幻獣(潜入兄妹)
げんじゅう
概要
ありとあらゆる詐欺を手掛ける日本最大級の特殊詐欺グループ。組織は完全にピラミッド型になっていて、末端の構成員は誰から命令を受けているのか分からない仕組みになっている。
メンバー
※太字は占拠シリーズの出演者。
詐欺チーム
- 高津美波
演:入山杏奈
渡良瀬兄妹と若菜らのハコ長(チームリーダー)。
玄武/六角の部下。採用テストに合格した渡良瀬兄妹・なお美・若菜を自らのハコの部下にする。一人暮らしで家はゴミ屋敷化している。
ハコにいる2代目九頭龍の内通者探しのために渡良瀬兄妹が彼女のパソコンを調べたところ、元々ギャンブル依存症で闇バイトに応募したのもオンラインカジノにどハマりした結果資金が底を尽きたためだったことが判明した。
貴一からは内通者ではないかと疑われるものの、「私にだって忠誠心はある。拾ってくれた組織を裏切るわけが無い」と否定。自ら内通者役を買って出て過去もさらけ出す決意を固めた。
- 岩木泰造
演:徳井優
美波のハコ(チーム)のメンバーで伝説のスリ師。兄妹の採用テストにて一人暮らしの高齢者に扮していた。
吐血しているような描写があるようだが…。
- 鳴瀬賢太
演:伊藤あさひ
美波のハコ(チーム)のメンバーで、身分証や文書を偽造する役割を担う。渡良瀬兄妹の採用テストにて泰造の孫で闇金業者に扮していた。兄妹を誘拐し尋問するが、貴一がカラクリを全て見抜いたことで「お前、スゲェやつだな!見破ったのはお前が初めてだ!」と賞賛した。
麻衣という交際相手がおり子供を身籠っている。渡良兄妹がメンバーに加わってからは新参者ではあるが貴一の事をさん付けで呼び尊敬するようになっていたが、優貴が電話中に自分達が潜入捜査員である事を口にした現場を目撃、2人の正体を報告するか否か迷っていたが、麻衣と産まれてくる子供の為に組織を抜ける必要があったため朱雀に報告してしまうが、「組織を抜けるには死ぬしかない」として朱雀に撃たれて殺害されてしまう。
- 土器若菜
演:岡井みおん
闇バイト応募者。父幸弘の影響で衣装を作ることやメイクをすることが得意。コスプレが趣味。採用テストではなお美とコンビを組み合格する。美波のハコのメンバーとなりメンバーを変装させる役割を担う。4話で渡良瀬兄妹が白虎に『おねだり女子』のプログラム奪還を命じられた際潜入を志願。実は父幸弘が過去に『おねだり女子』のまりなに騙されておりそのせいで人生が狂ったためその借金を返すために闇バイトに応募した。白虎からの命令を見事成し遂げ借金を完済するも、「もっとお金が欲しいからこのバイトはやめない」と優貴に電話で話している(この時優貴の顔が引きつっていた)。
- 芦田なお美
演:呉城久美
闇バイト応募者。関西弁でよくしゃべる。採用テストでは若菜とコンビを組み合格する。美波のハコ(チーム)のメンバーとなり、俳優を目指していた経験をいかして計画を成功に導く役割を担う。
後に貴一達が仕掛けた罠により彼女が2代目九頭龍の内通者だったことが判明した。
娘を持つシングルマザーだったことも判明し、彼女が心臓病を患っていたため心臓移植に必要な治療費を工面するために闇バイトに応募した。
その直後に信濃と名乗る女に幻獣の情報を流さなければ娘の命はないと脅され、泣く泣く従わざるを得なかったと話した。
白虎から命令された櫛田により殺されそうになるものの、優貴が「彼女を泳がせれば九頭龍への手がかりが掴める」と幻獣の幹部達を説得したことで情報と引き換えにひとまず生き延びることができた。
その他
- 櫛田塁
玄武/六角の部下で淡々と仕事をこなす始末屋。幻獣の手となり足となり情報収集や拷問などをしている。ただ、加減が苦手なようで3話の最後におねだり女子のプログラムを盗んだ受け子の日野に”おねだり女子”のプログラムの送り先を聞き出そうと拷問にかけたがまりなという人物までしか聞き出せず完全に吐かせる前に殺してしまっている。武器は改造したネイルガン。
- 鵡川当
演:深水元基
青龍の右腕。武闘派でありながら知的な部分もある優秀な部下で5話でカラスの正体を突き止めるよう言われた貴一の見張りを命じられる。早々に貴一から番匠と宮川がカラスではないかと言われ2人を自白させようとしかけるがもっといい方法があると貴一の策に乗りカラスを見つけ出すことに成功した。
- 王
演:Yes!アキト
幻獣のアジトである中華料理店に勤める謎の料理人。
- 旭奏多
演:池田倫太朗
青龍の下で働く集金屋の店長。錦町で売上金の1千万円を運んでいる最中に叩き(強盗)に遭う。
しかし実際には叩きに遭ったフリをして売上金を盗んでいたため、青龍に拷問されカラスが黒幕であることを告げた後、彼に粛清される。
実はカラスの一人であり、出し子の二人(宮川・番匠)と組んで売上金の1千万円を盗んだ。そしてその裏には……
- 宮川蘭
演:高橋ユキノ
旭の出し子。正体はカラスの一人であり、旭や番匠と組んで売上金の1千万円を盗んだ。貴一によって正体が明かされた後、青龍に白状し番匠と共に粛清される。
- 番匠昴
演:上谷圭吾
旭の出し子。正体はカラスの一人であり、旭や宮川と組んで売上金の1千万円を盗んだ。貴一によって正体が明かされた後、青龍に白状し宮川と共に粛清される。
上層部
6年前、裏組織のボスであった初代九頭龍/熊野が組織で特にいい働きをしていた5人に異名をつけ幹部とし鳳凰に4人のまとめ役を任せた。熊野が何者かに殺害され、九頭龍の名と組織、そして切り札である閻魔帳を奪われる。鳳凰たちは2代目九頭龍に復讐するため幻獣を結成した。
リーダー
- 鳳凰/???
演:藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)
幻獣のリーダーにして青龍の兄。兄妹にとっては父の仇である。タトゥーの位置は右手の甲。よくジッポライターで火をつける動作をする。
4話までシルエットが出るのみで一言も発さなかったが5話の最後で『彼を知りて己を知れば百戦して殆うからず』など兵法のことばを交え丁寧な口調で話し兄妹に会うのを楽しみにしていた。が、青龍に兄妹を易々と幹部にしていいのかと言われた際は敬語が外れており一人称も私ではなく俺になっていた。
挨拶代わりの“テスト”で貴一の力量を確かめると、さらなるテストを朱雀に託す。
そしてそのテストを見事成し遂げた兄妹の働きに満足した鳳凰は「(美波のハコにいる九頭龍の)内通者の正体を突き止めてもらいます。成功すれば、あなたたち兄妹を幹部として迎えます」と告げた。内通者を暴くことに成功した兄妹を約束通り幹部として迎えるとしたがかつて幹部に迎えようとした者が潜入捜査官(兄妹の父貴司である)であったことから兄妹も潜入捜査官ではないかと疑いをかける。
幼少期は青龍とともに身寄りのない子供として窃盗等生きるためならどんな手段でも使っていた。また、親から虐待を受けていたらしく、自分と青龍の家を燃やしてお互いの親を殺害している。
幹部
- 青龍/???
演:桐山漣
集金店舗の管理および叩き屋(強盗)などを担当する幹部であり、鳳凰の弟にして右腕。タトゥーの位置は胸元で他の面々よりもタトゥーが大きい。警察は『港南強盗殺人事件』『大和強盗傷害事件』『新橋窃盗事件』などの首謀者と睨んでいる。幹部の中では武闘派で一番凶暴。幻獣のアジトである中華料理店でよく厨房に立っており乱暴に包丁を振り下ろす描写がある。
彼の下で働く集金屋が、“叩き(=強盗)”に遭ったフリをして詐欺の売上金1000万円を盗み、集金屋にウソの叩きを指示していた黒幕『カラス』が貴一ではないかと疑いの目を向け手始めに優貴を拉致し殺そうとする。自らの潔白を証明しようとする貴一に「12時間以内に『カラス』の正体を突き止めろ」と迫る。
実は元から貴一を「カラス」とは疑っておらず、彼が本当に無実を証明できるかどうか試すために彼に疑いをかけていた(とはいえ、もし貴一がカラスを見つけられなかった場合彼をカラスとして殺すつもりだったと話した)。結果、貴一の実力を認め「兄貴に会わせる」と兄妹を鳳凰に会わせる許可を出した。
幼少期は鳳凰とともに身寄りのない子供として窃盗等生きるためならどんな手段でも使っていた。
- 朱雀/雲出茜
演:白石聖
名簿屋などの管理を担当する幹部であり、金庫番を務める。タトゥーの位置は左太腿。警察は『海老名一家殺害事件』の首謀者と目しており若い女性と見ている。妖艶かつ凄みがあり自由奔放な性格。
3日で1億を稼いだ渡良瀬兄妹の存在に興味を示し、ターゲットとなった詐欺師の情報の出処を探るため2人を拉致し拷問を仕掛け『2日以内にカネを持った高齢者5000人の名簿を用意しろ』と迫る。
示談金詐欺の材料にと起訴前の犯罪者の名簿を用意した兄妹を気に入り「聞いてた?あの兄妹面白いでしょ?」と電話越しに名簿のやりとりの一部始終を聞いていた白虎に嬉しそうに話した。
以前は優秀な税理士だったが、7年前にとあるベンチャー企業のCEO三津野範久と不倫関係となり脱税と裏金を作り法人脱税法違反、地方法人税法違反、業務上横領の容疑で逮捕された過去を持つ。その三津野のためにやったと供述したが三津野が容疑を否認したことで彼女のみ逮捕。彼女が出所したその日に三津野は帰らぬ人となっている。
渡良兄妹、特に貴一の事は当初は都合の良い手駒のように思っていたが、貴一が自分を庇って信濃夢に撃たれて怪我を負った事をきっかけに貴一に好意を持つようになり、貴一が正式に自分達の幹部として認められると幹部名を考えてあげると嬉しそうに語っていたが、賢太の報告によって貴一が潜入捜査員であった事を知ってしまい、「信じていたのに」と涙ながらに銃口を貴一に向けて…
- 白虎/姫川ゆかり
演:黒谷友香
霊感商法やセミナー商法などの詐欺を担当する幹部。タトゥーの位置は左耳の下あたり。警察は『バイトメンバー殺害事件』で背後で糸を引いていたと睨んでいる。常にサングラスをかけている。元占い師で人心掌握術に長けている。兄妹に関して「何か良くない気を感じる」と疑いの目を向けている。
命の危機をくぐり抜ける兄妹のアジトに乗り込み「あなたたち、顔に死相が出てる」と貴一目掛けて突然ナイフを振り下ろした(実際は寸止めしている)。そしてプログラムを盗んだ日野が頬に傷をつければ貴一にそっくりであったことから「盗まれた『おねだり女子』のプログラムを取り戻せ。失敗したら焼き殺す」と迫る。
『おねだり女子』のハコにいた雑用係の阿部がプログラムを作った緑川その人ではないかと貴一に言われ「証拠はあるのか」と聞き「まだないが罠にかけて自白させる」と言われ「(もし緑川だったら)その時は私の兵隊(部下)を出す」と宣言。阿部の自白の一部始終を電話越しに聞いていた彼女は部下に建物を包囲させおねだり女子のハコを壊滅に追い込んだ(その後おねだり女子は逮捕され、阿部は彼女の手によって焼死体となって発見された)。
白虎やその部下の力を借りつつもプログラムの奪還と緑川の身柄確保に成功し玄武/六角に「あいつらどう思う?入れる?(何に入れるのかは現時点で定かではないが)」と聞かれ「私は良いと思う」と肯定的な答えを出した。自身管轄のハコで起きたことは自分がどうにかすると言っていたり、自分を裏切った緑川を(貴一達の力を借りてではあるが)見つけた際には「みーつけた!!」とかなりいきいきしておりかなり執念深いことが分かる。
5話で兄妹に関して「あんたたち(鳳凰と青龍)と同じ消えない炎を眼の奥に感じた」と話していた(ただし青龍に「俺たちと一緒にすんじゃねぇ」と怒られていた)。
過去には母親の彼氏から虐待を受けていた。元々占い師をして政治家たちを騙していたが、6年前に北見茂から1億円を騙し取り、彼(おそらくその後ろにいる山猫)から命を狙われ、その過程で鳳凰たちと出会った。
- 玄武/六角大吾
演:吹越満
新人研修や振り込め詐欺などを担当する幹部であり、鳳凰の相談役にして櫛田のボス。タトゥーの位置は首の付け根あたり。警察は『足柄夫婦遺棄事件』の首謀者と見ている。詐欺犯罪のベテランで用意周到かつ冷静沈着な性格。よく『犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ』など犬に関することわざを交えて話す。兄妹の素性を防犯カメラのハッキングで見抜き、「お前ら警察の犬(=潜入捜査官)でしょ」と疑う。
しかし、兄妹が事情を説明し忠誠を誓うと宣言したことでそれを証明させるために「3日で5000万円稼いで持って来い、できなければ警察の犬として殺す」と命令した。それを見事成し遂げ1億を稼いだ兄妹を気に入り、同時期に亡くなった名簿屋の黒部の件もあり、彼らを後任として立てようとする。毎話何かしらの中華料理を食べている。
10代から闇金稼業に手を染めており、2003年に逮捕後振り込め詐欺へとシフト。
5歳の頃に犬を飼おうとして父親に反対されたがそれを押し切って飼い始めたものの、ある日突然犬が母親の足を噛み、弟の足の小指を食いちぎったため父親から「お前が始末しろ」と命令されて犬を惨殺。この時に精神的にぶっ壊れたのではないかと貴一は推測している。
余談
- 鳴瀬賢太役の伊藤あさひ氏は過去に戦隊シリーズで怪盗の主人公を演じている。また、主役である竜星涼も過去に戦隊シリーズで主人公を演じており、今作はW戦隊レッドの共演となっている。更に第6話には伊藤あさひと同じ戦隊作品で共演した濱正悟がゲストで出演しており、自身のTwitterでも『お久しぶりな方と会えました』とコメントをしている。
- 青龍役の桐山漣氏は過去に仮面ライダーシリーズで探偵の主人公を演じている。
- 鳳凰と青龍は兄弟だが、演者の藤ヶ谷氏と桐山氏は桐山氏の方が二歳年上であり、立場が逆転している。