概要
『もののけ草紙』とは「高橋葉介」がホラー漫画誌「ホラーM」で連載していた怪奇浪漫作品。
夢幻紳士シリーズに登場したゲストキャラクター・手の目を主役にしたスピンオフ作品である。
夢幻紳士シリーズとは違い、話が進むにつれ徐々に作中の月日が過ぎてゆくので、主役を含めた登場人物達が次第に成長してゆく様がはっきりわかる作品と成っている。
高橋作品の例に漏れず一話完結式の短編連作であり、基本的にどの章から読んでも楽しめる内容となっている。
ストーリー
あっしは”手の目”。
千里眼や先見で酒の席を取り持つ芸人さぁ。呼ばれりゃどんなところにも顔を出すし、客も別に選ばない。
しかし芸が芸なもんだから、厄介な始末を任される事も度々さね。
生まれた星が悪かったのかろくでもない目に事欠かないが、舐めてもらっちゃ困る。
魑魅魍魎悪人悪女どっからでもかかってきな!あっしの手の目は誤魔化せねぇぞ!
登場キャラクター
手のひらに眼の刺青を入れた旅芸人の少女。千里眼や先見の術で酒の席を取り持つことが仕事だが、怪異に対する力も並外れている。そのためか妖怪退治や怪異の始末を任される事もしばしば。
物語が進むにつれ少女から妖艶な美女に成長しており、一番弟子の小兎が活躍するようになると主役の座を譲っている。
夢幻紳士の一遍ではその後母親となった手の目が登場している。
小兎(シャオツー)
中国に渡った手の目が出会った少女。資産家に雇われた妖術使いだが手の目には及ばず、彼女に返り討ちにされてからは押しかけ弟子となった。
戦後に手の目と一緒に日本へ渡り、座敷芸人として修行を積んでいる。