概要
メイン画像のように、同じ向きの物を連結して円状に並べた意匠が多い。
後述する慣用句の影響もあるのか、「巴紋」全体から見てもそのタイプが突出している。
慣用句としての「三つ巴」
「三つ巴」の典型から、三者が互いに入り交じり争う状態を指して用いられる。
似た言葉に「三すくみ」があるが、先方が「実力が拮抗しているがために迂闊に手が出せない」という冷戦的な緊張感を表すニュアンスが強いのに対し、こちらは「実力が拮抗しているがために収拾が付かない」という開戦後の混乱を表すニュアンスが強いという微妙な差異がある。
リーグ戦における「三つ巴」
スポーツやゲームなどにおけるリーグ戦(総当たり戦)において、3人もしくは3チームが同じ勝利数で並んで(A,B,Cとする)、かつAがBに勝ち、BがCに勝ち、CがAに勝った状態の事を『三つ巴』と呼ぶこともある。
この場合、直接対決の結果による順位付けができないので、得失点差など他の要素などで順位付けがされる。
- サッカー・得失点差・総得点・フェアプレーポイント(イエロー・レッドカードの枚数)等。
- 野球・失点率(1イニングあたりの失点が少ないほうが上位)。
- カーリング・LSD(先攻後攻を決めるドローショット)の成績。
その他、ランキング(国際大会なら世界ランキング)等で決まることもある。
大相撲
大相撲において、千秋楽の取組が終わった時点で最多白星の力士が3人いる場合は『巴戦』という、優勝決定戦が行われる。
- 3人の力士が『東』『西』『○』と書かれたくじを引く。
- 最初に『東』『西』を引いた力士が対戦する。
- その勝者が次に『○』を引いた力士と対戦する。
- 最初に『東』『西』を引いて、勝ち上がった力士が勝ったらその力士の優勝となる。『○』を書いた力士が勝利した場合は最初に負けた力士と対戦する。
- 誰かが2連勝するまで、勝った力士が残り、負けた力士が交代して対戦を行う。
この場合、最初に『東』『西』のくじを引いた力士が有利になる。
3人とも勝率が1/2とすると、『東』『西』を引いた力士は5/14、『○』を引いた力士は4/14になる。(『東』『西』は最初の対戦で負けても、またチャンスが巡ってくる可能性があるため。)