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概要

日本の中央競馬(JRA)における特別報奨金の対象レースに対する俗称。

JRAが秋に開催する下記の古馬王道GⅠ3レースを同一年に全て勝利した馬に対して、JRAからクラシック三冠と同様に特別褒賞金が交付される。この為、クラシック三冠になぞらえてこの3レースを「秋古馬三冠競走」、3レース全制覇を「秋古馬三冠(JRA秋古馬三冠)」と呼ぶ。

あくまでもこれは俗称であり、JRAの正式呼称ではないが、JRAの子会社が運営する情報サービス「JRA-VAN」が「秋古馬三冠路線」という言葉を使ってアナウンスをしており、ほぼ半公式用語に近い。

この褒賞金制度が始まったのは2000年からで、支給される褒賞金の額は内国産馬が2億円、外国産馬は1億円となっている。

対象レース

対象となるレースは以下の通り。

難点

春古馬三冠と比べ、歴史が非常に長いにもかかわらず、達成馬は2頭しかいない(下記参照)。

対象レースを見ればわかるが、秋古馬三冠路線は中3週から中3週のローテであり、現代ローテには不向きな点、また現代は香港国際競走に遠征する馬の多さもあって、皆勤そのものが珍しい事態と化している。

仮に三冠を皆勤したとしても次に襲い掛かるのは豪華メンツであり、三冠競走どれをとっても、その路線のトップ層が集まりやすい。故に三冠競走のどれかを勝つだけでも非常に難しく、どの年をとっても、対象レースを同年に2勝すれば年度代表馬最有力候補に上がるほどの難しさである。同年に対象レースを2勝以上して、年度代表馬を受賞できなかったのは1999年のスペシャルウィークのみである。

達成馬

2023年1月現在、達成した馬は以下の通り。

馬名達成年備考
テイエムオペラオー2000年初年度に和田竜二騎手で達成。春から王道GⅠ5戦全勝
ゼンノロブロイ2004年オリビエ・ペリエ騎手で達成。1番人気で3連勝

同一年に2勝している馬

※1981年以降。×は未出走。

馬名天皇賞(秋)ジャパンカップ有馬記念
1985年シンボリルドルフ211
1999年スペシャルウィーク112
2002年シンボリクリスエス131
2003年シンボリクリスエス131
2006年ディープインパクト×11
2017年キタサンブラック131
2020年アーモンドアイ11×
2021年エフフォーリア1×1
2022年イクイノックス1×1
2023年イクイノックス11×
2024年ドウデュース11?

※このうちキタサンブラックは2016年にジャパンカップを勝利しているため、対象の3レースそのものは全て勝利している。イクイノックスも年跨ぎでの3レース勝利は達成済。ドウデュースも2023年に有馬記念を勝利しているため対象の3レースそのものは全て勝利している。

関連タグ

競馬 三冠馬 牝馬三冠 JRA

春古馬三冠…春の王道GⅠ3レース。2017年制定。

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