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曖昧さ回避
- イルミナティの祖。本項目で解説する。
- 戦姫絶唱シンフォギアAXZの登場人物→アダム・ヴァイスハウプト(シンフォギア)
概要
ドイツ人哲学教授。幼い頃に自身を引き取った祖父ヨーハン・アダム・フライヘル・フォン・イックシュタットの影響もあり、啓蒙思想に目覚め、秘密結社「イルミナティ」を立ち上げ、同志のことを「スパルタの兄弟」と呼んだ。
その思想は理性主義と原始共産主義的な社会の平等を説くものであった。文化人、貴族、富豪にも入会者がおり、最盛期には二千人のメンバーを擁した。
社会の上層からも多数の支持者を得、棄教までは説かなかったものの既存のキリスト教思想に批判的な面もあったためか、イルミナティは世俗・宗教、双方の権威から睨まれ解散を余儀なくされる。
創立から8年間でイルミナティは終了し、大学にも地元にも居られなくなった彼は他の都市に移住し、土地の権力者の庇護のもと著作活動を行ったが、彼の思想を継ぐグループが別に現れることもなかった。
イルミナティは現代においては陰謀論やそれを題材にしたフィクションに登場する秘密結社として有名である。
略歴
- 1748年:2月6日に神聖ローマ帝国バイエルン選帝侯領(当時)の都市インゴルシュタットで誕生。
- 1753年:父ヨーハン・ゲオルク・ヴァイスハウプトが亡くなる。その後祖父に引き取られる。
- 1755年:カトリックの修道会「イエズス会」系の学校に入学。その後インゴルシュタット大に進学。
- 1768年:インゴルシュタット大学にて博士号を取得し、卒業する。
- 1772年:同大学の法学教授となる。
- 1773年:アイヒシュテット出身のアフラ・ゾイゼンホーフェル(メイン画像右の人物)と結婚。教会法の教授になる。
- 1775年:ゲオルク・アウグスト大学ゲッティンゲンの教授ヨーハン・ゲオルク・ハインリッヒ・フェデルの経験哲学を紹介する。
- 1776年:Perfektibilismus(人類の倫理的完成可能説)を提唱し、賛同者とともにグループを立ち上げる。この組織は後にイルミナティと名乗る。
- 1777年:ミュンヘンでフリーメーソンに入会。
- 1784年:アダムの思想が危険視され、バイエルン選帝侯カール・テオドールにより禁止される。ヴァイスハウプトは大学に居られなくなり、バイエルンの地を去る。
- 1785年:ザクセン=コーブルク=ゴータ公国(現在のドイツ中部テューリンゲン地方)の公爵エルネスト二世の庇護を受け、同国の都市ゴータで自身の思想を記した著作シリーズを書き始める。
- 1830年:11月18日、ゴータで死去。