「2年E組、九能帯刀。剣道部主将。
連戦連勝、高校剣道界期待の超新星。
人呼んで風林館高校の蒼い雷」
概要
声優:鈴置洋孝(無印、熱闘編)、辻谷耕史(熱闘編の一部エピソード代役、OVA)
九能流剣法の達人。二年E組。剣道部主将。
莫大な資産を持つ名家、九能家の長男。実は九能家は本作においても珍しい、家族全員が武術家という武術一家である。
連載最初期における主人公のライバル的存在。何度か実力を引き離され出番も一時期激減するが……。
人物
天道あかねと女らんまの両方に惚れている。二股をかけるつもりはなく、どちらを選ぶべきか真剣に悩んでいる。
一方で大変惚れやすい性格(というか相手が自分に惚れていると勘違いしやすい)。しかし、あかねとらんまに対する想いは深い。ちなみに記憶喪失になっている間は「おさげの女」の方に想いを寄せていた(先にあかねを見たことで交際を申し込んだが、その後はらんまに対して一途になっていた)。
自他ともに認めるかなりの美男子で黙っていればクールでモテる。問題はその性格。ぶっちゃけナルシスト。自分のことを「顔良し、姿良し、裕福な上に人格者で強くて賢い」と本気で思っている。
風林館高校の男子生徒曰く「風林館高校最強の男」であると同時に「風林館高校最悪の変態」。
あかねに惚れているが「あかね君と交際したくば戦って勝て! それ以外の交際申し込みは僕が許さん!」と、あかねの意思を無視して提唱。九能を敵に回してはたまらないということで、あかねは毎朝男子生徒に襲われるということが続いていた(つまりそれだけあかねが魅力的で、九能が恐れられているということである)。この毎朝登校するたびに繰り返される乱痴気騒ぎが原因で、その鬱陶しさにあかねはすっかり男嫌いになってしまい、これは乱馬が九能を瞬殺するまで続いた。
その後も、あかねを巡って早乙女乱馬をライバル視するものの、女らんまにも倒されて惚れ、懲りることなく彼女を「おさげの女」と呼んでつけまわした。要は惚れっぽい性格である。ちなみに原作(原作では一度「さおとめらんま」と名乗ったのを聴いてメモまでしていたが)・アニメ共に最後までおさげの女の正体を知ることはなかった。
また、乱馬に限らず、「天道なびき」、「天道あかね」を彼女たちの本名のまま、フルネームで呼んでいる(当初は『君』付けだった)。
こう書くとロクでもない人間に思えるが根は善良。意味もなく人を傷つけたり罵ったりはせず、普通に接する分には問題はない。思い込みこそ激しいが自分を「人格者」と見ており、それを裏切ることなく行動する。良くも悪くも自分に誠実な人間である(たまに愛情から暴走することもあるがご愛嬌)。
三つの願いを叶えるという満願丸を引き抜いた時も「(今の自分に満足している僕に)3つの願いは多すぎる」と本気で悩むなど欲深さもない。
乱馬が弱体化したと聞いた時は他のライバルたちと共に襲撃に来たが「弱くなった乱馬を倒しに来た」のではなく「自分に負けるのが嫌だから変な言い訳をしている」として活を入れに来たという意味合いが強い(直後に突然現れた響良牙にまとめてぶっ飛ばされた)。
九能の妹・小太刀も、作中で一二を争う変態。恋敵のあかねに夜討ちをかけるなど、兄妹揃ってめんどくさい性格をしている。
同じクラスになびきがおり、彼女とはあかねや女らんまの写真を売り買いする仲だが、人格者を自負する九能にとってなびきは最も嫌いなタイプであり、どちらかと言えば腐れ縁や相互利用の関係に近く、お互いに「写真(金)のことがなければ、強欲女(変態)などと関わり合いにはならない」と言い合って憚らず、基本的に異性としては全く見ていない。
女らんまのバレバレの嘘告白や下手な色仕掛けにはあっさり騙されるのに、なびきが同じことをしても全く意に介さず、それどころか鳥肌を立てるほど嫌悪感を露わにすることもある。ただし、なびきが自分に本気で好意を寄せていると勘違いした際には受け入れようとしたこともあり、心底から嫌っているわけではない模様。
あと父親のせいで負った、幼少期の体験に由来する大きなトラウマから自身の頭髪に並々ならぬ執着を示す時がある。特に坊主頭への拒絶反応はものすごい。
また「顔良し、姿良し」の自称に違わず美形であることは確かであり、彼の性格面での残念さを知らない女性からはもてているシーンも複数ある。
アニメ版では作画の関係で原作以上の美形として描かれているが、プライドが高く高圧的なキャラクターになっている。父親に対してえらそうにふんぞり返ったり、乱馬に対する態度も原作以上に攻撃的。熱闘編では八宝斎に次いでアニメオリジナルエピソードで主役に抜擢される事が多い。
能力
パワー | ★★☆☆☆ |
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スピード | ★★☆☆☆ |
テクニック | ★★☆☆☆ |
頭脳 | ★☆☆☆☆ |
ハート | ★★★☆☆ |
スタミナ | ★★☆☆☆ |
能力設定(5段階評価)はワイド版11巻で登場。
乱馬や良牙にこそ劣るものの、一般人には一騎当千の実力を持っており、木刀で木を切り裂いたり突きの剣圧で石像を破壊するほどの剣圧を持つ。直撃すれば乱馬でも一撃で倒されるので当初は苦戦させていた。
しかし以後は実力差が開くばかりで、乱馬に襲い掛かるたびに軽くあしらわれるという日々を送っている。
「格闘チアリーディング編」では正体に気づいていなかったとはいえ、剣道の試合であかねを一方的に打ち据えている。
一時期出番が激減し、乱馬のライバルが次々と登場する中で実力的にも取り残されてしまった。その実力差は、乱馬に勝負を挑んだ次の瞬間に敗北するという有様だった。しかし「スイカ島」での修行によって大幅なパワーアップを果たし乱馬を圧倒するほどの実力を得ている(一度負けた乱馬の方がムキになって九能との決闘を望んだほどである)。だが修行の過程で記憶を失っており、しかも「スイカを見ると反射的に斬る」という体質になってしまい、それに気づいた乱馬によって頭にスイカを乗せられたことでスイカごと自分の頭を叩いたことで敗北した。
ちなみに修行の理由は「おさげの女にスイカ割りを披露したい」というもので、打倒乱馬とは関係ないところで結果的に力を付けたというオチだった。このエピソードはワイド版19巻に収録されている。
名実ともに「風林館高校最強の男」の地位を取り戻した瞬間である。
アニメ版では特殊な道具の力でアドバンテージを得て乱馬に挑むという展開が何度かあった。
65話では校長に見込まれた八宝斎が九能のコーチになるのだが、当初九能は「貴様のようなエロ妖怪は死んでも教わらん!」と拒否していた。しかし乱馬に惨敗を喫したことから己を見直し弟子入りを頼むことに。
だが八宝斎に九能を鍛える気などまったくなく、「光速で動けるようになる秘薬(実は八宝斎の爪の垢)」の材料を集めるように告げ、上手いことに下着泥棒の片棒を担がせられてしまう。
ところがそれがプラスに作用したのか本当に実力を引き上げてしまい、乱馬との再戦では圧倒する。更には新必殺技「旋風剣」まで会得した。
しかし勝利を目前にした時、八宝斎の爪の垢で腹痛が起こり乱馬の蹴りをモロに食らって敗北してしまう。
ゲーム作品
スーパファミコンソフト「らんま1/2 超技乱舞篇」では、あかねとおさげの女に対する悩みを解決するべく願いを叶えるという秘法を作る材料集めに向かう。ストーリーモードではあかねと戦い、勝つと「交際しよう!」と告白する。らんまに勝つと「会いたかったぞ(すりすり)」と頬ずりしているような表現がある。
エンディングでは秘法に対して「天道あかねとおさげの女をここへ!」と呼び出してもらおうとしたが、どちらか一人だけだと断られてしまう。そこで九能が選んだのは「おさげの女」であった。願い通りにらんまを呼び出してもらった九能は、肩を抱きながら高笑いするのだった(らんまにはものすごく引かれていたが……)。
余談
作者の高橋留美子は九能のイメージを前作うる星やつらにて面堂終太郎を好演した神谷明氏が演じる事を想定して書いていたが、アニメ監督から猛反対されたという経緯がある。何故神谷氏の起用を渋ったのかは不明である。
環境によっては「九能」が一発変換で表示されずこちらが表示される場合があり、「く」と「のう」で一回ずつ「九能」に変換が必要。
単に変換が面倒なのか、はたまた誤字の方が正しいと誤認され過ぎたのか、令和らんまのアニメ化が決定した際は「久能帯刀」が『X』トレンド入りをする事になってしまった……
ちなみに右京の苗字は久遠寺でなので注意。
関連タグ
関連人物
カップリング
他作品
同作者の漫画作品で残念なイケメンの先輩。上記の通り九能セのルフオマージュ元。
性格が似ている。
同じく性格が似ている。また主人公を一方的に敵視し見かけるなりいきなり斬りかかって来る点でも同様。
連載最初期における主人公のライバル(当時はナルシストな面もあった)、その後も実力が引き離され出番が減るなどコンセプトがよく似ている。