概要
高校2年生のキーコとアーヤが2人で過ごす夏休みの出来事が描かれている。
個人制作アニメスタジオ石川プロによる自主制作アニメとしてスタートした後、プリマステアの目にとまりOVAでの発売が決まった。
プリマステアによると、「今までの個人クリエイターによる作品とは違った“深夜アニメ”的なテイストが大きな見所」とのこと。
石川直哉曰くアニメ版「ヤミと帽子と本の旅人」の影響を受け、「かわいい女の子がいちゃいちゃするアニメが見たくて、自分で作れば理想的なそれが見られると思ったので作りました」とのこと。
ストーリー
女子高生の川上紀衣子こと 「キーコ」 は、離れた物を少しだけ動かす超能力を持っていた。
しかしある時、クラスメイトの斉藤亜綾こと 「アーヤ」 にその力の事を知られてしまう。
「秘密にするかわりに、超能力の研究に付き合って」という約束をアーヤと交わしたキーコは、二人で一緒に過ごし、そのうちに二人は惹かれ合うようになる。
アーヤから積極的にアプローチされ、キーコは夏休みに、人気の少ない校舎にてアーヤと肌を重ね合う。
その後。キーコはアーヤの自宅に招待され、そこで自身の好きな音楽家のCDを発見する。それは、アーヤの兄のCDだった。
しかし、その帰り道。携帯電話を忘れたキーコはアーヤの家に戻るが、そこで衝撃的な光景を目にしてしまう……。
登場人物
- 川上紀衣子(かわかみきいこ)
声優 - 今井麻美
主人公。愛称は「キーコ」、アーヤからは「キーちゃん」と呼ばれる。
17歳の高校2年生。アーヤに想いを寄せている。劇中の1年前に交通事故に遭い入院。病院で目を覚ましたときから、離れた物を少し動かせる念動力を持つようになった。
アーヤに超能力の秘密を知られており、アーヤの言うことに逆らえなくなっている。物語冒頭で、アーヤに超能力を使用しているところを見られてしまったが、実は入院中に知らぬ間にアーヤと出会っていた。
穏やかな性格で、あまり積極的ではなく受け身がち。しかしすべき事を見定めたら、それに一途に向かっていくような一面も有する。
当初は、アーヤに振り回されていたが、一緒に過ごすうちに互いに惹かれあっていく。
- 斉藤亜綾(さいとうああや)
※画面右・手前。
声優 - 一色みく
愛称は「アーヤ」。16歳の高校2年生でキーコのクラスメイト。キーコの超能力を知り、そこからその秘密を2人で共有している。超能力に興味を持っており、いろいろと研究したがっているため、それを理由にキーコを連れだしては「実験」を行っている。祖父が外国人のクォーター。
キーコが退院後に、超能力を使っているところを偶然屋外で見かけた。実はキーコが入院中に彼女と出会っており、その時に超能力の事もおぼろげに気付いていた。
やや奔放で、興味のあるものへ一直線に進む、積極的な性格。また、独占欲も高く、ある事から別れ話を持ちかけられたキーコを拉致し、監禁するような事もしていた。
キーコの事を振り回し、彼女に惹かれていくが……。
- 斉藤康太(さいとうこうた)
声優 - 越田直樹
アーヤの兄で音楽家。妹と二人暮らしをしているが、家にはめったに戻ってこない。
※以下は、同人誌に登場した人物
- ゆーこ
同人誌「きになるふたり」に登場した、キーコのいとこの少女(フルネームおよび本名は不明)。年齢は定かではないが、小学生と思われる。キーコの実家である田舎に住んでおり、キーコが帰省した際に、同行したアーヤと出会う。
キーコを小さくしたような姿をしており、「ちっちゃいキーちゃん」とアーヤに気に入られ、抱きつかれ頬にキスされた(その様子を隣で見ていたキーコは、当然嫉妬の目を向けていた)。母親が獣医で、自身も獣医志望。作者によると、『ものすごく優秀でしっかりしている子』、とのこと。
- まなみ
同じく「きになるふたり」に登場した、ゆーこの近所に住む同い年の少女。苗字は不明。ゆーことは仲良しで、いっしょに宿題をしていたりする。作者によると『勉強も運動も苦手で、家事も全くできない』とのことだが、やや強気で、ゆーこの手を引っ張りリードする一面がある。
ゆーこの家にて、キーコとアーヤが裸で肌を重ねているところを、思わずゆーこと覗いてしまい、その様子を二人で赤面しつつじっくり見てしまった。
キーコとアーヤが帰る際、アーヤにゆーことともに抱きしめられ、見られていた事に気付いていた彼女から「昨日見た事、友達同士ではしちゃだめだよ」とささやかれる。その後、ゆーこに「私達って、ともだちかな」と、意味深な言葉をかけた。
- 大谷遠子(おおたにとおこ)
愛称は「おこ」。同人誌「ゆうだちはなび」に登場した、キーコの通う女子校の後輩の少女。髪形はショートカット。
バス通学していたキーコと同じバスに乗っており、毎朝その姿を見ていた。
キーコに恋心を頂いており、学校の人気のない所で告白……したものの、テンパって「センパイとイチャイチャしたいんです!」と言ってしまい、キーコを困惑させる。
花火大会の日に、夕立が発生した際。キーコとアーヤが雨の中でキスをしているところを目撃し、二人の関係を悟った。
勉強はできないらしく、毎回りさに自宅に泊まってもらい、勉強を見てもらっている。
- 前田りさ(まえだりさ)
同じく、「ゆうだちはなび」に登場した、おこの友人でキーコ、アーヤの後輩。黒髪をやや長く伸ばし、前髪をおかっぱ状に切りそろえている。
キーコと同じく図書委員で、図書室でよく顔を合わせている。また、偶然にキーコとアーヤが肌を重ねている様子を目撃しており、二人の関係を知っていた。
そのため、キーコに告白しようとするおこに「フられるからやめておきなさい」と、遠回しに止めるものの、おこ自身がキスしている二人を見た事を知り、慰める。
おことは頻繁に一緒に風呂に入るほどの仲で、互いの裸は見慣れている。また、おこに対しては特別な気持ちを有している様子。
勉強はできるらしく、しょっちゅうおこの家に呼ばれ、泊まって勉強を見ている様子。その際にはボンデージ姿でムチを持っていた(厳しく勉強を見るため、おこには「オニ!」と言われたりも)。
- 有原えみ(ありはらえみ)
同人誌「きけんなせんぱい」に登場した、キーコとアーヤが通う女子校の生徒会長。
背が高く、肩まで黒髪を伸ばした理知的に見える少女で、眼鏡をかけている。
同人作家でマンガを描いており、それと同時に「美少女を眠らせ、裸にして撫でまわし舐め回したい」といった変態的な一面も有している。
キーコとアーヤの超能力の実験の様子を、スマホの動画で撮影。それをアーヤへ送り、「(キーコの)秘密をばらされたくなければ、一人で生徒会室へ来るように」と呼び出す。
呼び出した後、アーヤを露出度の高い猫耳メイドの姿に着替えさせ、それをスケッチ。
実は、即売会に出す同人誌のマンガに、アーヤをモデルにしたキャラを出したいと考えていた。ついてきたキーコも同伴させてスケッチを続け、お茶を勧めるも、お茶には一服盛っていた。
二人を眠らせた後、アーヤをそのまま美術室に運びこみ、服を脱がせて全裸にして、イタズラし始める。その様子を自分のスマホで撮影するが、キーコが目覚めた事をさなからの電話で知る。追い詰められ、自身も全裸になって肌を白く塗り、石膏像のふりをしてごまかそうとする。が、キーコに見抜かれ、キーコの力で記憶を消され、動画も消された。
その後、キーコとアーヤの事は忘れたものの、二人が目前で裸で抱き合っている様子はなんとなく覚えていたらしく、百合漫画の同人誌を執筆・製本。さなと一緒になって、同人誌即売会にサークル参加し販売する。
「(消えた記憶が)何かわかるかも」というところから、即売会のブースにていきなりさなにキス。その直後に「さなのこと、好きなのかも」と言って、さなを赤面させた。
- 松井さな(まついさな)
同人誌「きけんなせんぱい」に登場した、キーコとアーヤが通う女子校の副生徒会長。
ショートカットの少女で、えみとは異なり常識的な性格。以前からえみに振り回され、その尻ぬぐいを何度も行ってきたらしい。一服盛られて眠らされたキーコを起こした時にも、「あいつまたなにかやったな」と状況を悟っていた。
同人誌即売会に、売り子としてえみとともにサークル参加。その際にはアーヤが着させられていた、露出度の高い猫耳メイドっぽいコスチュームを着ていた。
主題歌
- 前編エンディングテーマ:「初恋加速空間」
作詞:石川直哉 作曲:森田俊輔 歌:今井麻美
- 後編エンディングテーマ:「私の71%」
作詞:石川直哉 作曲:森田俊輔 歌:ikumi(葉山いくみ)
関連タグ
同人誌
OVAは二話で終わっているが、作者の石川プロはこの二人が登場する同人誌を数冊出している。
二人が通う女子高に後輩、生徒会の先輩など、OVA劇中では登場しなかった人物や日常も登場。「テスト勉強する二人」「昭和の女子高生になった二人」「旅館に泊まる二人」「モデルやアイドルのバイトをする二人」など、様々な場所でイチャイチャする二人を見る事が可能。他にも、「滅亡した地球の、廃墟の中を二人で散策」「大学生になり、二人してアパートに引っ越し同居する」「キーコが伸ばした髪を切る」といったシチュも見られる。
内容の時系列は厳密ではなく、OVA本編の続編または前日談・後日談とも、パラレルともとれる内容になっている。
関連イラスト
- 本人のイラスト