一生遊べるRPG』と呼ばれ、2006年発売にも関わらず現在でも高い人気を保つ洋ゲーとなっている。
また、MOD製作ツールは公式から配布されている。
本作の舞台はタムリエル大陸中心部であり、大陸を統治する帝国の帝都がある温暖なシロディール地方が舞台。
物語
ネレヴァリンがモロウィンドの地で魔人ダゴス・ウルを倒し、その陰謀を阻止してから数年後。
場所はシロディール地方。大陸中心部という土地ゆえに様々な民族が入り混じって暮らす国際色豊かな地。
此処にある帝都の地下牢で囚われていた一人の囚人(主人公)の前に、謎のカルト教団『深遠の暁』に追われる皇帝ユリエル・セプティム七世とその護衛が現れる。
主人公の背後にある大いなる運命を見抜いた皇帝は彼(彼女)にある真実を話し始める。
代々セプティム家の皇帝が身に着けているドラゴンアミュレット、帝位が移る度にこれをセプティムの血を継ぐ正統な後継者が身につけてある儀式を行わなければタムリエルを守る結界に綻びが生じ、デイドラ(魔族)が住む次元オブリビオンの扉が開いてしまうと言うのだ。
護衛の奮闘虚しく皇帝は暗殺者に殺害されてしまうが、死の間際に主人公にドラゴンアミュレットを託し、シロディールの何処かにいるという自らの落胤を見つけ出すよう言い遺す。
果たして主人公は正統後継者を見つけて深遠の暁の陰謀を阻止することができるのだろうか。
関連イラスト
外部リンク
- Wikipedia
- 公式サイト
- (Xbox.com)(リンク切れ)
DJMAXの楽曲「OBLIVION」
概要
最新作『DJMAX RESPECT (V)』にも収録されている。
タイトル表記は、当時の楽曲開始前のカットインイラストにおいて使われた、先頭と末尾のみ大文字の「OblivioN」表記が使われることが多いが、楽曲リストにおいては全て大文字の「OBLIVION」表記である。
作曲はESTi。カットインイラストにおいてジャンル名は「Dramatic Trance」と表記されている。トランス成分は非常に薄く、クラシック音楽のような耽美さを前面に押し出した一曲。
楽曲自体の美しさにムービーの世界観がマッチして高い人気を誇り、DJMAXシリーズの代表曲の一つとも言える存在。
2019年にはアーケード版『グルーヴコースター』に、コラボイベントの一環として移植された。2020年にはSwitch版にもDLCとして収録。
キャラクター
キャラクターデザインはDmyo(白羽奈尾)。
ムービーには2人の少女がメインに登場し、ゴスロリ調の世界観が展開する。
金髪の少女がカミリア、赤味がかった髪の少女がフレイヤ。
DJMAXのゲーム内においては、カミリアのみに「燃えるような憎悪心が込められた人形」「自分と似た一人の人間だけが彼女の記憶の中で生きている」という説明がある。一方でDmyoの同人誌「Dmyotic」においては、死んだ双子の少女が魔法の力で復活し復讐する、というストーリーが明かされている。
備考
作品を検索する際は、pixiv検索で「OBLIVION DJMAX」で部分一致検索すると良い。(この場合、アルファベットの大文字と小文字は区別されない)
SF映画「Oblivion」
概要
邦題『オブリビオン』。
2013年に公開されたSF映画。トム・クルーズ主演、ジョセフ・コシンスキー監督。
ストーリー
西暦2077年。60年前の異星人スカヴ侵略によって地球は荒廃し、生き残りった僅かな人類は土星の衛星タイタンに逃げ延びていた。
元海兵隊司令官のジャック・ハーパー(トム・クルーズ)とヴィクトリア・オルセン(アンドレア・ライズボロー)はたった二人で地球に残り、異星人スカヴの残党を始末するため、高度1000mの上空から地上をドローンと共に監視する任務に当たっていた。ある時ジャックは、墜落した宇宙船に遭遇し、初対面のはずなのに見覚えがある女性と出会う。彼女は一体何者か。異星人スカヴの正体とは一体何か…