どんな技?
ファイナルファンタジーでいうみやぶるやライブラのように、敵一体の残りHPを確認するスペシャル技。消費FPは1。
だが、この技の真髄は別の所にある。
タイミングよくボタンを押してアクションコマンドを成功させることで、HPと同時に「敵の考えていること」を覗き見することが出来る。
その内容はブラックジョークだったり下ネタだったりパロディだったりと開発スタッフの趣味と遊び心と邪念が凝縮されたカオスなネタの温床と成り果てている。
なお、「何を考えているのかな?」と興味津々であるという意味合いで、「何を考えているのやら……」という呆れたツッコミではないが、後述のネタだらけな要素からスタッフに対してこう言いたくなるのも無理はない。
例
パロディ系
- パチール「逃げちゃダメだ… 逃げちゃダメだ……」 なお、普通に逃げる。
- ヒッポポ「ボクだって乗りたくて、乗ってるわけじゃないのに……」
- プヨメーバ「こんなとき、どんな顔をすればいいかわからない。」
- マルガリータ「自分をジマンしたがってる、たいした男じゃないわ」お前が言うな
元ネタは何れも新世紀エヴァンゲリオン。
マルガリータに至っては普段の「ザマス」口調でなくなっている為、パロディである事は明白である。
※なお、スーパーマリオRPGの発売は1996年3月9日で24話「最後のシ者」が放映される前であり、開発時点ではリアルタイムで放映中だったはずで、先見の明がありすぎである。現在ではむしろメジャーの一角となっておりリメイク版でも変更は無い…どころかモンスターリストで寧ろ増えた。
- クラウンブロス兄弟
- 兄「幸せは、ギセイなしに得ることは、できないのか?」
- 弟「時代は、不幸なしにこえることは、できないのか?」
兄弟共に元ネタはジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日。
- ブーマー「もはや、語るまい……。」
- りょうさんがたケンゾール「マリオよ!私はかえってきた!!」
元ネタはどちらも機動戦士ガンダム0083のアナベル・ガトー。
- ジャッキー
- 1回目「10年、早いんだよ!」
- 2回目「アッカンどもに、ミホトケのジヒはムヨウ!」
- 3回目「お前の熱きこぶし、このむねに きざんだ!! 強敵(とも)と 呼ばせてもらおう!!」
上から順に、バーチャファイター、ジャイアントロボ、北斗の拳。
格闘家のジャッキーに合わせて格闘家キャラクターをパロっている。
その他、細かいものでは
- 8ビートレッド「きざむぜー!おれのビート!」なおこいつも逃げます
- かぜのクリスタル「ひゅ~るり~ひゅ~らら~~。」
- カーニィ「と~れとれピ~チピチ。」まさかの鮮度自慢。合いの手が言えれば貴方は関西人。
- スターカーニィ「カニカニ。どこカニ?」
- ダウト「主よ、タネもシカケもないことを、おゆるし下さい。」
- チュータロウ「あのね チュータロウはねー。」この後は何も言わない。合いの手も「サバ味噌缶詰」で止まる。
- ニンジャくん「ニンニンニンニンニンニントモカントモ。」なんとも分かりやすい奴である。
- ベロ〜ム「ぼかぁ~ねむっている時が、一番幸せなんだなぁ~。」
- ムクムク「いじめる? いじめる?」
- カン「アイハカツ。」なお、由来となった曲の生みの親は奇しくもリメイク版発売の5日前に逝去。
- ノコへい「ウス! おらノコへい! じっちゃんみてっか!」
- ハンマーブロス「こよいのハンマーはひとあじちがうカメカメ。」なお、回復を怠ると本当にこの言葉の通りになってしまう。
…等々、明確にパロディであると分かり、且つpixiv百科事典に元ネタが載っているものだけでもかなりの量である。
なお、ノコへいとハンマーブロスはマロ加入前のみ戦える相手のため、SFC版は本来は確認不可能だったが、リメイク版になると条件を満たせばモンスターリストで確認できるようになった。文章もそのままである。
ブラックジョーク系
- シャンデリワン「ツライ、、コレデ ジキュウ2コイン、、ヤリキレナイ。」(リメイク版)
クッパ軍団の懐事情が垣間見える辛い一言である。
なお、こちらもマロ加入前のみ戦える敵であるためか、SFC版ではシャンデリワンにテキストが設定されておらず、このテキストデータのみ存在していたが、リメイクに際して新たに設定された形となっている。
- ブッカー「ちんぎんが 低い! 何か めぐむベキだ!!」
- ブッカー(強)「ゆうきゅうきゅうかが 少ない! ちんぎんに かんげんすベキだ!!」 (リメイク版)
ひょっとして、スタッフの愚痴か何かだろうか?
このゲームはCERO:A(全年齢対象)です。良い子も遊ぶであろうゲームに、こんな真っ黒な台詞を入れるスタッフとは一体…。
流石に却下されたのか、リメイク版では
「だまって ズドンとうつ。おとこだねぇ。」に変更された。
- にせピーチ「美しいって、つみよねぇ~~。」
ちなみにマリオシリーズの主要人物もだいたい似たようなもんであり、ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーではキノコ王国の国民全てがこんな思考っぽい事が分かっている。
- オノフォース「最初から、おれを使えよ…。」
誰もが一度は考えるであろう、戦隊モノ最大の禁句。ちなみにこのゲームより後のシリーズだが実際に等身大戦で巨大ロボを使った例は存在する。
攻略のヒント系
こんな具合に、自分の弱点をばらしてくれる敵もいる。
こっちは逆に、やってはいけない行動を教えてくれるパターン。ルピーはパロディを上手く絡めている。
- メグメット「ぼくをたたくと 幸せになれるよ。」
とにかく硬い相手だが、彼が考えている通りに通常攻撃のみで倒せれば…?
- ポポ「ワンワン きらい!」
防御力は高いが、HPが8しかないのでクッパのワンワンをぶつければ一撃で倒せる。
- ヤリドヴィッヒ(分身)「おれが、ニセモノだ。わっかるかなぁ~。」
何気にこの技こそが、分身攻撃を見破る確実な手段だったりする。
おまけにマロはみんなのトラウマ「すいじょうきばくはつ」のダメージも低くなる上に弱点まで突けてしまう。
ただし分身は本体より能力が低いので、こちらの攻撃によるダメージ量を比べればマロが居なくても判別可能。
というより増えた時点で攻撃を全体技に切り替えれば良い話である。
この人のパロディかもしれない?
- ビッグボム「火、付いてます。あぶないきょりです。」
倫理的にアウト。
放火を連想させるためか、リメイク版では、
「ばくはつします。あぶないきょりです。」に変更された。
- カジオー(第2形態・戦車)「おれは、せいみつきかいだから エレキに弱いぜ!」
…しかしカジオーよ、ラスボスなのに考えている事がそれでいいのか?
しかしたまにうそつきもいる。
ジャンプ系のダメージが通らないだけで、踏んでもマリオがダメージを受けることはない。
この為、倒さずにジャンプの威力を上げたりスーパージャンプの成功回数を増やす為に使われる。
原作であるマリオブラザーズ等では踏むとアウトになるので、原作ネタかもしれない。
- ワカッチュラ「毒もってねえーよ ホントだって」
普通に毒を持ってます。
- カジオー(第2形態・かんおけ)「おれにじゃくてんはなし!いまのうちにかいふくだ!」
この形態は高い耐久にものを言わせて耐えて回復してくる…が、なんと氷属性が弱点である。
さすがにこの高い耐久相手にユキやコンコンで削るのは骨が折れるので、すなおに固定ダメージのこおりだまを使おう。
さっきとは違いラスボスの面目躍如である。
スタッフの遊び心系
あくまでも赤いネクタイをした有名なゴリラとは関係ない、いいね?
ちなみにリメイク版のモンスターリストには「名前の由来は知りません」と書かれている。絶対分かってて言ってるよね、これ!
- ジュゲム「もしかして ボクって きらわれてる?」
2Dマリオでは上空からパイポを投げまくる難敵なので、嫌っているプレイヤーは多く存在すると思われる。
まさかのヨッシーアイランドネタ。
- クリスタラー「チョット バチガイ、、、カ、、モ、、ネ。」
一応本人も自覚はしているようだ。
- クリスタラー(立体)「思い知るがよい!エンドコンテンツの力を!」(リメイク版)
とうとう言っちゃったよこの人。
しかし一際目を引くのは、やはりマメクリボーにこの技を使った際の内容だろう。
どんなものかというと…
「おマメ クリクリ… クリッ! じょわ~。」
リメイク版では最後のフレーズのみカットされた。
リメイク版での変更点
まず、この技がマロの初期習得技に変更。(SFCではLv6で習得)
これにより、「加入してすぐの時期に戦う敵(特にマロ加入後初ボスであるクロコ)に対して使いたいので無理やりレベルを上げる」というプレイングが不要になった。
なにかんがえてるの自体も強化され、HPと思考の他に敵の弱点や有効な状態異常も判明するように変更。思考読み機能を重視しないプレイヤーにも有用な技となり、実用性も向上した。
また、前述通り図鑑機能であるモンスターリストが搭載され見返す事が出来るようになった。
さらにはイガ谷にカエルコイン3枚と引き換えにモンスターリストを埋めてくれるサービスが配置されたため、アクションコマンドが苦手な人でも安心。得意な人でも素早さが高くマロ行動前に逃げてしまう敵のデータを手軽に埋められるので助かる。
尚、記入代行サービスは初回時はマロ加入前の期間限定でしか戦えないノコへい、クッパ、シャンデリワン、ハンマーブロスは無料で埋めてくれる。
また小技として、戦闘中のメンバー入れ替えが出来るようになったため、マロを控えにした上でパーティ最速のジーノ(必要に応じて素早さが上がる装備をつけておくと尚良し)を戦闘に出し、ジーノの行動順でマロに交代すれば最速でなにかんがえてるのが決められる。
そして肝心の内容だが、マメクリボー・ズドン・ビッグボムに変更が入った(マメクリボーは前述の通り「じょわ~」削除、ズドン・ビッグボムは文面の一部変更)が、その他の敵キャラは原作ほぼそのままだった。
倫理的にマズい所にだけ手が加わった格好である。
ただし他のキャラクターについても、一部の語尾や2点リーダーの使用法の不統一などが細かく直されていたりはする。
また、発売当初は何故かグレイビーとエドワードの文章が原作からそれぞれ逆になっていたが、こちらは不具合だったらしく2023年12月13日の更新データVer. 1.0.1で修正された。
一方で、リメイク版から新規追加されたモンスターリストの説明文が「なにかんがえてるの」に負けないくらいのネタの宝庫となっていた。
- プヨメーバの「こんなとき、どんな顔をすればいいかわからない」に対して「笑えばいいと思うよ」とコンボを決める
- クララに対してあのアニメの名ゼリフで返す
- 星(スター)のカーニィ
- マリオとの大勝負に負けたジョナサンが真っ青に燃えつきる
- 海を制するジョナサンが海賊王にオレはなったと思った (元ネタの登場はSFC版発売後)
- 素早さが3倍まではいかないノコへいレッド
など、近年のネタはこちらに割り振られている事が多い模様。
パロディネタ以外もやりたい放題であり、
- 説明文もとてもちいさいマメクリボー
- ヒッポポという名前がついているのが下の動物か上の人かというアンケート結果を提示し、「どちらでもよい」が96%
- ハイクララが色違いなだけでクララの使い回しであることにも普及し、「昔からモンスターとはそういうもの」と開き直る
- ドラゴンゾンビが急にゾンビ化したとたん布をかぶったのは「その方がゾンビっぽい」というキャラクターデザイン上の理由であることを語る
- オノフォースの必殺技が「ジャスティスブレイカ」で伸ばし棒がない理由も「かつての文字数制限の名残りかもしれない」
- メーテルリンクに対し「このへんで魔法系のボスが欲しいのはわかるが、ここまで武器世界の設定を無視してもいいのか」とメタいツッコミが入る
- ルピーに至っては「行動の特徴はなにかんがえてるので説明されている」と説明を放棄
- トドメにカリバーの左目ではついに「筆者の視力は0.1で乱視なうえ、オマケに最近は老眼も進んで、この原稿を書くのにも一苦労です。」とテキスト制作者の裏話まで語ってくる
「にせクッパ」は「なにかんがえてるの」の内容自体はそのままだがモンスターリストで新たな追加設定が盛られ、文章の表記のみそれに準じて変えるといった凝りよう。
「なにかんがえてるの」とリストの説明文で二度美味しい事になっており、総合的に見ると自重するどころか原作よりパワーアップしている。
なお、「カーテンかくれんぼ失敗時に戦うブッキー」「銅像のフリ失敗や逃げたマルガリータを追う時に戦うドド」はミニゲームを成功しても(ドドに関しては無敵スターで倒しても)「なにかんがえてるの」込みで登録されるため、リスト埋めのためにわざと失敗する必要はない(レアアイテム入手に専念できる)。
ドルトリンクとメーテルリンクとの戦闘に出て来るアースリンク&メルクリンク(及び合体時のドルトリンク・メーテルリンク)(ドルト・メーテルの倒し方によってどちらかとしか戦えない)も、ボス戦後にもう片方の情報が登録される。ボスやボスのお供のリスト埋めに失敗しても安心である。
ただし、上記の例を除けば記入代行できるのは戦闘でエンカウントしたモンスターのみ。お供としてしか登場しないモンスターはもちろん、ベロ〜ムの神殿で戦うベロ〜ムが生み出したマリオの偽物達のような、途中から乱入してくるお供も登場しなければリストには記載されないので注意。
もっとも、本編をクリアすれば未登録のモンスターが登録されるので、取り返しがつかない訳ではないので安心しよう(カエルコインもリメイク版では多少集まりやすくはなっている)。
全部のモンスターの「なにかんがえてるの」を登録すると、トロフィーが授与される。
余談
英語版では原作SNES版で「Psychopath」という技名だったのだが、現代においてはさすがによろしくない表現になってしまったためか、リメイク版では「Thought Peek」(直訳すると「思考の覗き見」)に改名されている。