概要
DJMAX(ディージェイ・マックス、디제이맥스)とは、韓国発の音楽ゲームと、そのシリーズタイトル。
一作目の『DJMAX』は2004年に韓国PENTAVISION(ペンタビジョン)社が開発し、当時の音ゲーでは非常に珍しいPC向けオンラインゲームとしてリリースされた異色の経歴を持つ。
その後はPSP・アーケード・スマホアプリと、時代に沿ったプラットフォームでシリーズを展開していた。
2017年にはPS4で最新作『DJMAX RESPECT』をリリース。2020年には同作のSteam版『DJMAX RESPECT V』も正式リリースしており、双方とも2023年現在もアップデートが行われている。
PENTAVISIONは2006年に韓国NEOWIZ社の子会社となり、その後2012年にNEOWIZと合併し「PENTAVISION STUDIO」として一部門化。合併以降のDJMAXシリーズはNEOWIZからリリースされている。
2013年には部門合併によりPENTAVISION STUDIOの名も消滅。現在はその名を「NEOWIZ MUSIC CAFE (MUCA)」としている。
ゲームシステム
画面上部から降りてくるオブジェが下部の判定ラインに接地するタイミングで対応したボタンを押して「拾う」。(よって、かなり早い段階からボタンを押しても見逃しミスにはならない。)
一見するとどう見てもbeatmaniaシリーズを意識したシステムだが、beatmaniaが5+1レーン、beatmania IIDXが7+1レーンに固定されたデバイスであるのに対して、DJMAXシリーズはOnlineでは5KEYS・7KEYS、Portable以降では4KEYS~8KEYS(タイトルによっては独自KEYSもあり)とプレイヤーが任意でレーン数を選択でき、それぞれに独自の譜面が用意されているのが大きな特徴。また、beatmaniaシリーズよりも先にロングノートを実装している。
オブジェごとの判定評価(他社音ゲーにおけるCOOL、GREATなど)を「MAX n%」の数字で評価する唯一の商業作品でもある。
『DJMAX Portable 2』以降は更に新システムが追加。
ロングノートを押し続けている間はコンボ数が上昇し続けるようになった他、FEVERシステムが実装。良判定を取り続けることでFEVERゲージを溜めてFEVERモードを発動させると、一定時間獲得コンボ数に2倍の倍率が掛かる(つまり1つのノートで2コンボ加算される)。発動中に再度ゲージを溜めて再発動するごとに倍率が3倍・4倍・最大5倍まで増加。5倍状態を継続できれば前述したロングノートの仕様も相まって文字通り桁違いのコンボ数を出せるうえ、それに相当したコンボボーナススコアも入る。
『DJMAX』シリーズはこのFEVERシステムにより、数ある音ゲーの中においても埋もれない、独自の面白さと爽快感を確立している。
アーケード中心タイトルである『DJMAX TECHNIKA』シリーズのみ独自ルールとなる。詳細は後述。
主なシリーズタイトル
DJMAX Online
シリーズ一作目のPC向けオンラインゲーム。当時のタイトルは『DJMAX』だが、後発タイトルと区別するため「DJMAX Online」と呼称される事が多い。
ゲームポータルサイトNetmarbleを介して、韓国・中国・日本で展開された。2004年6月サービス開始、2008年3月21日サービス終了。
ライフゲージ制を導入し、楽曲クリアによってEXP(経験値)とMAX(ゲーム内マネー)を得られる。EXP獲得によってプレイヤーレベルがアップし、それに伴ってHPも上昇する。
MAXで様々なアバター(キャラクターアイコン)や、ギア(スキン)・ノーツを購入でき、それぞれHP・獲得EXP・獲得MAXにボーナスが付加される。
現在ではスマホの普及に伴いアプリ音ゲーが多数リリースされているが、それらの基本的なルールをすでにこの時代に確立しており、オンライン時代を先取りしていた音ゲータイトルとも言える。
キーボードの同時押し最大数に配慮して、同時オブジェが通常2個までに抑えられているが、超高難度譜面のMX・SCパターンに関してはこの限りではない。
現在アイドルマスターシンデレラガールズやCHUNITHMに楽曲を提供しているESTi氏も本作ですでに活躍していた。
DJMAX Portable シリーズ
PSPで展開したシリーズ作品。DJMAX Onlineの楽曲を移植した『1』と、新曲を中心に展開した『2』『Clazziquai Edition』『Black Square』『3』がリリースされている。
この他、北米版タイトルとして『1』と『2』からのベスト版『Fever』がある。
DJMAX TECHNIKA シリーズ
2008年よりアーケードを中心に展開されたシリーズ。操作デバイスがタッチパネルとなり、独自のルールとなっている。オブジェが固定位置に出現し、移動する判定ラインが重なったタイミングで直接タッチする。
現在の音ゲータイトルで例えるならCytusが近い。
画面は上下に二分割され、判定ラインが上段の左から右へと移動し、画面端へ到達すると今度は下段を右から左へ移動し、以後繰り返す。
オブジェごとの判定評価も単語表記(MAX>COOL>GOOD>…)へ簡略化された。
アーケード版は続編として『2』『3』もリリースされたが、日本での展開は『2』までに留まった。いずれも2013年一杯でオンラインサービスが終了し、現在はオフライン。
アーケード以外にも、PS Vita用『DJMAX TECHNIKA TUNE』、モバイルアプリ『DJMAX TECHNIKA Q』(2019年2月28日サービス終了)がリリースされた。
DJMAX RESPECT
2017年にPS4でリリースされた最新作。
ゲーム本編とDLCによりシリーズ楽曲の大部分を収録しているコンプリート版タイトル。
またPC(Steam)向けに『DJMAX RESPECT V』を2020年正式リリースしている。
詳細はDJMAX RESPECTの個別記事へ。
関連作品
- SUPERBEAT XONiC(スーパービートソニック)
DJMAXのスタッフが開発した音楽ゲーム。なお、メーカーに関してはNURIJOYという別メーカーで発売されている。この辺りは大人の事情もあるのかもしれないが…。
日本ではPS Vita版が2015年12月17日発売。アークシステムワークスが販売元となり、DLCにはギルティギア及びブレイブルーの楽曲パックが配信されている。
またSwitchでもダウンロード専売で2019年10月3日に配信開始。ただしこちらの販売元はPM Studiosとなっているため、アークコラボ楽曲の収録は期待できない。
ちなみに海外でのみ、PS4版とXboxOne版もリリースされている。
ムービー
海外音ゲーでは異例の人気を誇る。それは楽曲のクォリティもあるが一番の功労者は国産音ゲーに勝るとも劣らないムービーの数々であろう。
隣国のアニメを意識したようなかわいらしいキャラクターがグリグリ動き、韓国作品ながら日本人の感性にあった作りになっている。
国産音ゲーで演出でDJMAXに勝てる作品はおおよそProjectDIVA、次いでbeatmaniaIIDX、BeatStream(コナオリ限定)辺りだろうか。BMSでも曲によっては本家を上回るBGAが収録されている場合もあるが、ごく一部に限定される。
グルーヴコースター?アレは別枠ということで……
ムービーで力を入れ過ぎた結果かどうかは不明だが、音楽ゲームでCERO-Bの判定を受けたのはDJMAX(あくまでも日本語版がリリースされた分のみ)位である。
(beatmaniaIIDXはGOLDの某曲を汎用ムービーにする事で、何とかCERO-Aを維持した)
pixivへ投稿されている作品傾向
ムービーに出ているキャラクターを描いたイラストが多い。その一方で曲擬人化も多少なりとも存在する。
投稿数が一番多いのは、楽曲「I want You」に登場する少女スイである。DJMAXの複数機種に収録されている事も人気のひとつと考えられる。
それに加えて、ゲーム中のイラストを担当した絵師がイラストを投稿している点も、ある意味でも他の音ゲーと全く違うのが特徴である。
RESPECT発売以降はメインキャラクター2人のイラストもだいぶ増え気味。
主な楽曲・キャラクター
※ 楽曲またはキャラの個別記事があるものをピックアップ。
OBLIVION | SIN | 風にお願い ~Live Mix~ |
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カミリア、フレイヤ | エル | |
Ladymade Star | I want You | In My Heart |
セラ、ニーナ | スイ | シャーリー、ルピン |
glory day | BlackCat | glory day / BlackCat |
エル・クレア | エル・フェイル | プレイ |
DIE IN | ||
DIEIN | ||
上記以外で楽曲の情報がある記事
移植曲・ゲストキャラクター
Tok! Tok! Tok! | ||
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レナ @『TAPSONIC TOP』 | ||
作品投稿に関しての注意
pixivでは、曲擬人化イラストに各機種名タグを付けないことを強く奨励しています!!
擬人化とは、人によって強い不快感を与えるジャンルでもあります。
その機種本来のキャラクターなどのイラストを探そうとした方々に迷惑にならないよう、DJMAXタグは可能な限り付けないようにしましょう。
関連タグ
EZ2DJ(EZ2AC):PENTAVISIONのスタッフが過去に開発していた音ゲー。
S4league:PENTAVISION作品。劇中曲の「SuperSonic」が収録された。
BMS:過去のDJMAXシリーズにBMS楽曲(桜華月)が収録されていた事がある。それに加えて、実際にDJMAXへ楽曲を提供しているBMS作家も…。
CHUNITHM グルーヴコースター:DJMAX楽曲を移植収録した日本の音ゲー。
USERS入りタグ
DJMAX50users入り DJMAX100users入り
DJMAX300users入り DJMAX500users入り
DJMAX1000users入り DJMAX3000users入り