一般的な概要
麦茶の別表記。「麦」の字が書けなくて平仮名にした場合。麦の字自体は茶同様小学校2年生で習うとされているが、一般的に使用機会は色を表したり他種のお茶を表す「茶」より少なく、書けない人もいるかもしれない。
大手飲料メーカーであり、麦茶を市販する中でもポピュラーな伊藤園は「むぎ茶」表記を使用している。
インターネットスラングあるいはハンドルネームの一種
2000年頃に匿名掲示板2ちゃんねるのコテハン(固定ハンドルネーム)として見られたもの。今日では不謹慎の象徴ともされる。
オリジナルとなるハンドルネーム「むぎ茶」は2000年2月2日にスレッドを立てた人物であるが、この内容は阪神・淡路大震災を茶化した挙句死者が少ないなどと暴言を吐くような酷い有様であった。『阪神大震災は笑えた!』のフレーズで知られる不謹慎コピペの誕生であり、見た人の多くが怒りなど激しい感情を示すコピペでネット利用者を煽る手法の誕生でもある。
この「むぎ茶」は、他にも様々な荒らしを初期の2ちゃんねるで行っていた。今のネット環境では再現できないレガシーな手法ばかりだが、
- 連投埋め立て。
- ブラウザクラッシャーへのリンク貼り付け。
- グロ画像(motorcycle.jpg、モーターサイクル男の名で知られる画像が有名)、いわゆる精神的ブラクラヘのリンク貼り付け。
- JavaScriptを使った無限アラート。時代の下った2019年、アラートループ事件として思わぬ形で復活することになる。
- 当時の初歩的なウィルス対策ソフトの誤検出を惹き起こす文章書き込み。
- フロッピーディスクドライブにアクセスさせるリンク。突然PCがガチャガチャ異音を発するため、リアルで驚かせる効果があった。
等々…。多くはあやしいわーるどから持ち込んだもので、むぎ茶自身が発明したわけではなかったようだが、彼が使うことにより2ちゃんねるで知られるようになった方法が多い。このため明らかな掲示板荒らしであるにもかかわらず、当時のおおらかでアングラなネットの雰囲気も手伝い、むぎ茶の新たな荒らし行為を楽しみにしていた人も少なからずいたようである。
この人物に反応を示し、また彼に憧れてそのハンドルネームを引用したと言われるのが、「ネオむぎ茶」と名乗る人物である。後に彼は同掲示板内で同月末に犯行予告のような意味不明の書き込みを残し、その後バスジャックを起こし逮捕された。俗に言う「西鉄バスジャック事件」の犯人である。
このことは初期の2ちゃんねるを有名にし、悪い方向に影響を与えたようで、更にハンドルネーム「ネオむぎ酒」を名乗り犯行予告を行った人物などが発生している。
なお、当該ハンドルネームの人物を書いたと見られる記事が存在するが、投稿者が後に削除をしているためここでは記載しない。
pixiv上におけるタグ
部分検索をすれば分かるが、大体麦茶に絡んだ何等かのイラストのタグとして使用されている。完全一致検索をすると、タイトル画像に見られるように漫画「けいおん!」の登場人物琴吹紬(ムギ)に関わる画像のみが今のところ見られる。
彼女は作中ではお茶を振る舞うシーンが多く、「麦茶」でないことが多いが「ムギ」の茶ということである。
…ごく一部にアバ茶的なものを意味する画像もある。