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京成杯の編集履歴2023/04/20 17:20:58 版
編集者:1188b
編集内容:内容の見直し

基本データ

コース中山競馬場2,000m
条件3歳
負担重量別定(馬齢重量(牡馬・騙馬56kg、牝馬54kg)日本馬:収得賞金1800万円以上は1kg増 外国馬:重賞競走1着馬は1kg増 )
格付GⅢ
主催JRA(日本中央競馬会)

概要

1961年創設1961年に創設された、4歳(現3歳)馬限定の重賞競走(GⅢ)。

その名の通り中山競馬場近辺を沿線とする京成電鉄より寄贈賞の提供(スポンサー協力)を受けている。

基本的に1月中旬開催。

創設からしばらくは外回り1,600mコースで設定。

1970年代は東京競馬場の芝の同距離コースでの開催が続いたが、1980年以降は原則中山競馬場開催に戻される。

1999年距離をジュニアカップと入れ替えで2,000m(中山競馬場では内回り)に変更。

現在はホープフルステークス弥生賞ディープインパクト記念と共に、同じ競馬場と距離の皐月賞の前哨戦としてクラシック戦線を見据えた出走馬の調整においても重要とされているのだが...。

微妙な立ち位置

JRAの公式において、同レースの解説としてクラシックレースに向けて各馬の将来性や距離適性を占ううえで重要な競走であり、同じ競馬場と距離の皐月賞の前哨戦となっているとしているが、スケジュールや開催されるレース内容から前哨戦としての評価は高いとは言えなかった。

スケジュール面で言えば、同レースは1月開催であるが、シンザン記念とフェアリーステークスとの開催時期が近いことに加え、前年12月のG1重賞に参戦していた競走馬も含め、参戦を希望する馬によってはローテーションの間隔が短くなり、調整が難しくなるという難点があった。また、2歳重賞に参戦していない馬から見れば、12月にレースをしていなければスケジュール的には余裕ができるものの、その参戦を見送った場合でも2月開催の共同通信杯や3月開催の弥生賞なら、クラシック戦線の始動戦として使いやすいうえ、クラシック戦線を断念した馬にとっても、ローテーションを調整し参戦しやすいというメリットがあり、相対的に同レースを選びにくいという不利を抱えていた。

また、レース内容でも不利であった。距離で言えば、弥生賞のみ2000mだが、他の三つは1600mなため、距離適性を確かめるのも兼ねた力試しの重賞として選びやすかった。しかも、シンザン記念は基本は京都競馬場の開催なため、栗東トレーニングセンター所属の馬(いわゆる関西馬)が遠征せずに参戦できるという隠れたメリットがあり、フェアリーステークスは中山競馬場なため、関西馬は遠征が必要になるものの、牝馬限定戦なため牝馬のクラシック路線の始動戦として使うというメリットがあった。最後に共同通信杯は東京競馬場で開催されるレースでもあるため、東京優駿(日本ダービー)を筆頭に年内に東京競馬場で3歳馬も参戦できるG1も含めた重賞の馬場を経験するという点も含め、クラシック三冠を狙う馬にとっては有力なレースとなっていた。

しかも、3月開催の弥生賞は皐月賞参戦を行う場合、スケジュール的に厳しくなるものの、皐月賞への優先出走権を得られるレースなうえ、その重賞の競争条件も経験できるメリットがあった。また、皐月賞を回避する前提の参戦であったとしても、2010年以降はG2重賞となったため、獲得賞金も含めその重賞自体に価値があった。

一方で京成杯は1月中旬に中山競馬場の距離2000mでの開催なため、前述のローテーションの話もあるが、一応始動戦として使うといったメリットはあるものの、皐月賞を狙う馬にとっては、そこまでの間隔が長いため、叩きとしての効果も薄れてしまうという状況であった。さらに何らかの優先出走権を得られるトライアルレースでもなければ、中山競馬場の距離2000mという性質上、同条件のレースの少なさから将来性も兼ねて選びにくいこともあった。そのうえ、京成杯は重賞としてはG3扱いなため、オープン戦より獲得賞金は多いものの、ローテーションのリスクを背負うことになるため、獲得賞金の加算を重視するなら格下のオープン戦で稼ぐという選択肢と比較されてしまう要因もあった。それらの関係で他の3歳限定の重賞に比べ、メンバーレベルが低いと称された年度が目立ち、結果的にとりあえず重賞のタイトルが欲しい馬やとにかく獲得賞金の加算を熱望する馬が参戦するという位置づけとなってしまっていた。

ジンクス

過去の本レースの優勝馬のうち、1981年のテンモンから2010年のエイシンフラッシュの間、G1級競走を勝利する馬は出なくなっていた。それどころか、重賞路線でも勝てなくなり、これが最初で最後の重賞での勝ち星となってしまった馬も少なくない。ただ、これが京成杯以降の成績が悪いという意味だけではなく、重大な故障で半年~1年を棒に振ったとか引退に追い込まれた優勝馬も少なくなく、別の意味での最後の勝利というジンクスもあった。

しかも、京成杯の勝利馬のうち、エイシンフラッシュが同じ年の東京優駿(日本ダービー)を制する活躍を見せ、このジンクスを破った馬と言えたが、同馬以降では特筆する活躍を残せず、古馬以降に重賞を勝てた馬としては2012年のフェイムゲームが、同レース以降の重賞で勝利した経験がある競走馬という条件で見れば、2018年のジェネラーレウーノを最後に途絶えており、ステップレースとしての評価も低かった。

そのため、前述した通り、皐月賞の前哨戦として重要とは書かれているが、このレースから皐月賞を制した馬は出ていなかった。しかし、2023年ソールオリエンスが同レースをステップに皐月賞を制し、ついに本競走も皐月賞に繋がる舞台となった。

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