東方黒社会
とうほうくろしゃかい
概要
『ゴッドファーザー』をベースに、『アンタッチャブル』などのその他の映画や史実の出来事を加えたパロディ作品。資本主義経済が発展し、格差が広がった幻想郷が舞台。大恐慌が発生しており、それを原因とした犯罪や種族差別が急増してギャングたちが幅を利かせている。他にも禁酒法が施行されたり、大戦争の直後だったりと20年代と40〜50年代のアメリカを混ぜたような世界になっている。
特定の主人公はおらず、アウトローとなった幻想郷住人たちの容赦のなさや、活躍したキャラがあっさり死亡したりするのが特徴。
主な登場人物
フランドール・スカーレット
スカーレットファミリーのドン、レミリアの妹。戦争で活躍した帰還兵で、英雄と呼ばれている。真っ当な人生を歩んでいたが、姉が撃たれたことによりギャングへの道を進むこととなる。元ネタは『ゴッドファーザー』の主人公ドン・ヴィト・コルレオーネだと思われる。
十六夜咲夜
スカーレットファミリーの幹部。ファミリーへの忠誠心は高く、レミリアからも信頼されている。
リリー・B
八雲アウトフィットの幹部。鋭い頭脳と慈悲も容赦もない冷酷な性格の持ち主。戦術家として重宝されている。
橙
八雲アウトフィットの幹部で、アンダーボスと呼ばれている。残虐で喧嘩の達人。リリー・Bと良く組む。コンシリエーレ(顧問)の八雲藍から可愛がられているが、本人はうっとうしい様子。
比那名居天子
落ちぶれたギャング、比那名居一家のボス。スカーレットファミリーとのゴタゴタで親友の衣玖やシマを失う。その後禁酒法で職を無くした元酒屋の萃香と、不況でクビになったエンジニアのにとりを仲間に密造酒の販売で再起を図る。成り行きで文たちに協力することになる。
霧雨魔理沙
正義に燃える捜査官。ギャングや警察の腐敗と戦う。後にアリスを相棒に、通称「アンタッチャブル」と呼ばれる捜査チームを率いることとなる。元ネタはアメリカに実在した捜査官で、『アンタッチャブル』の主人公エリオット・ネスだと思われる。
博麗霊夢
共産主義者の摘発に執心している保安官。ギャングたちから金を受け取っているため、ギャングを取り締まるどころか影で協力している。
射命丸文
新聞記者。正義感の強い性格で、人類至上主義者の犯罪を調べていたが、そのせいで命を狙われることになる。
犬走椛
文の友人。剣の達人で、ぶっきらぼうだが頼りになる性格。文の逃走に手を貸すことになる。
東風谷早苗
洩矢一家の若頭。仁義に篤い侠客で、追われてきた文と椛を匿い、二人の調査に協力する。
登場勢力
スカーレットファミリー
幻想郷を影から治める五大ファミリーの筆頭。ドンはレミリア・スカーレット。コンシリエーレはパチュリー・ノーレッジ。構成員は十六夜咲夜、紅美鈴など。他にも小悪魔やチルノ、ルーミアといった面々が所属している。古典的なギャング組織で、幻想郷最大の影響力を持っていたが、ドンが撃たれたため混乱をもたらすこととなる。
八雲アウトフィット
五大ファミリーの一つでスカーレットファミリーに次ぐ規模を持つ。ボスは八雲紫。コンシリエーレは八雲藍。スカーレットファミリーに比べて冷酷で、手広く違法行為に手を染めている組織。構成員は西行寺幽々子、橙、リリー・B、ひまわり妖精、幻想郷一面中ボス、魂魄妖夢など。元ネタはアメリカに実在するマフィア組織、シカゴ・アウトフィットだと思われる。
永遠亭
五大ファミリーの一つで月から追放された組織。ボスはかつて『麻薬王』と呼ばれた蓬莱山輝夜。コンシリエーレは八意永琳。他に因幡てゐや鈴仙・優曇華院・イナバなどが所属している。違法ドラッグの売買で財を成しており、薬の扱いに長ける。また、退役軍人を多くかこっている。
洩矢一家
五大ファミリーの一つで日本風のヤクザ。代表は洩矢諏訪子。若頭は東風谷早苗。舎弟頭は現在服役中の八坂神奈子。諏訪子自体は調子の良い方に合わせる性格をしているが、全体としては仁義を重んじる気風。他に秋静葉や秋穣子などが所属している。
風見一派
五大ファミリーの一つで、農業関連に強い影響力を持つ。ボスは『収穫の王』風見幽香。構成員はエリーなど。また、構成員ではないがリグル・ナイトバグや幻想郷一面中ボスなどは幽香と親しい。組織の強さももちろんだが、幽香自身が規格外な強さを誇っている。
比那名居一家
比那名居天子が率いるギャング。先代の放蕩と散在のせいで、今では違法酒場一件しか維持できないほど衰退している。幹部は永江衣玖。
アンタッチャブル
魔理沙が率いる捜査チーム。ギャングの摘発に心血を注ぐ。メンバーは他にアリス、魅魔、旧作魔理沙。上司は四季映姫・ヤマザナドゥ。