ぼくのうちは、ぼくとおとおとと、おかあさんと、たまにおとさんと、それから、おちょなんさんが、います。
おちょなんさんは、みんながいるとき、かくれてます。
ぼくだけのとき、うちのなかお、ぐるぐるまわります。
概要
漫画『不安の種プラス』のエピソード『オチョナンさん』『おじいちゃんのオチョナンさん』『棒が一本』で触れられた謎の存在。
同話の主人公(『不安の種』シリーズはいわゆるオムニバス形式なのでエピソードごとに主人公は違う)の龍太が自宅にいる人物として家族の後に紹介したのが初出。
サブタイトルに沿って『オチョナンさん』と呼ばれることも多いが、基本的に龍太は『おちょなんさん』と平仮名で呼んでいる。
人間のモノと思われる顔を持つが、両目と口が90度傾いて垂直になっており常にジト目を浮かべているという不気味な風貌をしている。
龍太が家族と一緒の時は姿を見せないが、一人になると『いえのなかおぐるぐるまわる』らしい。龍太の住んでいる家が完成する前から既に今の場所に棲んでいたようで、建築途中の家の前で撮られた家族写真にも写り込んでいた。
龍太のおじいちゃんが言うには基本的には悪さをしない存在らしく、座敷童のような、守り神的存在だという。おじいちゃんや龍太の伯父も子供時分には見えていたということから、特に子供にはよく見える存在なのだと思われる。
が、目が垂直ではなくちょっと傾いていて、いわば極端なツリ目のようになっているおちょなんさんは危ない存在で、見入られると良くないそうだ。
龍太が「いい子にしていれば大丈夫」らしいが、その話を聞いている龍太の見る先には……?
おちょなんさんの
かおは、こんなです
このおちょなんさんは、めがすいちょくなので、たぶんいいひとです。
こっちのおちょなんさんは、めがかたむいてるので、たぶんよくないやつです。
なお、龍太の家族はおちょなんさんの存在を確信した後に一戸建てからアパートに引っ越しているが、このことがおちょなんさんの目の傾きと関係しているかは定かではない。また龍太には更に良くないおちょなんさんが見えているようで、奇妙な絵描き歌を歌いながら目が吊り上がって顔が真っ黒になったおちょなんさんの絵を描いている。
その他のおちょなんさん(?)
とある田舎を舞台にしたエピソードでは「米粒を辿って道をやって来る怪異」が登場する。
その顔は(暗がりなので完全には確認できていないが)口が縦になっていることから、おちょなんさん(或いはその眷属)ではないかと思われる。主人公が恐怖にかられ米の列を蹴り崩した事から目的の家には辿り着けなかったようだが、その後の大人たちの会話から察すると守り神的な存在として招かれるものであるらしい。
…ただし。それを正しく招けなかった為に主人公の親戚の男の子は大怪我を負い、更に主人公は「今日からお前は知らない人だ」と両親ともども絶縁されてしまう。
関連タグ
ウ”ィ”エ”...顔が酷似しているためおちょなんさんをモデルにしたと思われる。