概要
セイレーンとはアズールレーンの世界に突如として出現した謎の勢力である。彼らは人類に敵対的であり、その混乱を望んでいる。
人類に敵対的なセイレーンの存在は列強諸国に連携の機会を与え、〈アズールレーン〉という同盟を成立させる。ロイヤル、ユニオン、鉄血、重桜の四列強により協力関係が生まれたが、それを望まぬセイレーンは鉄血と重桜に自身の力を与え、対立を引き起こす。あくまで人間の力でセイレーンに対抗しようとする〈アズールレーン〉に対し、鉄血、重桜はむしろセイレーンの技術を基に人類進化を加速させるために〈レッドアクシズ〉を結成した。
"こうでもしなければ、私たちがこの時代に戻る意味がないもの。"など意味深な発言を繰り返しており、時間移動をしている可能性も持っているなど謎多き存在である。重桜では海神の力を持つともされ、一航戦からはカミ、あのお方とも呼ばれている。その目的は未来の「破滅」を回避するために「現在」を犠牲にし、「進化」を求めることである。KAN-SEN達の本質に関わっていると見られる物語の核心的存在。KAN-SENを生み出す「メンタルキューブ」についても全くの無関係ではない事も判明している。
かつては人類から制海権を奪うために戦争を繰り広げていたが、現在(アズールレーン本編)では人類同士で内輪揉めをしている状況を遠目から見ながら観察者や実験者に徹しており、定期的に「鏡面海域」という実験場を生み出しては「かの大戦」での海戦を再現をしている。再現を行う中で本来ありえない未来を開いた瑞鶴や、本来の登場が一切予定されていなかったはずの三笠の登場といった、KAN-SENが引き起こす「予想外」に大きな関心を見せている。たとえそれが自分の撃沈と言う実害を伴っても、予想外の事態が起きた事の方に歓喜している。
鏡面海域に対する相当強い権限を有しており、海域のリセットや登場する艦船のステータス調整などを行う事も可能だが実際に操作するのはプレイヤー側が海域を攻略した後になる。
顕現した姿である「ボディ」と「意識」は別らしく、それ故に鏡面海域の戦闘で撃沈されても新しいボディの用意さえ可能な限り、実質的にセイレーンの殺害および完全な消滅は(本体を特定し直接叩かない限り)実質不可能である事が示唆されている。
また多くが水棲生物の姿を模しており、例えばスマッシャーがカニ、オブザーバーがタコなどである。
登場した個体
詳細不明
おそらくセイレーンの本体とおぼしき存在だが、今のところ直接姿を見せることはほぼなく、情報が不足している。あるいはこれも「ボディ」にすぎず、セイレーンの本体はまた別のところにあるのかもしれない。
中層端末「アビータ」
セイレーン達とは反する目的を以て活動する「コードG」を抑えるために起動された下層端末より上位のセイレーン。N/A海域の奥地に潜み、自らは直接戦わず量産型艦船やエクセキューターシリーズ、部下のエンフォーサーを操る黒幕たち。
仲裁支援機構「エンフォーサー」
中層端末である「アビータ」らの部下。従っているアビータの型番と同じ型番を持ち、離反しつつある下層端末セイレーン、人類(アズールレーンとレッドアクシズ)、そして突然現れたMETA全ての勢力に襲いかかる。
エンフォーサーⅢ・Harvest | エンフォーサーⅥ・Combination/エンフォーサーⅥ・Attraction | エンフォーサーⅧ・Determination | エンフォーサーⅨ・Exploration/エンフォーサーⅨ・Concealment | エンフォーサーⅩⅣ・Equilibrium/エンフォーサーⅩⅣ・Harmony |
下層端末
何者かに下層プログラムと呼ばれるモノで制御されているセイレーン。
現在ではその制御を離れて活動しはじめている様子。
テスターβは、デビルフィッシュという個体名を持っている。
設定未公開
エクセキューターシリーズ
人格プログラムもない旧式のセイレーン達。
戦闘能力自体も下層端末より低いが、それでも海域に登場する「駒」のKAN-SEN達よりも強敵であることには違いない。
I型とⅡ型が存在し、前者は黒に黄色、後者は黒に青色の配色となっている。
また、スマッシャーの眼帯の有無など細かなところが異なっている場合も存在する。
戦艦
正規空母
重巡洋艦
軽巡洋艦
駆逐艦
量産型艦船
セイレーン達または「実験」のために用意されたKAN-SENたちと共に進撃する船型の個体。
アドミラル・グラーフ・シュペー追撃戦までのイベントでは、殆どが鉄血勢力の艦船と一緒に出撃している。
本編に登場している他の勢力の量産型艦船とは異なり、黒塗りかつ紋様のようなものがネオン状に点滅しておりどこか無骨で未来的な印象を受ける。
命名は潜水艦以外、全てチェスの駒名からとられている。
- 駆逐艦Pawn
- 軽巡洋艦Knight
- 重巡洋艦Bishop
- 空母Queen
- 戦艦Rook
- 潜水艦Assassin
現実におけるセイレーン
なお、セイレーンとはギリシャ神話に登場する海の怪物で岩礁から美しい歌声で船乗りたちを惑わせ、遭難や難破に遭わせる危険な存在である。
関連タグ
紅染の来訪者 軍神の帰還 別次元からの来訪者 凛冽なりし冬の王冠 墨染まりし鋼の桜 光と影のアイリス: 登場する大型イベント
ロデオス級航空魔導母艦:小説『日本国召喚』に出てくる量産型艦船の空母Queenにそっくりな空母。
キュゥべえ/インキュベーター…倒しても倒しても復活してくる敵黒幕勢力つながり。
※これより、ストーリーの重大なネタバレがあります※
セイレーンの正式名称は「人工海上作戦機構・自己進化型知能 X実験体(Artifactual Navy Transformational Intelligence X-practice)」、通称アンチエックス。
どこかの世界線の遥かな未来において、人類に生み出された生体兵器の一種。人類がいなければ生きていく事はできず、本質的に人類を愛する存在。
彼女らが生まれた世界は謎の「何か」の襲来を受けて世界規模の戦争状態に陥る。人類とアンチエックスは共に戦うが敗北、人類は滅亡してしまう。
僅かな生き残りであり、アンチエックスの開発者でもあったオースタ博士は、アンチエックスを過去の世界に送り込み人類の適応変異・自己進化を促し、「『何か』に勝利できる人類になる」ために過去改変を計画した。
アンチエックス――現代で呼ばれるところのセイレーンはこうしてやってきた存在であるため、その行動原理は人類の滅亡や衰退ではなく、「人類に進化を促すこと」である。
メンタルキューブを人類にもたらしたのは他ならぬセイレーン自身であり、事故による漏洩ではなく、意図的な流出である。そうして生まれたKAN-SENが(技術的な原理まで解明されなくても)十分に人類の文化に溶け込むまで待ち、タイミングを見てから人類への敵対行動を開始。結果、この世界の人類はKAN-SENを戦力の中心とした超国家組織「アズールレーン」を結成するに至る。
アズールレーンの結成後も、セイレーンたちが記憶するかつての「大戦」の歴史を再現するため、アズールレーン参加国の中でも重桜と鉄血に対してだけセイレーン技術への傾倒を強める工作を行い、内部分裂を引き起こさせ「大戦」の再現を画策する。
こうして世界の様々な部分で暗躍しながら人類文明の進化を促進し続けており、実際アズレン世界の技術レベルは「テレビも無かった時代から30年足らずでスマホが普及するほど一気に技術が進んだ」と語られている。
(我々の現実世界では、白黒テレビの試験放送が行われていたのが1930~40年ごろ、初代iPhone発売が2007年であるため、テレビとスマホには実に60年以上の開きがある)
セイレーンは複数の世界線に跨って暗躍して実験を繰り返しており、中にはセイレーンの求める水準に到達する前に壊滅的な被害を被ってしまった世界もある模様。
作中の世界に登場するMETA艦船の殆どは、そうして滅亡した世界で生まれ、セイレーンを追って世界線を飛び越えて集まった者たちである。
※ネタバレを踏まえた上での関連タグ(閲覧注意!)
バイド:1987年発表のシューティングゲームシリーズ、R-TYPEシリーズに登場する敵勢力、並びに敵キャラクター。未来からやって来た人類の開発した戦闘兵器という本作のセイレーンに非常に酷似した設定を持つ。また、これだけでなくアズールレーンという作品自体が、R-TYPEシリーズのスピンオフの一つにあたる、「R-TYPE_TACTICSⅡ」に酷似しているという両作のファンからの指摘が、一定数存在する(例として、アズールレーンとレッドアクシズの立場と表向きの対立理由が、主張や力関係が真逆ながらもR-TYPE_TACTICSⅡの地球連合軍とグランゼーラ革命軍と同じ、など)。