急所
きゅうしょ
人体の中でも弱点となり得る重大な箇所。
これを損傷、破壊されると致命傷になり兼ねない。
概説
生命体、特に人体において、攻撃されると命に係わるような重大な箇所を指す。
ざっくりといえば人体の弱点であり、特に太い血管や神経が収束している箇所が当てはまる。
また生命の危機は免れても、完治が難しく生活や運動に支障をきたすような箇所も該当する。
そのため戦い(護身術含む)においては重点的に叩くべき箇所となり、逆にスポーツでは互いの心身の健康を慮って狙うことを禁止される。
人体の主な急所
頭部
胸部・腹部
- 心臓
- 人体のエンジン。損傷・破損は、即死へと至る。また強い打撃によって痙攣を起こす危険もある。
- 肺
- 肉体に酸素を取り込む重要機関。穴が開いてしまうと、呼吸に支障をきたして酸欠に至る。
- 肋骨
- バトルアクション系だとよく折られる箇所だが、肺に刺さって呼吸困難を引き起こす危険がある。
- 肝臓
- 最も血液が集中する臓器。ダメージと共に激痛を伴い、刺されると大量出血の恐れがある。
- 腎臓
- 人体の浄化装置で、肝臓同様に血液が集中する。
- みぞおちおよび臍
- 膀胱
- 神経が集中しており、刺されると激痛を発する。石が発生するだけで救急車を呼ぶ事態になる可能性も。
- 金的
- THE KING OF 急所。男性の生殖器である睾丸(一般的には「キンタマ」と呼ばれている部位)を指す。睾丸は内臓であるにもかかわらず筋肉に守られていないため、軽度の打撃がかすった程度でも悶絶するほどの威力となる。そのため、護身術では最重要の攻撃目標とされており、「急所攻撃といえば『金的』」と言われるほど。
- 男性の股間にぶら下がっている丸い標的であるため、その形状から「釣鐘」とも呼ばれる。
- なお、同じ男性器でも、睾丸と比較した場合、陰茎(いわゆるオチンチン)のほうはそこまで急所というわけではない。そのため、護身術の金的蹴りでは、陰茎ではなく睾丸を狙うことを意識する(とはいえ、陰茎に攻撃がヒットすれば睾丸にも大きなダメージが入ることがほとんどなので、そこまで気にしなくてもよい)。
- 男性器への攻撃であるため、女性が攻撃を当てた場合、男性に恥ずかしさや屈辱感など心理的なダメージを与えられる点でも効果的とされる。
- 女性の場合には睾丸はないが、股間には神経が集中しており、陰核など外陰部の器官も敏感であるため、やはり打撃されると激痛が走る。また、恥骨や膀胱と隣接しているため、そちらへのダメージもある。そのため、男性の睾丸だけでなく女性の股間への攻撃も「金的」に含めることがある。
- 肩
- 腕への神経が通るため、ダメージを受けると腕が機能不全を起こす。特に上腕骨隙間には腱が走っているため、切られると腕そのものが使えなくなる。
- 手首
- 脇の下
- 神経が集中しており、ダメージに敏感。また皮膚が薄く血管も多いため、失血の危険も高い。