概要
首都 | アルジェ |
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面積 | 238万1741平方キロメートル |
人口 | 3790万人(2013年1月) |
建国 | 1962年7月5日(フランスから独立) |
公用語 | アラビア語・フランス語(事実上の第2公用語) |
国家元首(職) | 大統領 |
政体 | 半大統領制 共和国 |
アルジェリア民主人民共和国(アルジェリアみんしゅじんみんきょうわこく、アラビア語:الجمهورية الجزائرية الديمقراطية الشعبية、フランス語:République algérienne démocratique et populaire、英語:People's Democratic Republic of Algeria、通称:アルジェリア)は、北アフリカのマグリブに位置する共和国。フランスの植民地だった為、フランス語はほぼ全ての国民が使用できる。政府は公式に承認していないものの、様々な場面で便利なのでフランス語は事実上の第2公用語として使用されている。
歴史
地中海に面しアトラス山脈を背後に抱えるアルジェリアは、山がちとは言え良港や植生に恵まれ、古代にはヌミディア王国が栄えた。この国もローマに併合されるが、長く繁栄する。
やがて、イスラームの大征服に伴いこの地方もイスラーム化する。ベルベル人が多いこの沿岸一帯は対岸の人々からは「バルバリア」とも呼ばれたが、良港のうえ地中海の重要航路に近いこの地は、海賊のメッカとして知られることになる。特に16世紀には、オスマン帝国の勢力圏となったこの地で、オスマン帝国史上最も有名な海賊にして提督たるバルバロスがこの地で活躍し、時の神聖ローマ皇帝カール5世などを向こうに回し勝利を重ねた。
しかし、18世紀前半以降には徐々にヨーロッパ、アメリカ側にバランスが傾き、特にアメリカは2度の戦争で海賊の根拠地に対して勝利し、有利な条約を結ぶ。これを機に欧米諸国は強く出るようになっていった。
1830年6月にフランスはアルジェリアへの侵略を実行し、フランスの征服に対してアブド・アルカーディルが激しく抵抗した。1847年12月にアルジェリア全土を支配し、北岸にアルジェ県・オラン県・コンスタンティーヌ県が設置された。この3県はフランス本土と同等の扱いを受け、多くのヨーロッパ人がフランス領アルジェリアに入植した。
1916年12月にトゥアレグ族の貴族であるカオセン・モハメッドが、トゥアレグ族居住地域内のアガデスで蜂起した。フランス軍が鎮圧したものの、第一次世界大戦が終結すると独立運動が激化し始めた。
1942年11月に実行されたトーチ作戦以降は反ヴィシー政権の拠点となり、シャルル・ド・ゴールを首班とする臨時政府がアルジェで結成された。第二次世界大戦が終結すると独立運動が再び激化し始め、1954年11月に現地人と入植者の対立に火が付いてアルジェリア戦争が勃発し、100万人に及ぶ死者を出した。アルジェリア戦争中の1960年2月にサハラ砂漠でフランスの核実験が実施された。
1962年7月にアルジェリア民主人民共和国として独立し、同年8月に就任した初代のベン・ベラ大統領は社会主義政策を採った。2013年1月に天然ガスプラントを施工していた日揮の従業員が、イスラム系テロ組織の攻撃に遭う事件が発生した。この事件では37人が死亡し、このうち7人が日本人であった。
経済
石油・天然ガス・石炭・リン鉱石などが取れる為、混乱を極めるアフリカ諸国の中では比較的まだ希望がある方である。農業も盛んであり、海外への輸出も行っている。一方で失業率が高いが、政府は何とか改善しようと努力を続けている。
国際関係
フランス
1962年7月に外交関係を樹立し、両国関係は時には困難な状況になった時もあるが、長らく緊密なままだった。同年3月に締結されたエビアン協定の平和条約は、新たな両国関係の基礎を築いた。寛大な協力と引き換えに、フランスは多くの経済・軍事における特権を確保した。
日本
1962年7月に外交関係を樹立し、独立戦争を支援した事を契機に友好的な外交関係にある。アルジェリアは日本企業に多くの開発事業を発注し、日本にとって最も関わりの深いアラブの国となった。2011年3月に発生した東日本大震災では、8億3510万円(世界6位)の義援金を日本に贈った。
治安
南部のリビア・ニジェール・マリ・モーリタニアに接する南部は「退避勧告」・「渡航中止勧告」に該当するので非常に危険である。日本の外務省の海外安全ホームページでは退避勧告の該当地域が南部の国境付近の僅かな部分に限定されているが、他国の情報を参照すると、これらの危険な地域がより大きくなっている事もあるので、比較に注意した方が良い。
ちなみに
ナイジェリアと間違われる事もあるが、向こうは近くを流れるニジェール川が国名の由来となっており、アルジェリアは首都のアルジェからその名前が起源である。精々意味が共通するのは語尾の「-ia」であるが、これはラテン語で「~の土地」を示す言葉であり、アフリカの同じ地域で2つの国の発音が偶然似通ってしまっただけである。なお、アラビア語では国名も首都名も一般にالجزائر(アル=ジャザーイル)と呼んでいるが、これは元々1000年前にアルジェ沖に存在した「島々」に由来する名であるという(現在これらの島々は埋立により大陸と陸続きになっている)。
遥か昔は一部が古代ローマの支配下にあった為、これらの証拠を示す遺跡が良好な状態で残っており、発掘・調査が実施されて同国の重要な観光資源ともなっている。
関連タグ
原子爆弾:広島・長崎に続く3番目の被害地域。1954年11月に開始されたアルジェリア独立戦争を鎮圧する為、1960年2月からフランス政府が実験と称して実行した。実際には3万人程度の被爆者が出たと言われている。
関連キャラクター
ソルジャー・ストンコング(ロックマンX7)※ステージがアルジェリアにある。
セファール(Fateシリーズ)※元ネタに関する遺跡がこの国にある。
沢尻エリカ:母親がアルジェリア系フランス人である。