概要
『「宇宙戦艦ヤマト」という時代』『宇宙戦艦ヤマト2205』『ヤマトよ永遠に_REBEL3199』に登場するボラー連邦の宇宙戦艦。デザイン担当は明貴美加。
ボラー連邦永久管理機構の立案した13号計画に基づいて開発された。13号計画は安定した性能を持つ「標準」型戦艦の量産を企図したもので、その要請に応えた本艦は基礎設計が非常に優れており、計画から既に半世紀以上経っているが、今なお建造が続けられてボラーの主力艦として活躍している。
さらに本艦は数十年前に理由は不明ながらも太陽系の火星に漂着しており、当時の火星自治政府によって発見・秘密裏に調査され、残骸から入手したテクノロジーを基にした艦艇を開発。後に地球も同技術を入手して第一世代地球艦艇を建造したとされる。
つまり本艦は地球艦艇のルーツともいえる艦となっている。
「クロトガ」はボラー語で「英雄的な行動」を意味する。
艦級名が明かされたのは『3199』からで、『2205』時点ではボラー連邦に対する情報不足と理由付けしたうえで「戦艦A型」と仮称された。
なお、旧作『宇宙戦艦ヤマトIII』でも戦艦Aというボラー艦が登場するが、明貴氏がヤマトのファンクラブ会報誌でのインタビューで語ったところによると、旧作ボラーの戦艦各種の特徴をまとめ上げてA型(クロトガ型)とB型(アマンガ型)の2パターンに分けたものとのことで、戦艦Aの直接的なリメイクというわけではない。むしろ見た目はどちらかというと戦艦Bに近い。
スペック
- 全長:320m(『3199』の公式サイトだと300mになっているが、設定変更なのか単なる誤植なのかは不明)
- 機関:コグダール機関
- 武装:
- ボラー砲(丸型)×1
- 隠顕式四連装陽電子砲×4(艦前方部に2基、艦橋近部に1基、艦後方部に1基)
- 隠顕式三連装小型陽電子砲×12(両舷前方部に4基、両舷中央部に6基、艦橋基部に2基)
- 隠顕式二連装空間機銃×14(両舷前方部に4基、両舷中央部に4基、艦底部に6基)
- 後方対応兵器群×4
- 空間魚雷発射管×6
宇宙戦艦ヤマトと同規模の寸胴な形状に、格納式の各種武装を備えている。主砲は地球やガミラスと同じく陽電子ビームを使用する。
旧作のボラー艦の主砲は旋回ができない構造だったが、本作では旋回可能となっている。劇中では航空機の動きにある程度追従しており、旋回速度は高い模様。
劇中での活躍
「宇宙戦艦ヤマト」という時代
上記の通り「火星に漂着していた異星文明の宇宙船の残骸」として、ボラー連邦そのものに先行して登場。
内惑星戦争の裏事情として上記イラストのような一枚の画像資料のみ映し出される。
宇宙戦艦ヤマト2205
第1話にて登場。ガルマン星に配備されていたが、星を解放せんとするデスラー艦隊の奇襲攻撃により壊滅する。
なお、カットによってビームの色が違う作画ミスが見られるが、『3199』の設定において建造時期により色が違う艦が存在すると補完されている。
ヤマトよ永遠に REBEL3199
第一章では辺境巡視艦隊584という小規模艦隊の構成艦として、地球への領海侵犯を行っている。
更には本艦隊の指揮官でしかも酒浸り状態のボローズが語った愚痴話によると、
「知ってるか? 地球はなぁ、座礁した我がボラー連邦の技術を漁って、盗んだ技術で星間国家に成り上がったんだ…」
と語られており、しかもその直後に後方からワープアウトしたグランドリバースの出現、応戦するもビーム砲撃がバリアのようなのもので全く効かずになぞの赤い光で艦隊を機能停止させられ、戦慄して意味深なセリフを残してそのままフェードアウトしている。
…という、新旧両シリーズで敵対勢力として立ち塞がりながらも、新シリーズでは地球側に発展などの切っ掛けを与えているという、斬新立ち位置である事が明かされている。