正式なタイトルは『ゆんゆん☆パラダイス』。
概要
雑破業の単行本デビュー作。
フランス書院ナポレオン文庫から1993年に刊行された。ナポレオン文庫のローンチタイトル（創刊作）のひとつ。
1994年には第二巻『ブラッディ・メイvs.超お嬢さま』と、続編の『少年注意報!』全二巻が発行されている。
カバーイラストと挿画は漫画家・みむだ良雑が担当しており、1995年にピンクパイナップルから発売されたOVA版もこれが基になっている。（pixivで描かれるキャラも大抵はこちらのもの）
しかし作品展開時の最中、雑破と担当編集者の間で作品に対する認識の齟齬が発生した。
雑破は本作のシリーズに対しては（"本家"であるフランス書院文庫同様の）かなりハードな展開を望んでおり（というか第二巻の時点でかなり上級者向けである。ラストでは中和されるが）初作のほのぼの要素はそれをブチ壊す事を前提として書かれたものであったが、担当編集は（ジュブナイルポルノとして"えっち初心者"に向けた戦略を取りたいがために）初作のほのぼのえっち要素こそが本作の人気の肝要であると考えてそれを押し留めた。
結果、この齟齬が作品の商業戦略にも大きく影響してしまい展開が停滞。あげく雑破がフランス書院を去り出版権を引き揚げた事でナポレオン文庫版は絶版に至った。
1998年、辰巳出版ネオノベルズで再刊行。こちらのカバーイラストと挿画は当時に雑破と交流のあった漫画家・NeWMeNが担当、旧版とは雰囲気が大きく変わっている（が、本来、雑破が本作に望んでいた雰囲気はこちらだったと言われている）。
ストーリー
聖アルフォンゾ学園に転校してきた少女“ゆんな”。彼女は自分の窮地を救ってくれた男の子・睦月に一目惚れし、積極的にアプローチする。可愛いけれどちょっと変わってる中華風仔猫娘“ゆんゆん”がまき起こす純でHな学園ラブ・コメディ。(第1巻・Googleブックスより引用)
登場人物
猫院寺ゆんな
ゆんゆん☆パラダイスの女性側主人公。聖アルフォンゾ学院中等部２年生に転入してきた14歳だが、身長が140cmあるかなしのちっちゃさの上、全体に小作りな顔に印象的な大きい瞳と、とびっきりのロリータフェイスの為に、扱いはクラスの妹状態。
髪はツヤツヤした黒でロング。普段は中華風にふたつのお団子にして布をかぶせ、根元を細いリボンで茶巾絞りにしたヘアスタイルを好む。カバーをかけたドアノブに見えるので「ドアノブ頭」と称される。
えっちについては慎みや恥じらいがあるものの、一方でびっくりするほど奔放。会ったその日にお礼と称して睦月に自分のカラダをあげてしまい、以降、しょっちゅう睦月にえっちをおねだりと、親や学校が知ったら卒倒モノのアツアツ関係
坂本 睦月
ゆんゆん☆パラダイスの男性側主人公。 聖アルフォンゾ学院２年生 14歳
髪は亜麻色でクセがないのを、マッシュルームカットにしている。
近視でレンズが大きめなメガネを着用。身長は全国平均よりやや低めで肉付きが薄く、印象が中性的なため「可愛い」感じの男のコ。
坂本家では唯一の男手だが、他家族が家事能力ゼロのため、「おさんどん少年」として家事に追われる日々。
ゆんゆんをある事情で助けたため、そのお礼にカラダを捧げられた――というより、童貞を奪われた
周囲にはオクテで、鈍く、ロマンチックな展開は望めないと思われている
