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概要

大魔王バーンの居城(PALACE)。地上破滅計画を担う浮遊要塞。

全長3150m、横幅3150m、高低550mの圧巻のサイズを誇る居城で、翼を広げた鳥の形状をしている。これは天を舞う不死鳥をモデルとしており、地上を攻め滅ぼす大鳳をイメージして建造されている。

当初は「大魔宮(だいまきゅう)バーンパレス」と紹介されたが、以後は「大魔宮(バーンパレス)」という風にルビが振られるようになった。

本来は死の大地地下に所在し、初期に魔王軍が拠点として使っていた鬼岩城はあくまで別荘みたいなものに過ぎない(姿はバーン様の真の御姿で在らせられる鬼眼王をモデルに建造されているのでお気に召されていたようであるが)。

死の大地がハドラーの体内にあった黒の核晶ミストバーンが解放、その爆発に伴い崩壊したことで姿を現し、バーンが内部から魔力を与えたことにより浮上した。

壁や柱などは魔鉱石という岩と金属の中間の形質を持つ特殊な鉱物で形作られている。一見、回廊部分は壁も天井も無いように見えるが、バーンの魔力により常時不可視の結界が張られており、ルーラなどによる侵入や脱出は不可能となっている(空から侵入しようとしても押し返され、空から脱出しようとしても弾かれてしまう。魔王軍の所属者は特別な処置を施されているのでこの影響は受けない)。

この結界により、地上でどんな惨事が起ころうが内部には全く影響はない。同時にキルバーンによる死の罠がトランプの枚数だけ配置され、彼の魔力ひとつで侵入者を排除する。

また、内部は幹部級の者しか立ち入れず、下級の魔物は外周部分で待機せざるを得ない。

「知らなかったのか… 大魔王からは逃げられない…!」

いわば劇中に於けるラストダンジョンであり、ここでの戦いは連載の1/3を占める

最終的に竜魔人として覚醒したダイとバーンの激しすぎる戦闘の余波に巻き込まれ、完膚なきまでに壊され中心部はコントロールを失い落下、外周はそのまま宇宙に飛んで行った。

いつから人間界(地上)にあったかは不明だが勇者アバンと獄炎の魔王によると少なくともハドラーが魔王として活動していた頃にはすでに死の大地に隠されていた模様。

構造

魔宮の門

死の大地時代に存在した門で、不死鳥の口に当たる部分。海中に没しており、数百年一度も開いたことが無いとされている。バーンの魔力によって封印されているため極めて頑健であり、竜の騎士であるバランをもってしても開門は困難であるとされていた。

ダイとバランはこれを破壊して侵入を試み、ハドラー親衛騎団の僧正フェンブレンの妨害を退け撃破に成功した。

なおバーンの居城となる中央部の城の入口にも魔宮の門と同型の大型の扉があったが、その扉はアバンの破邪の秘法によって極大化されたアバカムによって開かれた。

バーンの魔力結界と併せて強固な隔離システムを誇っているため、魔王軍が出入りする際はルーラやリリルーラを使っていた。

前部ドーム

不死鳥の頭に当たる部分。本来は機首より出撃する魔王軍の魔物達が待機するホールなのだが、ハドラー、バーンの前哨戦、キルバーンとの決戦に使用された。

通路

不死鳥の首や翼に当たる部分。ダイは首部分でハドラーと最終決戦を行う。

攻撃基地

尾翼に3つ、両翼に1つづつの計5か所に存在する戦闘スペース。ハドラー親衛騎団とアバンの使徒たちとの戦いの場となった。

床下には後述するピラァ・オブ・バーンが各1基づつ搭載されている。

白い宮庭(ホワイトガーデン)

中央部の真っ直ぐな長い通路(城の内部を見せるコースとして美観を損なわないためと侵入者を挟み撃ちにする目的を兼ねている)を突き進むと出る噴水を備えた大広間で、ミストバーン曰く大魔宮で最も美しい場所。アバンの使徒とミストバーンの決戦地。

天魔の塔

白い宮庭を抜けた先にある中央部に聳える巨大な塔。玉座(メイン画像参照)の所在する、不死鳥の胴体部分の中心。螺旋階段を上り続けることで玉座に達する。

魔力炉

中央部内にある動力炉で、バーンの魔力を変換し浮上する力に変える。管理するのはドラムーンゴロア。この真下にもピラァ・オブ・バーンが1基搭載されている。

心臓部

 中央部の深奥に所在する部位。内部の壁は魔力炉と同じ生体部品であり、ぶよぶよした生体牢獄を形作っている。魔力炉と同じく魔力を貪欲に吸収する上、再生力が高いため、生半可な物理攻撃や魔法では通用せず、高出力の闘気技以外に破壊・脱出は不可能。

 

ピラァ・オブ・バーン

攻撃基地と中央部の6か所に埋め込まれた、バーンパレスの最強武装(というか、唯一無二)。

山ほどもある大きさの柱(ピラァ)を落とすことにより、さながら隕石落としの如く落下地点を完全破壊する巨大な質量兵器。その威力は一撃で山脈や大都市を粉砕するが、これは前哨戦に過ぎない

内部には黒の核晶が1つ搭載され、そのサイズたるやハドラーに埋め込まれていた核晶の10倍以上。魔力炉の真下に設置されている最後の柱が投下されると、6分後にすべてが起爆する仕組みである。バーンは六芒星の魔法陣を描くように柱を落としていき(つまり落とした位置も計算されたもの)、その増幅作用も加えて威力を最大限に高めることで、地上と魔界を隔てる地殻を完全破壊することを計画していた。この起爆はバーンの意志(魔力)によりいつでも早めることができる。

だが地上の戦士たちには「無差別攻撃」と解釈され、バーンの真意に気づく者はいなかった。

バーンの真の狙いは、地上を破壊することで太陽の光を魔界に降り注がせること。その気になればすぐにでも地上を消し飛ばすことができたが、柱の秘密を嗅ぎ付けられる前にあえて地上の戦士たちを大魔宮に誘き寄せ、勇者一行に最も絶望を与えられる瞬間に最後の柱を投下した。

 

もっとも黒の核晶はロン・ベルクに言わせれば「所詮は機械仕掛けの爆弾」であり、氷系呪文で凍結させれば起爆を阻止できる。とはいえ、決戦前に柱の核晶を見つけられたとしても、ハドラーですら見たことなかった超爆弾の正体に地上の人々が気づけるとは思いにくい(しかもオーザムの柱には抜かりなく護衛を置いていた)。その的確な処理ともなれば猶更である。実際その通りであり、地上残留組で最初に核晶への対処ができたのは魔界出身のロン・ベルクであった。

地上に打ち込まれた6基の柱のうち、1基でも起爆できれば、他の5基も1基目から発せられた高熱と衝撃波で誘爆してしまうため、凍結による起爆阻止は全ての柱で6分のタイムリミット到来までに行わなければならない。バーンは情報伝達の手段に乏しい人間たちでは、僅かな時間で凍結阻止は困難であろうと見ていた(がゆえにダイたちをおびき寄せ、凍結に向かわせられなくしたのだ)が、消滅寸前のゴメちゃんの起こした現世最後の奇跡でダイ達を知る者全員に伝わり、死力を尽くした戦士達の奮闘で氷系呪文で全て凍結、阻止された。

しかしながらこの時点でバーンは手負いながらも健在。このままではバーンの意思で起爆されてしまうリスクが残っている(凍結による停止も無効化されてしまう)ため、一時的な阻止でしかない。バーンはそれに気が付き、改めてダイらの全滅を企図。そしてダイは打倒バーンのためにすべてを捨てる決断をしたのである。

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