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日本版CV:飯塚昭三(『1』〜『リマスター』)→板取政明(『新4』)
※『フェスティバル』のみ秋元羊介が担当。
北米版CV:ブレンダン・オブライエン(『1』)→クランシー・ブラウン(『2』→『ニトロカート』)→レックス・ラング(『5』以降)
概要
『クラッシュ・バンディクー』シリーズに登場する悪の科学者。通称、コルテックス。
フルネームは「Neo Periwinkle Cortex(ネオ・ペリウィンクル・コルテックス)」。
「Periwinkle」はニチニチソウ、「Neocortex」は脳の新皮質を意味する英単語である。
携帯している光線銃、フライトボード、額のNの文字(少年期は小文字だった)がトレードマーク。
遺伝子改造を施した動物たちや、巨大なメカを使い世界征服を企むマッドサイエンティスト。
彼がこの野望を抱くようになったのは、科学界で除け者にされた恨みから(『1』より)らしいが、『5』では、悪人を養成する学校「ワルワルスクール」で少年時代を過ごしていたころから既にその研究に着手している、とされている。
『アドバンス』では地球をビー玉並みに小さくする「惑星ミニミニマシーン」、『2』や『4』では巨大な宇宙ステーションを造るなど、その実力は計り知れないところがある。
参謀にエヌ・ジン、さらに大きな悪の黒幕ウカウカの元で働く同僚にエヌ・トロピーがいる。
また、姪にニーナ・コルテックスがいるので兄弟がいるらしい。
- ジプシーの道化師の息子
- 早産でハゲてしまった
- 他の道化師から虐待を受けてた
- 科学の本を読んでばかりいたため、Nerd(勉強オタク)のNを頭に入れ墨される
などと悲惨な境遇が設定されていたが没になった……と思われていたが、スマホ用ゲーム「クラッシュ・バンディクー ブっとびマルチワールド」のテキストで巡行サーカスのピエロの末っ子と明かされるなど、悲惨な過去が本当にあった可能性が出てきた。
性格はとにかくしつこく、諦めが悪い。『1』では部下の反対を押し切って行動するなど自分勝手で人使いが荒い描写が見られ、ブリオが一時的に離脱する原因にもなった。
また、彼のもう1つの特徴として、自己顕示欲も非常に強い。あらゆる建造物に自画像やシンボルである「N」マークをデカデカと付けるのは序の口として、発見した元素に露骨に自らを褒め称えるような名前を付けようとしたり(新しい物に発見者の名前に因んだ名前が付けられることは間々あるが、それを差し引いても度が過ぎている)、果ては自作自演や脅迫じみた行為をしてでも自らの誕生日を強引に祝わせようとしたりなど挙げ始めたらキリがなく、これに付き合わされる関係者の心中は、察するに余りある。ただ、これに関してはかつて人に認めてもらえなかった反動も含まれていると思われる。
また、自然豊かだったタスマニア島を勝手に改造して人工島にしているため、精霊であるアクアクやパプパプなど原住民からもとても嫌われている。
当時ノーティードッグによって作成された神殿ステージのプロモーション画像には非常に恐ろしい表情をしたコルテックスが描かれていた(必死に逃げているクラッシュも描かれている)。
『2』では頭の悪いクラッシュを利用してパワーストーンを集めさせたり、過去の罪をブリオに擦り付けて白々しい芝居を見せたりするなど狡猾な性格をしている。
だが、ウカウカが登場した『3』以降は、何処か憎めない一面が多くなり、毎回クラッシュ一行に負けるたびに、ウカウカから「このアホ! うすらトンカチ!」などの叱責をくらうのが恒例になる。
『3』では素直なタイニータイガーのことを気遣ったり、『5』などでは姪のニーナのことを娘と呼び間違えるほど可愛がっていたりなど、人間臭さも垣間見させるようになった。
この頃から「世界征服」よりも「クラッシュを倒す」ことに執着する気配を見せ始め、敗北を喫した直後は「モテモテ生活を目指す」「一人で南の島に行く」など、潔く現実逃避とも見える言動が増えていく。
さらには『旧4』の終盤には「一度くらい勝ちを譲ったっていいだろう!」とプライドを完全に捨てた発言までしており、本来はあまり好戦的な人ではないのかもしれない(最新作のエンディングではそれが顕著)。
また、どんな悲惨な目に遭わされようとも復活する、悪運の強さも持ち合わせている。
実際に、『1』でクラッシュに敗れた際に、はるか上空から島へと転落しているが、見事に生きていただけでなく、その中で以降のシリーズの鍵を握ることになる、パワーストーンを偶然発見している。
『3』で文明以前の過去に投げ込まれたり、『旧4』で酷寒の地方に漂着してしまったりしたときも生存する(さらに後者では『5』の根城となる氷山ラボまで建造している)など、サバイバル能力にも長けているようだ。
ただし、『とんでもマルチバース』では操作時はミスすると仕様上普通に死ぬ(その場合は天使ではなく悪魔になる)。
日本版では特撮やアニメなどで多くの悪の親玉を務めた飯塚昭三が声を長く当てていたため、
コルテックスの憎めない一面が強調されていた。
「博士のお出ましじゃ~い!!」「ま、誕生会みたいなもんだ。お別れ会かもしれんがな…」などのセリフは飯塚の持ち味が生命を与えている。
海外版では『5』以降はレックス・ラングが一貫して声を担当しており、リマスター版でも担当。
日本版『5』では叫び声がそのまま使われていたので日本人でも馴染みがある人は少なくないだろう。
これまでの活躍
クラッシュ・バンディクー
記念すべき初登場作品。南国の動物たちを改造・洗脳して優秀な兵士にする計画を立て、世界征服の準備に取り掛かる。そんな中暴れん坊の問題児であったクラッシュをリーダーにしようとするが失敗し、逆に正義の心を目覚めさせ脱走を許してしまった。
その後、人質として確保したタウナを救うべく戻ってきたクラッシュによって研究所は壊滅。その後一騎討ちでクラッシュを直々に始末しようとするが、敗れて飛行船から転落し、タウナも奪還された。
クラッシュ・バンディクー2
転落して死亡したと思われたが、実は生き延びており偶然にもパワーストーンを発見。
それから1年経ち、宇宙ステーションを拠点にして、パワーストーンを集めた洗脳マシン「コルテックスヴォルテックス」を地球に発射して世界を征服しようと目論む。
肝心の人材が不足していた為、クラッシュを騙して上手いことパワーストーンを集めさせるも、最終的に持ち逃げしようとした際、クラッシュによって倒され失敗。
さらに、離反したブリオによって作られたレーザー砲によって宇宙ステーションも破壊されてしまった。
クラッシュ・バンディクー3
宇宙ステーションもろとも墜落した彼であったがしぶとく生き延びていた。しかし、残骸が神殿に落下したことで邪悪な精霊ウカウカを復活させてしまう。
彼の指示で過去に戻りパワーストーンを集める作戦を実行する。本作ではウカウカに操られることが多いため疲れ気味で、殆ど彼の言いなりである。
また、クラッシュ達が25個のパワーストーンを全て回収した際はその実力に感心するあまり、調子が悪い事もあったが本来怒り狂うはずなのに爆笑してしまい、その後爆笑したことを謝ってくる等クラッシュ達に抱いている感情も単純な憎悪だけではない様子がうかがえる。
クラッシュ達の集めたパワーストーンとダイヤを奪い取ろうと企むも失敗に終わり、タイムねじねじマシーンの暴走に巻き込まれて遥か過去の世界に飛ばされた挙句幼児化してしまった。
クラッシュ・バンディクーレーシング
宇宙人であるエヌ・オキサイドの侵略を阻止するためにレースに参加。参加理由は他人に地球を侵略されるのが気に入らないからとされる。
なお、コースになっている「クモクモキャッスル」はかつて使用していた研究所を長い間放置した末路である。
クラッシュ・バンディクーカーニバル
アクアクとウカウカとの対決の際、ウカウカに呼び出されて参加する。性能はブリオと同じ。
クラッシュ・バンディクー4(魔神パワー)
クラッシュによって度重なる世界征服の妨害に頭を悩ますコルテックスは、まずクラッシュを亡き者にする計画を立て、秘密兵器として用意したクランチと、復活させた邪悪な魔神達のパワーを持って立ち塞がる。
が、最終的にまたしても敗れクランチも洗脳が解けてしまう。怒ったウカウカの癇癪で宇宙ステーションも墜落し、狭い氷河に不時着して引き継ぎ追い回されるというオチで終わる。
クラッシュ・バンディクーアドバンス
最強兵器「惑星ミニミニマシーン」を開発。この兵器は何でも小さくするチートじみた性能を持つ代物で、地球をビー玉並みに小さくすることに成功する。
しかし、これで勝利確定と完全に油断していたのが仇となり、例によって阻止される。その後惑星ミニミニマシーンの暴走で手下達と合体して「メガミックス」に変貌してクラッシュを襲うが、取り逃がして失敗に終わる。
クラッシュ・バンディクーアドバンス2
本作ではウカウカに見捨てられたため、本編には登場していない。
だが、対戦モードで使用できる。
クラッシュ・バンディクーニトロカート
コルテックス城もろともベロ皇帝によって拐われ、やむを得ずレースする羽目になった。
クラッシュチームと比べて社交性は皆無で、対戦相手を怒らせる事が多い。
クラッシュ・バンディクー5
『4』で氷海に落ちウカウカ共々氷漬けになっていたが、3年経って運良くクラッシュ達の島に流れ着き復活を果たす。
ココに変装してクラッシュを自分の有利なフィールドへとおびき寄せ、変装を解いたのちに南極での辛さのせいでクラッシュが恋しくなるぐらいおかしくなったと告白。こんな目に合わせたクラッシュをパーティーと称して今の部下やかつての部下たち、更にはエヌ・オキサイドを呼び寄せて逃げ場を失わせ、復讐に決着をつけるべく対決する。(ちなみにポーラとクランチもいるが、クランチはパーティーをマジで信じたということは分かるのだが、ポーラは復讐する気まんまんの為、何が理由なのかははっきりとしていない。)
クラッシュがコルテックスにある程度ダメージを与えた後、分が悪いとみるや切札として用意したエヌ・ジンが操作するメカバンディクーを投入。だが、これもクラッシュに倒されてしまい、更にメカバンディクーが落ちた衝撃でクラッシュもろともその穴へと落ちることになる。
全て上手くいかないことに怒り狂って取っ組み合いの喧嘩をしていた所、謎の悪玉コンビ「エビル・ツインズ」の襲撃と宣戦布告を受ける。
仕方なくクラッシュと一時的に手を組んで、ガタガタすぎるチームワークで立ち向かう事になり、姪のニーナも加えた3人でサイキトロンを使って彼らの本拠地である十次元へとワープ。エビルクラッシュにニーナを攫われたり、追っかけられるなどの散々な目に遭うが、最終的にツインズを倒す事に成功。
その後絶好のチャンスと無防備のクラッシュを消そうとしたが、まさかの自分がクラッシュの中へとワープしてしまうハメに。クラッシュの脳みその中にワープさせられたコルテックスは周りのクラッシュ達が自分を見つけるとクラッシュダンスをするという訳が分からない状況に発狂してしまうところでエンディングが流れるというシリーズの中でギャグ全開のオチとなってしまった。
ブッとび3段もり
各作品のリマスター(ほとんどリメイク)。基本的に各々の作品における活躍の変化はない。
クラッシュ・バンディクー4(マルチバース)
本作では飯塚昭三から板取政明へバトンタッチされた。
『3』で飛ばされた時空の果てから、ウカウカの奮闘で何とか脱出。
力尽きたウカウカを(多少気にはしていたが)見捨て、エヌ・トロピーと同盟を組んで次元征服を目論むが、自身はイマイチ乗り気ではなく、それよりも宿敵クラッシュとの決着に腐心する。
中盤エヌ・トロピーが自分をも消すと言い出した事で敵対、クラッシュ達と一時休戦し共闘するが…。
ステージ中にきおくのかけらのテープというアイテムを入手すると、クラッシュに洗脳を施す前の実験記録をクラッシュとココのステージとしてプレイ可能になる。
それによると繰り返される実験の最中クラッシュに情が沸いたようで、親子の様な関係と口走ったり、誕生日にリンゴケーキを用意したり、クラッシュの名づけ親になるなどかなり気にかけている。
しかしテープの日付や内容を見ると、日本版独自の設定を抜きにしても1~3とつじつまが合わない箇所が存在する(特にココとウカウカ)。これを設定の一新とみるか、はたまた本作かテープのどちらかが別次元での話だったのか、あるいは単なる制作側の制作ミスなのか…。
エヌ・トロピーとレディ・トロピーの撃破後にクラッシュ達と共に未来世界へと行くが、そこで過去の世界に行き、すべての出来事を無かったことにすることを思いつき4つのマスクを誘拐。1996年へとタイムスリップする。(なおマスクは着いた後に落としてしまい、解放されてしまった。)
クラッシュとココへの通信の際に過去の自分が現れるが、タイムスリップの存在を信じていない為か偽物扱いにされてしまい、痺れを切らして過去の自分を拉致・監禁する。
追いついたクラッシュ達を倒す為、4つのマスクをビームで操り、それぞれの能力を無理矢理解放させるバトルを行う。
クラッシュ(もしくはココ)にやられた後、積まれた箱が自身の頭上から落ちてきたことで気絶。
その間に過去の自分が解放されて、更に1の展開と同じくクラッシュを洗脳しようとしたが、その様子をテレビで見ていたクラッシュが後ろの装置を停止させてしまったことで失敗。つまり、洗脳の失敗は自身が未来から連れてきてしまったクラッシュ達によって阻止されたのだ。
全てが終わりマスク達による制裁として異次元に追放されると全てのしがらみから解放された為か「ようやく平和だ」と独りごちて悠々自適に暮らそうとする。(世界征服に関しては自身の目的であるが、そのために協力していたウカウカに頭が上がらなかったかつ、そのせいで度々ひどい目にあったことを考えるとどうでもよくなるのも納得する。)
関連タグ
タイニータイガー ディンゴダイル エヌ・ジン ニトラス・ブリオ:部下
エヌ・トロピー:同僚
ウカウカ:上司
ワイリー:ロックマンシリーズの悪役で何度も蘇るマッドサイエンティスト繋がり。なお、飯塚昭三はロックマン8で味方側のライト博士を演じていた。