概要
名称は和製英語であり、英語ではmandarin gown 、またはcheongsam(上海語で、男性用女性用問わず丈の長い上着を表す“長衫”の名称に由来)と呼ぶ。
歴史・成り立ち
かつて清の時代、支配的階級であった満州民族の貴族階級を『旗人』と呼んでいた。防風防寒を意識した詰め襟の衣服は元々旗人が身につける服であったため「旗人の着る長い上着」と言う意味合いから旗袍と呼ばれるようになった。横裾に深く切り込みが入った意匠は騎馬の際、裾が邪魔にならないよう、また足を出し易いように深く切込みを入れたのが発端だと言われるが、脚を守るために下履き(ズボン)も履いおり、現代で言うチャイナドレスみたいな生足剥き出しではない。
チャイナ(支那)ドレスという名前とは裏腹に、満洲人(女真族)の民族衣装なのが実態である。
前述のとおり、本来は肌の露出度が低い服だったのだが、1920年代に上海でモダンブームが起きた事を切っ掛けに西洋のドレスの影響を受け、現代のような脚や背中が露出したチャイナドレスの形が定着していった。
しかし中華人民共和国においては、1950年代には反右派闘争の高まりと共に『旧時代において労働しないことを衒った』衣服として一度弾圧の対象になり、実質的にチャイナドレスが市民権を得たのは公式イヴェントのコンパニオン衣装として採用された1980年以降の事である。
前述のとおり元々は労働者(あえて言うならカウガール)の服なのだが…お色気路線に改造してしまったのがいけなかったのだろう(尤も支配者が変わった事による旧来文化の破壊は世界的に良くある話)。
当然、中国共産党の支配下ではなかった香港(1997年までは英国領)や台湾においては当時でも普通に着られていた。
現在
チャイナドレスのセクシーさを強調したデザインに対し、ロリィタファッションと組み合わせて清純さや可愛らしさを含ませた「華ロリ」が登場するなど、中華系ファッションにも新風が起きている。
これに関しては背景にはアニメ文化等からも少なからず影響を受けたともいわれている。
2016年2月から、福祿猴チャイナドレスという驚きのチャイナドレスが登場、pixivユーザーの間でちょっとした人気となっている。
チャイナ服を着用しているキャラクター
中華要素が含まれる着用者の一覧は→中華娘を参照。
デフォルト衣装のキャラクター
アニメ・マンガ
ゲーム
名前 | 作品 | スカートの内側 | 備考 |
---|---|---|---|
エルフの僧侶 | モン勇 | 素足/下着:不明 | はいていないように見える。 |
メイ | ガーディアンテイルズ | ズボン/下着:不明 | |
リン | ガーディアンテイルズ | タイツ/下着:不明 |
一度でも着用する場面のあるキャラクター
アニメ
ゲーム
名前 | 作品 | スカートの内側 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
ティファ・ロックハート | ファイナルファンタジー7 | 素足/下着:黒 | FF7Rで彼女のチャイナドレス姿が見られる。 | |
RiCO | ロックマンXDiVE | ニーソ | 下着:山吹色 | 慶典萬謝のリコ |
関連タグ
チャイナ服 支那服 チャイナ 旗袍 中華娘 ドレス スリット 中国
菅野史 - 普段着として着ている。
紅美鈴 - 「下履き履いている派」と「履いていない派」でファンが争っている。