概要
京阪電鉄の本線系統で使用される通勤形車両。
2200系・2600系0番台・5000系の置き換え用として2012年に登場した。先に登場していた3000系と同じく「風流の今様」をコンセプトを元に制作されている。
外観デザインは10000系をベースに、先述した3000系と似た丸みを帯びたもので、京阪線系統の既存のロングシート車と同様の車体色(上が濃緑色、下が黄緑色、帯は白色)をまとっている。塗装変更ではなく製造時からこの塗装であるのは初となる。
車内は片持ちロングシートを本格採用し、大型袖仕切りが設置され、3000系同様に液晶式の車内表示機が全扉上に取り付けられている。照明器具は3000系とは異なり、10000系2次車と同様にカバーがない。
現況
車両運用
- 6両・7両編成は京阪本線系統で基本的に快速急行以下の運用に入る。また、自動放送を常用する(当初は快速急行以上のみだった)。
- 6000系のリニューアル工事に伴い8両編成が不足したため、7両編成に中間車1両を繋ぎ暫定で8両編成を組んだ実績が幾度もある。
増備状況
- 1次車は宇治線に残っていた2600系を代替するため、ワンマン運転対応の4両編成5列車が製造、2012年に宇治線で運用を開始した。翌13年に宇治線がワンマン化されたことにより10000系と運用が共通化され、交野線でも運用されるようになった。
- 2次車からは本線向けの7両編成・13020番台も登場。2次車から照明器具がすべてLED化され、またドア開閉時のドアチャイムが装備されている(JR西日本のものと同タイプの2打式)。
- 2021年には本線系統で6両編成運用が設定され、それに伴い6両編成・13030番台が製造された。この13030番台は、それまで2600系の廃車発生品だったパンタグラフ(集電装置)が、下枠交差型から新品のシングルアーム式に改められている。
2022年1月末現在、4両編成と7両編成各7列車、6両編成×6列車、計113両が在籍。6000系(112両)を上回り、京阪の最大勢力へのし上がった。
性能
編成 | 4両編成、6両編成、7両編成 |
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営業最高速度 | 110km/h |
設計最高速度 | 120km/h |
起動加速度 | 2.8km/h/s |
減速度 | 4.0km/h/s(常用最大)・4.3km/h/s(非常) |
全長 | 先頭車18,900mm・中間車18,700mm |
全幅 | 2,792mm |
全高 | 先頭車4,195mm・中間車4,116mm |
車体材質 | アルミニウム合金 |
軌間 | 1,435mm |
電気方式 | 直流1,500V(架空電車線方式) |
主電動機 | 三相かご形交流誘導電動機(出力200kw) |
駆動装置 | TD継手平行カルダン駆動 |
歯車比 | 85:14=6.07 |
制御装置 | 東洋電機製造IGBT素子VVVFインバータ制御 |
台車 | ダイレクトマウント式空気ばね台車(電動車は軸梁式、付随車はモノリンク式) |
制動方式 | 全電気指令式電磁直通ブレーキ(回生ブレーキ付き) |
保安装置 | 京阪形ATS、K-ATS |
製造メーカー | 川崎重工業兵庫工場 |
こぼれ話
- 上記にもあるが、宇治線、交野線での4両編成での運用を経てから本線へデビューしたため、登場から暫くの間は沿線利用者からは支線用の車両だと思われていた。
- 2023年2月より13000系二次車7両編成1本(13024F)を使用し新たに開発された車両状態監視システムの搭載・運用試験を1年間かけて実施する予定。
- 宇治線の沿線が舞台である京都アニメーション製作のアニメ作品「響け!ユーフォニアム」の作中に度々登場している。