概要
平成24年度装備調達計画に基づく平成24年度計画19,500トン型ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)として、ジャパン マリンユナイテッド横浜事業所磯子工場で、2015年8月27日に命名・進水、2017年3月22日に就役した。これにより4隻の全通甲板型(空母型)DDHが出そろった。
名前の由来は令制国における「加賀国(現在の石川県南部相当)」であり、先代は戦艦からの改装を経て航空母艦となった「加賀」がいる。(こんごう型以上のサイズで先代と運用が限りなく近い護衛艦は「かが」が初。)
なお全長は空母加賀とほぼ同サイズながら、排水量は半分程度(空母蒼龍を若干上回る程度)である。
所属は第4護衛艦群第4護衛隊(呉基地)である。
先代に続く天災の縁
就役後最初の任務となったのは、定係港である呉をも襲った平成30年7月豪雨。所謂「西日本豪雨」で、共に呉を母港とするいなづま・おおすみ・しもきたと並んで呉市の被災者向けに「入浴支援」を実施。
いずも型の収容能力を活かし、格納庫内に男女別入浴設備・シャワールームを設ける等、自然災害の多い日本故の活動となった。
そして空母へ
米国製F35B戦闘機を搭載できるよう改修し、事実上空母化することが決まっている。
2019年5月28日、国賓として来日した米国のドナルド・トランプ大統領がかがに視察、乗艦した。
具体的には、2021年に飛行甲板の改修を行ってF-35Bの離着艦を可能にし、その後2026年に大規模な艦内改装を施す予定となっている。
「なぜF-35でもB型なの?」という諸兄のために説明すると、F-35Bは短距離離陸、垂直着陸(STOVL)を備える最新鋭の戦闘機であり、自衛隊最大の護衛艦とはいえ他国の強襲揚陸艦や軽空母とほぼ同じサイズのかが(というよりいずも型護衛艦)だと、そのサイズの関係上必然的にB型しか使えないというわけだ(A型は陸上機仕様であり、C型は同じ艦載機タイプでもカタパルトやアングルド・デッキを備えた大型空母での使用を前提としている)。この一連の改装のあとは、ヘリコプターだけでなくF-35Bも常時格納、離着艦が可能となる。
そして2021年10月7日。いずも型ネームシップのいずもがアメリカによるF-35Bの離着陸試験に成功した。これに続いてかがも改装されるものと思われる。
2023年6月現在、艦首をアメリカの強襲揚陸艦のそれに近い四角形のものにする改修が進みつつあり、現在では進水時からかなり印象の異なる姿になっている。
pixivでの扱い
やはりこちらが多い・・・というか殆どはこちらの絵である。(下図参照)
自衛艦これ風加賀
余談
・かがの進水式の際には蒼き鋼のアルペジオのアニメスタッフや、ブラウザゲーム・艦隊これくしょんのプロデューサーである田中謙介氏といった、昨今の軍艦ブームの立役者の方々も招待された。
・「かが」の自衛艦旗授与式が行われている横には定期整備で1番艦「いずも」が来ており、まさに「姉が妹を見送る」かたちとなった。
関連タグ
はるな型護衛艦:「かが」にとっての先輩にあたる存在。
いずも:1番艦。
くらま:前任者
外部リンク
海上自衛隊最大のヘリ空母型の護衛艦「かが」 22日に就役 - ライブドアニュース
日米首脳が海自護衛艦「かが」を揃って視察-空母化で改修予定 - bloomberg