「俺はお前の作戦に従って動くだけだ」
「皇サクヤは俺達で助ける。そうだな」
「違う。これは誓いだ」
CV:古川慎
概要
「ナナシの傭兵」の片割れでロゼの兄。戦闘実務を担当。搭乗機はZi-アポロ。
非常に優れた運動能力とナイトメアフレームの高い操縦技術を持つ。弟であるロゼの作戦のもと、数々の依頼を成功させてきた。
戦闘においては的確に急所を狙う精密射撃を行う。敵の欠点を分析し、説教形式で羅列しつつ、冷静かつ淡々に処理をする。
模擬戦においてもハルカや七煌星団の面々に欠点や弱点を指摘しつつ的確なアドバイスをしている。
容姿と服装
頭髪は薄い茶色の短髪で、左側の一部がシアンブルーに染まっている。
長身に痩せ型だが、身体は日々のトレーニングにより鍛えられており、左上腕部には「ⅩⅢ」という文字が刻まれている。
胸部から腹部にかけて2つ、背面部にも大きな傷が確認できる。
人物像
普段は寡黙で、他人とのコミュニケーションはロゼに任せ自身は必要以上の会話をしない。
ただし、女性には一途であり、スタイルのいい女性に対面した際に人の影に隠れたり、惚れた相手に対して赤面しながらもアプローチしようとするなど純情な面を見せる。
また強者による弱者への不当な暴力を許さず、即時実力行使するなど義侠心も併せ持つ。
動物好きであり、移動手段兼住居のトレーラーにて道中拾った野良犬や野良猫を飼っている(ロゼ曰く世話をするのは自分で、当のアッシュは餌を買うだけらしい)。
だが、動物たちに好かれないことを気にしている。
料理が得意で特に野草の調理に長けている。
関連タグ
※※※ 以下、重大なネタバレにつき閲覧注意 ※※※
ブリタニア軍の元兵士にして本名はアッシュ・フェニックス。
血なまぐさい闇討ち、暗殺によって功績を上げてきた実力者であり、アインベルクのアーノルドとは旧知。本人曰く皇サクヤの父・皇重護を殺した張本人であるという。
そして、ロゼとは実の兄弟ではないどころか、その正体であるサクヤが持つ絶対遵守のギアスにより「自分にはロゼという唯一の家族がおり、彼を大切にしている」と思い込まされ、ネオ・ブリタニア帝国からホッカイドウブロックを奪還するための手駒として利用されているに過ぎないのである。
父親殺しの恨みもあり、利用し尽くした上で最終的にはアッシュすらも殺害することで全ての復讐が完了する、というのがサクヤの算段であった。
ところが、休暇中に成り行きで助けた江間メイの案内で訪れた「喫茶シュマリ」にて、同じく休暇の息抜きでメイドに扮していたサクヤに遭遇。メイの機転(?)で「店員のラズベリー」として正体を隠し振舞う彼女になんと本気で一目惚れ。
普段の寡黙なキャラはどこへやら、不器用ながらも饒舌にアプローチした挙句彼女との会話を続けるためにコーヒー10杯をおかわりするという奇行を見せた。
(流石のサクヤも困惑する一方で、実は「本当にこの人が父親を殺害したのか?」と彼女が自分の計画に疑問を抱く大きなきっかけにもなっている)
その後も彼女と会うためにシュマリに通い続け周辺を徘徊している(ちゃんと喫茶店自体にも客として来ており迷惑客ではない)。
その甲斐あって彼女と遭遇した際にはストレートに好意をぶつけている。
〈真・関連タグ〉
- 枢木スザク、 日向アキト
- 何れもナイトメアフレームの高い操縦技術を持ち高い身体能力と戦闘力の持ち主でありギアスの呪いにかけられている共通点がある。
- ロロ・ランペルージ
- 同じく、兄弟として振舞うギアスユーザーに操られているが、アッシュがギアスで思考を歪められているのに対し、ロロは話術で言いくるめられている。
第二幕ネタバレ注意!!
アインベルクの一人、ナラ・ヴォーンとは同じ孤児院ラベンダーホームの出身の間柄。その頃は今と違い元気いっぱいで年下の子たちをひっぱるお兄ちゃんとして屈託のない笑顔を浮かべていた。
また、ネオ・ブリタニア帝国の真の最高権力者ノーランド・フォン・リューネベルクの養子。
だが義理の親子関係としては最悪の一言であり、まともなものじゃなく、殺人マシーンに仕立てられた。殺しの技術はクリストフ・シザーマンから叩き込まれている(ナイトメアフレームの剣を構える型などが酷似しているのもそのため。また無駄を排し最低限の動きで敵を仕留める戦闘理論も彼から叩き込まれた)。これらの経緯もあり本編の二年前に離反している。
それ故にナラがブリタニア・バッシングの煽りを受けて被害を受けた孤児院の子供達の居場所を作るためノーランドに従っていることをあの男が約束など守るはずがないと断言している。
そして、サクヤにかけられたギアスに関係なく、ノーランドを討つことを目的としている。
ギアスをかけられた者にはギアスによる命令の遂行時には目が赤く光る特徴があるのだが、弟の認識ということ以外では一切その特徴が現れていない。
つまりは、弟の認識以外は全てがアッシュ自身の意思での行動である。
実はアッシュ自身は皇重護を殺してはいない。
アッシュ自身の行動の結果、死んでしまい、それを自分が殺したのだと自責の念に駆られている。
第三幕ネタバレ注意!!
上記の孤児院時代から、養子となった際の地獄のような日々の詳細が描かれた。
ノーランドは会って早々に病弱な弟、ニコルを切り捨てる発言をするが、アッシュは自分が弟の分まで働く事を誓い、常に心身を追い詰めるような毎日を繰り返していた。
クリストフから苛烈な戦闘訓練を受け幼い頃からノーランドの命で多くの人々を暗殺してきた。ノーランドからは辛いなら心を殺せ。そうすれば何も感じなくなると告げられ、スイッチを切り替えるようにその教えを実践し暗殺を重ねた。
これらの功績を重ね続けたアッシュは軍で順当に出世し明言されていないが、一時期ナイトオブラウンズかそれに準じる地位に叙されたこともあった模様。
だが、その反面弟とすごせる貴重な時間でさえ、「心を殺す」教えが染付いた状態で、誰の目から見ても壊れるのは時間の問題であった。
そんな時、ある任務で暗殺を実行した際、その屋敷に引き取られていた同じ孤児院出身の少女、ルビィと遭遇。
突然の再会に戸惑うアッシュ、兄を心配するあまり任務を手伝おうとしたニコルが乱入。
アッシュの目の前で彼女を銃殺してしまう。
結局任務は派手に暴れた結果失敗。
責を問われたアッシュだが、ノーランドは彼の目の前でニコルを殺害。
命に代えても守りたかった存在を奪われ、激しい憎悪と憤怒で激昂しノーランドに飛びかからんとするが(なおその際に髪の左側が一気に白髪化した)、クリストフに羽交い絞めで止められた。その後、喪失感から虚無となり、罪人として収監されてしまう。
そんなアッシュの心を救ったのが、他ならぬ皇重護であった。
彼は独房に入れられても飄々とし、失意の中にあるアッシュに声をかけ続けた。
やがて死刑が言い渡されてもアッシュの事を気遣い続け、家族の話からアッシュも彼と言葉を交わすようになる。
その際重護から心の支えを失ったならまた好きなものを見つければいいと諭された。
また養子先がノーランドではなくあなただったらと吐露したアッシュに自身の娘と結婚すれば君は私の息子になると提案され思わず赤面する(尤もすぐに親バカを発揮して嫁にはやらんと前言撤回しているが)。
だが、抵抗勢力が彼の死刑に反応した結果、予定よりも実行が早まってしまい、協力者と共に脱走。
しかし、皇重護は自身が脱走すればネオ・ブリタニアとの軋轢が深まり日本人への弾圧がさらに高まることがわかっていたため最初からアッシュだけを逃がすつもりであり、娘のサクヤの写真と共に救出を託され、自分を助ける為に皇重護が射殺された事に深く絶望する事に。
それでも約束は絶対に守る誓いから立ち上がり、あの日サクヤ救出の為に駆けつけ、そしてギアスを掛けられてしまった。
サクヤは孤児院を探って真実を知り、アッシュはアーノルド・レンクのギアスキャンセラーで記憶を取り戻す。
そしてクリフトフに囚われたロゼの情報がリークされ、駆けつけたアッシュはクリフトフとKNF戦に勝利するも、サクヤに銃を突きつけ真実を問い質す。
サクヤも自分の行いが、アッシュの大切な存在をどれだけ踏みにじっていたのかを知り深く後悔しており、アッシュに対して誠心誠意謝罪しつつ、我儘と理解しているが「サクラを助けるまで力を貸してほしい」とお願いした。
それを聞いたアッシュはサクヤを殺しこそしなかったが、弟の存在を弄んだ事実は到底許せるものではなく、そのまま立ち去ってしまう。
そして、サクヤは戻ってきたクリフトフにより、ギアスの再現する為の実験に協力を強制され、絶体絶命の状況に陥ったが……………
そこに、クリフトフが完全に油断したタイミングでアッシュが強襲。
Zi-アポロでクリフトフを拘束するも、洗脳回避の為に自害したことで、ギアスは不発に終わった。
「全てを許したわけではない」と言うアッシュだが、皇重護が語った「娘は優しい子」という言葉を信じ、偽りなき姿で何を成すのかを見届ける意志を伝えた。
そしてサクヤも、自らの覚悟を思い出し、「ナナシの傭兵」は完全に復活した。
「最近ラズベリーさんと会えていないんだ」
二人の関係が落ち着いてしばらくたったある日、アッシュは一目惚れしたラズベリーになかなか会えずなぜ連絡先くらい聞いておかなかったのかと嘆きをロゼへ吐露するのだが………………
「ラズベリーは………オレなんだ」
アッシュは、ロゼ(サクヤ)がラズベリーである事を遂に知ってしまう。
憎い相手であり、約束を誓った相手でもあるサクヤが、一目惚れした女性だと暴露されたアッシュの顔は青ざめ、サクヤもアッシュに嘘をつかないと誓った事もあり、正直にカミングアウト。
結果、二人は赤面して顔を直視できない状況に追い込まれることに。