「案ずるな、クロニエ。お前は獣の蔓延る世を救済する、その礎となるのだ。時は来た……。ザラスの禁呪よ、その顎を開くが良い！」
「許してくれ、ソロン。君の犠牲なくして、この世界は救えないんだ。……ザラスよ、深淵を揺蕩う闇の帷よ。我が鍵と、天地の理において、焦位の門を開け！」
概要
ファイアーエムブレム風花雪月・ファイアーエムブレム無双風花雪月に登場する闇魔道。
作中で暗躍する敵対組織“闇に蠢く者”の有する魔道の一つであり、使用には同じ仲間の生贄を要する。
この魔道は非常に危険であり、神祖ソティスが狼狽し「この闇は恐ろしいものなんじゃぞ！」と憤ったことからも危険性が窺え、「女神でもなければ出られぬ」とのこと。
効果が及ぶ範囲は広く、風花本編では魔道の対象の近くであったが、無双では遠距離にも効果が及んだ。
術者の一人によると、「術は一方通行で、何人たりとも出ることは叶わない(要約)」とのこと。
魂の形を捕らえる牢獄でもあり、青燐の章で覇骸化し、元に戻ってタレスの傀儡となったエーデルガルトがザラスの闇内で正常だったことを考えるに、「覇骸化した瞬間、その人物の魂は覇骸化前の記憶と共にザラスの闇に封じられる」と思われる。
また、青燐の章のエーデルガルトは脱出後も変わらずにタレスの傀儡のままであった。
脱出方法
女神ソティスの力を使う
風花本編での脱出方法。しかし、ソティスは体を持たず、力の行使には主人公と融合する必要があった。
術者を倒す
無双での脱出方法。女神の力を持たないシェズが、術者のエピメニデスを撃破したことで脱出できた。
この方法は術者がザラスの闇内部にいないと意味を為さない。
生贄
クロニエ
本編での生贄。瀕死のところをソロンに身体を貫かれてしまい、そのまま生贄になった。
ソロン
無双での生贄。こちらもクロニエ同様、瀕死のところをエピメニデスに貫かれてしまい、そのまま生贄になった。
術者
ソロン
本編での術者。瀕死のクロニエを生贄にし先生をザラスの闇に幽閉するが、ソティスが先生と融合した事により脱出。そのまま討伐された。
エピメニデス
無双での術者。瀕死のソロンを生贄にし、シェズ・エーデルガルト・ディミトリ・クロードをザラスの闇に幽閉したが、シェズによって討たれてしまい脱出される。
その他、闇に蠢く者の技術
光の杭
ミサイル兵器。本編では甚大な被害を齎している。しかしこの術には逆探知されるリスクがあり、教会ルート・同盟ルートではヒューベルトによって逆探知されており、これをキッカケに本拠地シャンバラに攻め込まれてしまう事になった。
被害一覧
- アリル
本編開始前、ガルグ＝マク大修道院に光の杭が落とされた事件があったが、直撃するところで軌道が僅かにずれ、アリルの方へ落下し、溶岩地帯になるという惨事が発生した。このことがキッカケとなり、アリルは“煉獄の谷”という異名がついてしまった。
- アリアンロッド
“白銀の乙女”の異名を持つ難攻不落の要塞。帝国ルートにおいて、コルネリアを黒鷲遊撃軍が意図的に抹殺した事によるアランデル公の報復で破壊された。
- メリセウス要塞
アリアンロッドに並ぶ難攻不落の要塞。リンハルト曰く「“頑固な老将軍”と揶揄される」らしい。また、ドロテア曰く「歌劇の舞台に度々なる」のだとか。
教会ルート・同盟ルートにおいて、新生軍の制圧後に光の杭が放たれたが、死神騎士が示唆した事により新生軍は事なきを得た。さらに、この出来事から、ヒューベルトがシャンバラの位置を逆探知してしまった。
- シャンバラ
闇に蠢く者の本拠地で、ゴネリル領のすぐ近くに位置する。教会ルート・同盟ルートでは、タレスが劣勢となった際、”凶星"とレアを道連れにしようとする。
レアが身を挺した事で脱出に成功するが、これによりレアは危篤化し、教会ルートでは紋章の力を制御できずに暴走してしまい、さらにはその暴走に呼応した枢機卿達(レアにより血と紋章石を取り込んだ者達)も暴走してしまう大惨事が発生してしまった。
同盟ルートではレアの暴走がないものの、光の杭に呼応して封印されていた解放王ネメシスと十傑が復活することになる。
タイタニス
巨大警備兵。魔獣扱いである。大盾と聖盾が頻繁に発動し、必殺率も高いので苦戦する先生も多い。
武器の「ジャマダハル」は北インドに実在する武器の名前。
ヴィスカム
固定砲台。風花本編では、範囲内にいる魔防が最も低い者を狙う兵器となっているが、無双では魔防関係なしで無差別に放つ。
余談
スマブラSPに先生が参戦する際のムービーは、本編でソロンが先生をザラスの闇に幽閉するシーンのセルフオマージュである。
また、英語版無双のシーンで「great Zahras(偉大なるザラス)」とエピメニデスが言っていたことから、ザラスは人名であり、セイロス教団の主神がソティスである様に、ザラスは闇に蠢く者達の主神の様な存在である可能性が浮上してくる。
