「データしか信じない人はどんどんアホになるなぁ」
プロフィール
概要
国籍・年齢不明の家出少女。
ゲームならなんでも大好き、宿代のためしぶしぶ働く喫茶リコリコの不良店員。
その正体は、インターネットの黎明期から活躍する最強のハッカー『ウォールナット』。
自身の命を狙う追手から逃れる為、しばらく喫茶リコリコに身を隠すことになり、最前線で任務にあたる錦木千束と井ノ上たきなのサポートを行う。
人物
容姿
癖のある長い金髪をオールバックにまとめ、黒色のうさ耳リボンを頭の上で結んだ、気だるげな目をした小さな女の子。見た目は幼いものの、持ち前の博識ぶりでミカやミズキと対等に話しており、精神年齢はかなり高い。(小説版、15~16ページ)
年齢については尋ねられても「秘密だ」と返すばかりであり、公式情報でも一切明かされていない。第7話では身分を偽装する際に「30歳」を設定したことがあるが、実年齢との関係性は不明。
普段はリスがデザインされたダボダボのパーカーを着ており、袖から手が出せないために袖ごと物をつかんでいる。また、喫茶リコリコの仕事着は黄色のものを宛がわれており、アニメ第8話で客先に現れた際には「かわいい」と好評だった。
性格
一人称は「ボク」であるが、
「無知であることは嫌い」というスタンスのもと、つねに情報を収集してアップデートすることをよしとする探求者。
常に情報収集と分析に頭のリソースを割いており、目の前で起こっている事柄に対してもいちいち反応することなく、一歩離れたところから静観するようなスタンスをとっている。私情を挟まない論理だてられた考え方やときおり口をついて出てくる揶揄(やゆ)混じりの小言からは、感情よりも理性を重んじる彼女の達観ぶりをうかがい知ることができる。(小説版、46ページ、237~238ページ)
自身が興味を持ったものに対してはどこまでも貪欲に探究する反面、普段の生活のなかでは無気力なぐうたらさが目立っており、しょっちゅう喫茶リコリコの営業の手伝いをサボっている。また、シャツ1枚で扇風機の前に陣取ったり、すっぽんぽんのまま部屋から風呂に平然と入りに行くなど、親父臭くデリカシーに欠ける一面も見受けられる。(アニメ第4話、第7話)
その他
- 日本語だけでなく英語も堪能なバイリンガルであり、喫茶リコリコに外国人観光客が迷い込んできた際にはネイティブな発音の英語で対応している。(小説版、15ページ)
- 趣味はゲーム全般。テレビゲームはもちろんのこと、喫茶リコリコで暮らし始めてからは来店客と一緒にボードゲームに興じるようにもなっている。計算をするタイプのゲームでは圧倒的に強いものの、感覚や人の感情を読むタイプのものではミスを多発している。(小説版、16ページ、162ページ、265ページ)
- 理知的な振る舞いとは裏腹になかなかの食いしん坊であり、丼ものからかき氷まで何でも景気よく平らげる(アニメ第6話、小説版57ページ、155ページ、157~158ページ)。一方、料理を作ることはあまり得意ではなく、喫茶リコリコのまかないを任された際にはたいてい冷凍食品か駄菓子を用意して済ませている。(小説版、138ページ)
能力
凄腕のハッカーであり、その手腕は最強のセキュリティを誇るDA(Direct Attack)のシステムに容易く侵入できる程でサイバー上のいかなるセキュリティも突破して自由自在に情報収集や攻撃を行うことができる。
民間人の個人情報やSNSアカウント程度であれば朝飯前で特定することができるほか、AI学習と併用したウィルスを流し込むことによって、ネット上に拡散されたデータをピンポイントで抹消するような芸当もこなしている。(小説版、41~42ページ、319~320ページ)
また、喫茶リコリコがDA本部から高強度の任務を引き受ける際には、自身のマシン類をフル活用してサイバー領域におけるサポートを実施している。その具体的な内容としては、ハッキングした監視カメラや自身のドローンを用いた作戦エリアの監視や、敵拠点の電力およびネット回線の遠隔遮断、そして作戦や敵に関する情報をリアルタイムで収集・分析して伝達する情報活動などが挙げられる。(小説版、94~95ページ、100~101ページ、110~111ページ、120~121ページ)
千束とたきなのバディがガンアクションに至るまでに必要な段取りを一手に引き受けてくれるクルミの存在は、喫茶リコリコが任務を達成するために不可欠なものであり、作品のストーリー原案を担当したアサウラも彼女のことを「作中最強キャラ」と高く評している。(参考記事)
経歴
第1話では、『アラン機関』の依頼を受けてDA(Direct Attack)の本部にあるAI『ラジアータ』をクラッキングし、リコリスの作戦を妨害していた。
しかし、アラン機関にも探りを入れようとしたことで彼らから用済みと見なされたことや、同僚ハッカーのロボ太による功名心目的な裏切り行為などにより、自宅(ダミーだったが)を爆破されるなどの危機に見舞われたため、第2話において喫茶リコリコに護衛を依頼する。彼らの協力で自身の死を偽装したあとは、喫茶リコリコで(目をつけていた本部には極秘で)DAの仕事を手伝うことを条件に身を隠すことになる。
居住スペースは喫茶リコリコの押し入れ上段で、対外的には「店長がちょっと預かっている子供」ということにされている。(小説版、15ページ)
喫茶リコリコの通常営業においては、営業時間中に平然と入浴して店の手伝いをサボったり、ミズキが切り分けたスイカをこっそりつまみ食いしようとするなど、素行の悪さが目立っている。店が忙しくなると手伝いのために駆り出されることもあるものの、いざ仕事をしてみると転んで皿を割るなど邪魔になりがちだったりする。
主要キャラクターとの関係
錦木千束
喫茶リコリコの看板娘であるファーストリコリス。
クルミは千束のことを「千束」と呼んでおり、対する千束は「クルミ」と呼んでいる。
いつも元気いっぱいに突っ走って皆を振り回す千束のことを、クルミはしばしば「リコリコの暴走特急」などと称しており、彼女が引き起こす滅茶苦茶なハプニングに接するたびに呆れた様子を見せている(小説版、83~84ページ、132ページ)。その一方で、彼女が秘めている人助けのための信念の強さやしなやかさについても察しており、彼女はそこまでバカじゃなく、現実を見すえた律儀な人間であるというような見立ても行っている。(小説版、321ページ)
なお、クルミの声をあてている久野美咲は、千束の飄々(ひょうひょう)としたつかみどころのない魅力が、無知であることを嫌うクルミにとって興味の対象になったのではないかという考えを明かしている。(参考記事)
井ノ上たきな
喫茶リコリコに新しくやってきたセカンドリコリス。
クルミはたきなのことを「たきな」と呼んでおり、対するたきなは「クルミ」と呼んでいる。
真面目で融通の利かないたきなの特質に際したクルミは、その頑固さを前にしてげんなりとした顔を浮かべたり、とんちんかんな質問を投げかけられて「冗談は大概にしろ」と返したりするなど、納得はしつつも頭を悩ませることが多い。(小説版、39ページ、111ページ、140~141ページ)
また、第6話では自身がかつてDAのセキュリティにアクセスしたことを喫茶リコリコの皆の前で白状し、たきなを間接的に左遷させてしまったことを詫びる一幕が登場しているが、彼女がそれよりもテロリストの真島の脅威を排することを優先と考えたことから、そのための協力を求めるという形で許されている。
中原ミズキ
喫茶リコリコの店員である元DAの情報部員。
クルミはミズキのことを「ミズキ」と呼んでおり、対するミズキは「アンタ」と呼んでいる。
クルミはしばしば、ミズキの不憫(ふびん)な一面を面白がって彼女にちょっかいを出すなどしており、そのたびに彼女からぶん殴られたりわいわいと揉みくちゃになるなど賑やかな交わりを見せている(アニメ第4話、第6話、小説版42ページ、45ページ、81ページ)。そのほか、人のプライベートにずけずけと踏み入ろうとする彼女を「デリカシーがないぞ」と制止したり、彼女の感情的な持論を論理的にたしなめたりするといった、よきパートナーとしての一面も見せている。(小説版、15ページ、141ページ、319ページ)
ミカ
喫茶リコリコの店長である元DAの訓練教官。
クルミはミカのことを「ミカ」と呼んでおり、対するミカは「クルミ」と呼んでいる。
喫茶リコリコのメンバーのなかでいちばんの年上であるミカに対して、クルミは臆することなく対等な語り口で話しかけている。その内容についても、大らかな彼の振る舞いに対する指摘からDA本部や『アラン機関』に関するものまで多彩であり、そのいずれも深い思慮に基づいて発せられたものになっている。(小説版、142ページ、158ページ、238ページ、322ページ)
余談
公式サイトでは放送前から存在が明かされていたが、第2話のオンエアまでウォールナット=クルミであることは伏せられており、項目冒頭の『家出少女』というギリギリ間違っていない紹介がされていた。第1話の時点では、EDクレジットにモザイクがかけられているという徹底ぶりである。
ただし、すでに公表時点でウォールナットのマークが描かれたシャツを着ていたことや、ウォールナットの和訳がクルミであることなどから、勘のいいファンは何かしらの関係に気づいていた模様。
『ウォールナット』は少なくとも過去30年間活動していたことや、何度も死亡が囁かれていたことが劇中語られている。襲名制なのか本人が何らかの理由で長命なのかは不明だが、第7話で申告した年齢が正しければ生まれてすぐにハッカー活動を開始したことになる。
また、『クルミ』という名も千束にせがまれるなかで気だるげに名乗ったものであり、ウォールナット(胡桃)を日本語に直訳しただけの仮名という可能性もある。
声優陣や製作側の発言によれば、久野氏にはかなり高めの年齢を意識した演技指導がされているとのこと。裏設定はさておいて、精神年齢的にはミカと並ぶ(もしくはミカ以上の)最年長キャラとして描かれている。
ちなみに、クルミの花言葉は『知性』など。
関連イラスト
パーカー姿
喫茶リコリコ制服姿
下着姿
セーラー服姿(第10話アイキャッチ)
ロングTシャツ姿
関連動画
キャラクターPV:クルミ編
第9話「What’s done is done」予告動画
関連タグ
錦木千束 井ノ上たきな 中原ミズキ ミカ(リコリス・リコイル)
ハッカー うさ耳リボン おでこ 萌え袖(袖余り) ボクっ娘 合法ロリ?
クルミズ:中原ミズキとのコンビ(カップリング)タグ。
- 四宮ひまわり:ハッカー、イエローヒロイン、植物からの命名で名前つながり。
- 吉川優子:金髪ロングヘアーのうさ耳リボンつながりであるほか、時にはオールバックにパーカー姿というさらに似通った格好も見せている。なお、クルミの中の人も同じ作品内に出演している。
- コレットさん:小柄な金髪の少女で、容姿が似通っている。リコリコのキャラクターデザインを務めるいみぎむる氏の代表作『この美術部には問題がある!』の登場人物で、クルミのデザインの構想段階では監督から「もうちょっとコレット感を減らしてもらえないか」とリテイクをもらったとか。
- ハナ:中の人&植物由来の名前&メカに精通している女性キャラクターつながり。こちらは自身がメカ。
- マツモト:ハッキング&不遜キャラクターつながり。こちらはAI。
外部リンク
参考文献
- アサウラ『リコリス・リコイル Ordinary days』 電撃文庫 2022年9月10日初版発行 ISBN 978-4-04-914618-9