アーニャ・フローメル
あーにゃふろーめる
概要
CV:西明日香
『豊饒の女主人』亭の従業員の女性猫人(キャットピープル)のウェイトレス。22歳
一人称は「ミャー」や語尾に猫の様な「ニャ」を付ける。
クロエ・ロロやルノア・ファウスト共々、酒場の中でも癖の強い問題児組の一人。特にクロエとはおバカ猫1、2という扱いを受けている。
人物像
明るく元気だが、時々おバカな一面が見えることもあり、空気の読めない発言をしては、相方のクロエにツッコミを入れられたり諌められる事もしばしば。
とんでもない音痴で「客足が減る」「災害」と称されるほど、本人はその自覚がないのか歌おうとしては周りに止められる。
実は、【フレイヤ・ファミリア】に所属するLv.6の冒険者で副団長のアレン・フローメルの実の妹。彼のことは「兄様」と呼んでいる。
だが、兄とは絶縁関係にある(と言っても今でも無関係という訳ではないらしく、偶に店に訪れることもあるようだ)。
兄とは複雑な関係らしく、彼に怒鳴られるだけで委縮し、戦意喪失してしまうほど。また、普段は「ニャー」という語尾を付けたふざけた口調で話すが、彼に怒鳴られた際に普通の喋り方をする為、普段の喋り方はキャラ付けである模様。
元々は兄と同じく【フレイヤ・ファミリア】に所属していたが、現在は破門扱い(理由は後述)となっている。だが、現在もLv.4の実力を持ち二つ名は【戦車の片割れ(ヴァナ・アルフィ)】。得物は金色の長槍で、今でも装備は『豊饒の女主人』で保管しているようで、遠征編では装備を取り出し仲間たちと共にダンジョンに赴いており、元が上位の冒険者だけあって、ダンジョンのことについては『豊饒の女主人』のメンバーの中でも詳しい部類に入る。
かつてLv.4の殺し屋だったクロエと互角に渡り合える等からも、相当な実力者のようだ。
一体、いつからファミリアを破門されたかは不明だが、暗黒期には既にミア・グランドと共に『豊饒の女主人』にいたらしく、当時は(幼少期のアイズによると)人形のような表情をして、暗い目をしていたらしい。
17巻で『豊饒の女主人』で働く経緯が判明し、幼い頃は孤児で家族はアレンしかおらず、寄生虫の様に彼に縋って生きていた。そこをフレイヤにアレンとともに拾われ、【フレイヤ・ファミリア】に所属する。
しかし、衣食住を与えられたが、殺し合いさながらの訓練という『洗礼』を受ける日々を送る。すぐにアレンが頭角を現し、才能の差を見せつけられたアーニャは独りぼっちになることを恐れて、必死にアレンの背中を追い掛けていた(その姿から、上記の二つ名を付けられた)。だが、深層域の『遠征』にアレンに止められたにもかかわらず無理矢理付いていき、自分は死にかけた上にアレンも巻き込まれて重傷を負ってしまう。
これが決定的となりアレンから拒絶され、フレイヤも最初からアレンだけ欲しくてアーニャはおまけに過ぎなかったため、あっさりとファミリアから追放されてしまう。
絶望にうちひしがれたアーニャだったが、そこをシルに声を掛けられて、彼女の手を取って『豊饒の女主人』に迎えられる。
『女神祭』では、シルが抜けた穴を【ヘスティア・ファミリア】で補い、隙を見てクロエ、ルノア、リューとともにシルとベルのデートを尾行。だが、2日目にシルを【フレイヤ・ファミリア】の第一級冒険者達から守るべく他の三人と立ちはだかり、ガリバー兄弟と交戦するが元団員で連携を何度も見ていたことでかろうじて対応出来たものの、重傷を負う。そこにアレンが現れ、シルを見逃すように懇願するも聞き入られず、兄に逆らえないまま道を空けることとなり、アーニャは泣き崩れてしまう。
シルを守れなかったことに落ち込み、部屋に引き籠っている中、フレイヤがオラリオ中に『魅了』を施してしまうが、元団員だったことでミアとともに『魅了』が解除される。その後、クロエとルノアに無理矢理部屋から出されるが、誰もシルのことを覚えていないことに愕然とし、ミアから「フレイヤが『魅了』を施し、『シル』を消した」と聞かされる。
それを受け入れられずに店を飛び出すが、そこでアレンと再会し彼に連れられて広場に行くと、そこにいたフレイヤと再会。シルのことをフレイヤに問い質すが、彼女から『シル』の正体は自分であることを明かされる。アーニャを助けたのはただの娯楽に過ぎないと明かされたことで精神が崩壊し、錯乱したまま「シルを返せっ!」とフレイヤに襲い掛かるが、アレンに槍で殴られて吹き飛ばされる。その後、再び部屋に引き籠るが、ヘスティアによって『魅了』が解除され、記憶が戻ったクロエ達が自分の元へ駆け付けると、そのままクロエたちに抱きついて泣き喚き続けた。
アストレア・レコードではシルと共に行動をし炊き出しに参加していた。
襲ってきた闇派閥に槍で対応するなどシルの護衛を兼ねていた模様。
ステイタス
魔法
- レミスト・フェリス
詠唱式:【灰の空、消えた家、降るは黒、廃墟の雨、首なき瞳、尋ねし銅像(コリィ)。なりや、なりや?貴様は仔猫、迷子の車輪、私は涙、嗚咽の僕(しもべ)、家を問う。答えはなく。鴉(とり)に問う。定かでなく。だから私は泣くのです。たった一人、家族(あなた)の背で唄うのです。どうか私を置いていかないで】
渾身の叫び声を上げて周囲に怪音波を撒き散らす魔法。その効果は『異常魔法(アンチ・ステイタス』で、怪音波を聴いてしまった者を赤い魔力の光で包みこみ、大幅なアビリティ低下をもたらす。それだけでなく、食らった相手の『スキル』や『魔法』、さらには発展アビリティの効力すら阻害されてしまう。特に『耐異常』の効力を下げてしまうのが厄介極まりなく、状態異常に対する防御力が著しく下がるため毒に非常に弱くなってしまう。このため、戦闘に毒を使用するクロエとは極めて相性が良い。
加えて、広範囲に届くだけでなく、そもそも音量自体が凄まじいため、耳を塞ぐだけでは防ぎきれない。防ぐには専用の魔道具(マジックアイテム)が必須。
この魔法こそ、アーニャが音痴と呼ばれる所以である。詠唱自体は聖女のような歌声だけに、叫び声とのギャップが凄まじい。
効果が強力な分、一度使用すると再使用までに半日ものインターバルを要するため、基本的に一日に一度しか使えない。また敵味方問わず影響を及ぼすため、無計画に使用すると味方も弱体化させて逆効果になってしまう。
以下、アストレア・レコードのネタバレあり
上記の魔法を防ぐための魔道具は、耳栓のような形をしており、その名は『サイレンス・リラ』。元々アスフィが『歌人鳥(セイレーン)』や『人魚(マーメイド)』の歌声を防ぐために開発したアイテムを、7年前の大抗争の際に白髪頭のお義母さんへの対策として強化改造を施したシロモノである。あちらも声を放つ魔法を所有しているが、あちらは攻撃力と破壊力を極限まで特化させているためアーニャとはスタイルが真逆。
余談
『メモリア・フレーゼ』にもたびたび登場し、大抵はクロエとセットで登場する。また、一部のストーリーでは探偵を名乗ることもある。まあ、肝心のアーニャがアホなので大抵はろくでもない結果に終わるのだが。