この記事は『未来ロボダルタニアス』および様々な作品のネタバレを含みます。未視聴の方は注意。
概要
本作の敵勢力・ザール星間帝国(「ザール星団」とも)の帝王であり、本作の黒幕。
エリオス帝国を滅ぼし、全宇宙の支配を目論んでいる。
人物
容姿
茶色の二段横ロールに茶色い口髭、顎髭を生やしたイケオジにして美老人。額に山型の装飾、刺々しい襟付きの赤いマントを着用している。
性格
よく言えば圧倒的な威厳とカリスマ性を持っている、悪く言えば冷酷な性格と評価できる。
活躍
本拠地ザール星にある石像から声のみを発し、その姿を見た者はいない。
ドルメンの正体(終盤のネタバレあり)
その正体はエリオスの支配者パルミオン皇帝のクローンであり、エリオスの隠された風習により影武者としてこの世に生を受けている。
エリオスにとってクローンはオリジナルの影武者、またはオリジナルの身に何かが起きた際の生体部品として位置づけられており、役目を終えれば非人道的な扱いを受けるのが常であった。
この制度に強い憎しみを抱いたドルメンは密かにエリオス帝国友好軍であったザールの実権を握り、エリオスに対して反乱を起こして壊滅させ、更には全銀河の制覇に乗り出して数々の惑星を支配下に置いた。
つまり、被害者と思われたエリオス帝国こそが本作の元凶である実態が判明した。
最終決戦で姿を現し、パルミオン皇帝と思われたが戦いの中で太陽の光が刺し込むと、クロッペン同様に肉体に影響を及ぼしクローンと発覚する。
専用のベムボーグに搭乗してダルタニアスを迎え撃つドルメン大帝だったが、最期は怒りに燃える楯剣人に敗北したものの……。
「この世界に我々クローンがいる限り……いや、クローンを必要とする世界が存在する限り、
我々の憎しみと悲しみが消え去ることは無いッ!! いつかまた、反逆の炎が燃え上がる時が来る!」
……と、最期まで自身を蔑み、弄び、踏み躙った者達への憎悪を曇らせず、壮絶な呪詛を叫びながら人工太陽へ投身自決を遂げる形で命を散らせた。
生体部品として人権も与えられずに育てられた彼にとって、全ての人々は憎しみの対象であり、クローンである自分が彼らを支配する行為だけが、彼なりの復讐であったのかもしれない。
しかし、エリオスとは関係も無い地球を含めた他の星々に対する侵略行為は、八つ当たり以外の何物でもない。それに加え、同じ境遇のクローンであるクロッペンを道具扱いした挙句に切り捨てるなど、劇中で彼が犯した数々の罪はエリオスと同等かそれ以上の非道さであり、彼自身どこまで自覚していたかは不明だが、最終回での数々の恨み節もこれまでの所業を省みると矛盾に塗れている。
ただしクロッペンもクロッペンでクローンを差別したり戦わずして怖気づいた等々、理不尽かつ一方的な理由で先代カブト将軍を処刑しているがドルメンは理不尽かつ一方的な理由で部下を処刑した場面はただの一度もないので、一概にどちらが悪いか判断できないが、クロッペンを切り捨てた決断に関しては「自分に最も近い存在がクローンを差別する姿を見て(または知って)失望したのでは?」とする擁護の意見がある点も留意すべき。
関連タグ
ズ・ザンバジル(超電磁マシーンボルテスV):ドルメンと同じく、皇室の血を引きながらその生まれ方で差別されてきた過去が原因で、世界全てに対して憎悪を向けた、長浜ロマンロボシリーズの敵君主の一人。
ポセイダル(重戦機エルガイム):ドルメンと同じく、由緒ある王朝から迫害を受けていたが復讐した後は堕落の人生を送るラスボス。それ故か『スパロボGC(XO)』では「彼」が率いるポセイダル軍とザール星団(それとグラドス)で星間連合を形成する。