概要
死印の第三章で語られる都市伝説、「くちゃら花嫁」。
ある場所にある公衆電話ボックスから電話をかける(或いは入った時にかかってくる)事で何処から現れ、クチャクチャと何かを食べているような音を立てながら「見たの?」と聞いてくる。
「見ていない」と答えると「何を見たいの?」と訪ねてくるので、そこで知りたい事を聞けば何でも教えてくれるという。
ただ、「見た」と言ったり何も質問しなかったりすると……。
物語としてのアウトラインは「さとるくん」に近いもので、死印の舞台である90年代後半には既に数を減らしていた公衆電話ボックスを介した都市伝説である。
ビジュアルはパッケージ等にも使用されているが、これは横からの図になっており正面からの姿はシナリオ内で始めて見られる。
以下、物語のネタバレを含みます。
実は彼女、自殺した女性が怪異化したものである。生前の名前は「長谷川聖子」。
「見る」という行為に極めて過敏なのは、彼女の死が大きく関係している。
結婚前夜に愛犬と散歩していた時に犯罪グループによって誘拐され、集団での性的暴行を受けただけでなくその「一部始終」を記録され脅迫を受けることになってしまった。
その映像を送りつけられた婚約者が彼らと交渉し大金を払ってそれらを買い取り「示談」したものの、彼女の精神は既に壊れてしまっていた。
その後彼女は結婚式で着るはずだったウェディングドレスを死に装束にして首吊り自殺、婚約者もまた犯罪グループへ復讐を遂げた後自殺している。
…どうやっても救いようのない悲劇しか出てこない存在だが、物語の黒幕によって怪異となり主人公達へと牙を剥く。
彼女とのボスバトルは他に比べて特殊で、アイテムを使用する戦闘にはならずデッドリーチョイスで進む。また破壊か救済かのルートが選択肢ではなく戦う場所で決定する。
尚、救済した場合は戦闘後に電話で主人公達へと謝罪してくれる。ボイスドラマでも「キュートだった」「ツーショットを撮りたかった」と主人公が回想している辺り、決して悪意の塊ではないのだろう。
関連
おちょなんさん - ルックス的にかなり近い。
さとるくん - 「公衆電話を使う」「何でも教えてくれる」など、原型とも言える都市伝説怪談。