目玉おやじ(本来の姿)
もとのめだまおやじ
「すまんのう鬼太郎…わしがこんな姿になってしまわなければ、お前に全うな子供時代を送らせてやれたかもしれぬ…だがそれは叶わなかった…」
「出来れば…お前を守り、お前にもっとのびのびと、お前に子供らしい夢を見せてやれる父親でありたかったよ…」
「くっ…お前は…何者だァ!!」
「子供を守る為なら何でもする…ただの父親だ。」
概要
目玉おやじの説明は当該記事を参照。
元々彼は鬼太郎が生まれる前、酷い難病に罹って妻諸共死ぬ事になったが、生まれたばかりの息子を独りぼっちにしたくないという想いから、目玉だけの妖怪として転生した過去を持つ。
そんな設定の元本記事で説明するのは、TVアニメ第6期14話・『枕返しと幻の夢』で夢の世界に登場した姿である。
夢繰りの鈴の少女により、夢の世界に魂を囚われてしまったマサシの父アキノリを救うため、鬼太郎たちは枕返しの助けを借りて夢の世界に入り込む。
しかし、不幸な生い立ちゆえに子供らしい夢を持つ余裕などなかった鬼太郎は、空想の強さがものを言う夢の世界の戦いに戸惑って隙を突かれ飲み込まれてしまった。
目玉おやじも後を追って飛び込み、息子に対する強い後悔の想いが溢れた事により、病を得る以前の力強い姿となって具現化された。
容姿
砂かけ婆が思い出しただけで惚れ惚れするほどの端正な容姿(※2)。
原作の田中ゲタ吉(高校生となった鬼太郎)をも彷彿とさせる、銀髪(白髪)に赤い瞳を持つ壮年(人間だと40~50代)の男性(余談の項目も参照)。
彼は鬼太郎の様な隻眼ではなく、「目玉おやじ」の元となった目玉も左目なのだが、この時見せた容姿は鬼太郎同様に左目を隠して右目を露わにしている (唯一失われなかった左目以外が復元する形で具現化した可能性もある)。
服装は着流しで霊毛ちゃんちゃんこ(※3)を羽織り、足には下駄を履いている。
全体的に、鬼太郎をそのまま成長させたような感じの姿である。
(※2)鬼太郎と年齢の近い6期ねこ娘は、このエピソードで初めて、目玉おやじの今の姿が本来のものではないと知った、と設定されている。
(※3)鬼太郎が攻撃に使用した際に手放してしまい、直前まで目玉おやじが魔法の絨毯のような移動手段として用いていたところを、枕返しの能力で肉体ごと彼の服装として組み込まれた(一族に代々伝わる家宝であり、現実世界においても、息子の鬼太郎に譲る前は目玉おやじ自身が着用していたはずである)。
シリーズにおいて
これまで目玉おやじの本体の姿が描かれたのは、原作やアニメ『墓場鬼太郎』の第1話くらいである。この時は病に侵されていたことから「全身を包帯で包んだ大柄な『ミイラ男』のような容姿」で描写されていた。
健康だった頃の姿については原作に描かれたことはなく(詳細は幽霊族のリンク先参照)、アニメでオリジナルに描写されたのも6期が初となる。
包帯から除くその目は鬼太郎に似た三白眼で、顔も爛れていかにも恐ろしげな雰囲気を漂わせている。
一方、夢の世界で具現化された健康体の姿は、前述の通り赤い大きな瞳で、口元にそれなりの年齢を感じさせる小さな皺は目立つものの、かなりのナイスミドルなルックスとなっている。
なお、永富プロデューサーの談話によると、水木プロ側からはこのデザインについて
「ああいうことをやるんだったら、事前に言ってくださいよ」と笑いながら言われたとのこと。
幸いというか、水木プロにも大ウケしたようである。
そして
2021年3月7日「まんが王国とっとり 生誕99年水木しげる生誕祭」の生配信において、6期鬼太郎の新作映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」の製作が発表された。
親子のキャストも6期と全く同じであり、この企画は水木プロ全面協力のもとで進められ、鬼太郎シリーズの記念碑的な作品になるとか。
……本気すぎるぞ、東映。
余談
目玉おやじ、ネットを制す
本邦初公開となったこの姿と活躍ぶりは、視聴者に凄まじい衝撃を与えて大きな反響を呼んだ。
ツイッターでは「目玉おやじ」がトレンドワードとなり、3万件に迫るリツイートが行われたほどで、放送日(2018年7月1日)のうちにGoogleの検索予測で目玉おやじと打つと、すぐ下に「生前の姿」「イケメン」等がサジェスト候補として表れるようになった。