※以下の内容はスーパーマリオRPGの最終盤のネタバレを含みます!
概要
武器世界の王にしてカジオー軍団の造物主。自らを最強の王と自負する。
マリオワールドの征服を狙う新たな敵で、名前の通りハンマーを持った鍛冶屋と王侯貴族を組み合わせたロボットのような姿をしており、最後のスターピースをお腹に貼り付けている。
名前は恐らく「鍛冶師」と「王」を掛けたものと思われる。
鍛冶打ちの様な仕草でモンスターを生み出す。カジオーはこれで配下たちを生み出していた。
名前はオープニングからたびたび登場するが、最終決戦まで姿やセリフが一切登場しない。
クセのある部下が多いものの統率は取れており、忠誠心も持たれているようである。普段は落ち着いた老人風の喋り方だが激昂すると見境がなくなるのが欠点。
スターピースを揃えることで楽にマリオワールドを支配し、願いの叶わない武器だけの世界にすることを目論んでいる。遠回しな言い方だが要は自分たち以外の生物をすべて消し去るということである。
これまでの敵は王国を乗っ取ろうとする程度だったが、世界征服を果たそうとしたのはカジオーが初。しかも皆殺しという目標まで掲げている。
本作の敵の中でも明らかに『悪』であり、マリオワールドに生きるすべての者たちの敵である。
武器世界に乗り込んで来たマリオたちからスターピースを渡すように告げられるが、逆に奪い取る旨を告げ、最後の戦いを繰り広げることに。
※戦闘
- 第1形態
「来い! オマエらも、タタき直してやる!!」
HPは2000。
戦闘では「メガトンハンマー」「ミルキりゅうせいぐん」「ライトサーベル」といったスペシャル攻撃で容赦のない全体攻撃を仕掛けてくる上に、一緒にいるようこうろが生存していると「できたてヘイパー」を生み出してくる。
特にミルキりゅうせいぐんは、あのダークスターに次ぐ威力を誇り、それでいて全体攻撃。しかも軽減不可能な無属性攻撃なので、純粋に魔法防御を固めておかないと軽く死ねる(だいたい圧倒的物理の殴り合いと引き換えに魔法面が犠牲になったクッパか、速攻アタッカー気質故に純粋に打たれ弱いジーノあたりが被害を被りがち)。
更にできたてヘイパーも強力なスペシャル技「レインソード(基礎威力自体はあの「ジャスティスブレイカ」と同じ80で敵が使用するスペシャル技の中でもTOP7の威力を誇る)」を使ってくるので、生み出されたらはやめに倒さないとカジオーとの連携で大ピンチになる。早めに「ミンナカタクナール」やジーノの「ジーノウェーヴ」などで守りを固めておこう(この状態変化は第2形態にも引き継がれる)。
第1形態を撃破すると怒り、激昂のあまりハンマーで床を叩き過ぎて床が抜けてしまい(戦う前日に突貫工事で出来たばかりのため地盤が安定していないため)、その下にある別の世界で真の姿を見せての戦いとなる。
戦闘曲は「対 カジオー戦」
- ようこうろ
第一形態のカジオーと共に登場する、蛸のような口の溶鉱炉。直接攻撃はしてこないが、時折溶けた赤い液体を吐き出し、それをカジオーが叩いてできたてヘイパーを作り出す。
- できたてヘイパー
カジオーが直接管理するようこうろ(溶鉱炉)から次々と出てくる。ヘイパーより圧倒的に強く、全体攻撃「レインソード」を放つ。
- 第2形態
「グオオオオォォォ!!!! かかってこい! こわっぱども!!!!」
マリオたちに追い詰められたことで現した真の姿。HPは8000と破格の数値を誇る。単体でのステータスはクリスタラーにも勝るとも劣らない。
最終戦前に上記のような自信溢れる発言をするが、「なにかんがえてるの」を使うと「むうう、やるじゃねえか。まずい。まずいぞ。」と内心は焦っている。
進化前より体が少し大きい他、髭や髪の毛は無くなっており、表情はやや不気味になっている。一見大きく変化したように見えるが、第1形態の頭から髪・眉・髭などを全部取ってみると大きさ以外第2形態と全く同じである。
この最終決戦の画面の背景には大量のカジオーの頭が山積みになっている事もあり、不気味さをより一層強めている。(自分の頭を自分で作っていたのか、そもそも自分自身を量産していたのか、答えは謎のままである。)
手に持ってるハンマーで自身の顔を叩いて練成させて頭部を色々な姿に変身させる。その姿は以下の通りである。
戦闘曲は「対 変身好きのカジオー戦」
- 通常
通常形態となる頭だが、この形態に攻撃できるのは最初だけ。最初のターンで必ず頭を変形させ、以降この形態に戻ることはない(頭を変形させる際に一瞬だけこの姿になる)。
攻撃してくることはないが、高い攻撃力を設定されている。さしづめプラウド・クラッドの装甲部分のジャマーアーマーに通じるモノがある。
- 戦車
非常に攻撃力が高い。キラーを撃ってくる他に、一撃死の「マグナム」も持つ。
「なにかんがえてるの」によると、本人曰く精密機械らしく、弱点が雷系ということは本人も認めているらしい。
この形態の時はマロがいると大きなダメージソースとなる。
- 魔法使い
グラフィックと色合いの都合上、ミイラのように見えなくもないそんな姿。
「がんせきガラガラ」「ミルキりゅうせいぐん」「ダークスター」等の強力な魔法攻撃を使用してくるうえ、魔法防御力も高い。
このように魔法による攻撃は激しいものの、防御力はかなり低いため、こちらの物理攻撃で大ダメージを与えられる。メンバーにクッパやジーノがいると心強い。
FPに頼らない通常攻撃主体である以上、細かいことを考えずに攻められるため、そういう意味では初心者にもわかりやすい戦法と言える。
ちなみに、「レインソード」「レインアロー」「レインスピア」などといった「レイン」がつく攻撃にある武器名は部下の3体のボスの武器と同じである。
- 棺桶
魔法攻撃も通常攻撃も殆ど効かないほど防御力が高く、能力上昇を消す「ひっぺがし」や回復系の技を使う。
体は攻撃してくるものの、この形態ではダメージを与える攻撃はしてこない。
実は冷気に弱いという弱点を持っている。
- 宝箱
ランダムで相手全体に毒、カカシ等のステータス異常の攻撃を行う。ダメージを与える攻撃ではないため、状態異常を「あんしんバッジ」や「セーフティリング」で予防したり、あるいはピーチの回復で治療したり出来るのでそれほど脅威ではない。
炎系の技に弱いため、マリオで攻め立てるのも良いだろう。
攻撃の演出が目によろしくないため、マリオ達よりもプレイヤーの方にダメージが大きい形態かもしれない。
- 体
カジオー最終形態の胴体部分。HPは1000。
頭とは独立した意識を持っているらしく、「なにかんがえてるの」によると頭が重いらしい。
HPを削りきるとしばらく動かなくなるが、数ターン後に復活する。
※最期
マリオたちと死闘の末に敗北。最強の王である自分が敗れたことにショックを受け、崩壊する肉体の苦痛にもがきながらマリオたちへの憎悪を露わに爆発四散した。
そして武器世界(カリバー)もまた、復活したスターピースの力によって消滅したのだった。
マリオワールドの住民たちを消し去ろうとした彼らだが、皮肉にもこの世界から消え去ったのは自分たちの方であった。
※その他メディアへの登場
当時のコロコロコミックの連載時は一切登場せず、小学3年生版でのみラストバトルに登場。単行本では51巻に収録されている。
ラストダンジョンに乗り込んで来たマリオたちにブチョーを使って一服盛り、マリオ以外を痺れさせて戦闘不能にする。マリオだけアホのため毒薬が効かず、カジオー自ら姿を現して勝負を挑む。
マリオとの一騎討ちではメガトンハンマーといった大技で圧倒するが、マロとクッパのパワーをもらったマリオに逆転され追いつめられる。
そこで真の姿を現して様々な変身攻撃を披露し再び優位に立つ。なお、真の姿はゲームと比べるとずんぐりむっくりした三頭身であり、コミカルな感じとなっている。
マリオをあと一歩のところまで追いつめるも、駆け付けたジーノの奇策によって大砲に変身させられたマリオの「マリオフラッシュ」によって撃破された。
原作とは違い第二形態になった後は、変形攻撃の後に通常形態に戻っている。撃破された時もこの姿だった。むしろ変形形態より出番が多く、ある意味貴重なシーンである。
マリオにスパ王と名前を間違えられた際にはノリツッコミで対応するなど割と本作の敵らしいコミカルな仕上がりになっている(ちなみにマロにはかじ屋、クッパにはラ王と名前を間違えられている)。
※余談
カジオーは武器だけの世界にしてマリオワールドの支配を目論んだが、本作が発売される前にスーパーマリオくん9巻でも似たような展開が描かれている。
「悪の王が軍団を率いて王国に攻め込み乗っ取る」「生物・無生物問わず機械に変え、機械の国メカランドを生み出す」「そこを拠点にし、すべてを機械に変えた機械だけの世界にしようとする」「それを打破するためにマリオたちは3つのクリスタルキノコを集める冒険に出る」「ラスボスもクリスタルキノコを持っているためそれを賭けて死闘を繰り広げる」「エンディングにて3つのクリスタルキノコの力により、機械にされていたものは元に戻りメカランドは実質的に消滅した」
というもの。
12巻に登場したゼニスキーは独自設定として変身能力があり、戦車形態になったことがある(見比べてもらえばわかるがデザインがカジオーとほぼ同じ)。
5巻に登場した「合体モンスター」は頭部とボディで独立した意識を持っているため連携が全く取れていなかった。利点としてスプークの手によって頭部を別物に挿げ替えることが出来、それに応じて能力や攻撃手段も変化する(頭部のスペアはいくらでもあるとのこと。カジオー第二形態の頭が無数にあるのはこれが元ネタだろうか?)。
ちなみに戦った場所は墓場のため棺桶も登場している。
またこの合体モンスターは、カジオーの下半身と同じく不死身のため倒すことが出来ず、ダメージを受けても自己再生するという厄介な特性を持つ。
などなどカジオーとの共通点が散見される。
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