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あらすじ

「死んでしまえ」。

神託士であるレグナが受けた神託は誰の声かもわからない皇帝への殺意だった。不安にかられたレグナは皇帝を守り、犯人を特定するために「賢者の夢」と呼ばれる占いを試すのだった。

そこには賢者がおり、賢者の試練を乗り越えなければならない。賢者は10枚のタロットカードをあてがい、カードの意味が示唆する現実の人物を当てはめていく試練を課したのだった。

そこでレグナは自分を取り巻く人間の真実の姿に触れていく――。

登場人物

レグナ

頭が固い神託士。「エンジェル」と呼ばれ、皇帝の側近を務める。元老院と皇帝たちの仲を取り持つ状況でもある。

幼い頃、その才能が開花し、子供ながらに父から神託士の役職を受けついだ。しかしその父は何者かに殺されている。皇帝を殺そうとする人物をつきとめるために、「賢者の夢」と呼ばれる占いを試す。


アルシャン

皇帝であり七人の側近を抱え、共に国政に携わる。好奇心旺盛で新しいものへの挑戦心が強いため、元老院を疎ましく思っている。レグナの頭の固さにも手を焼いているが、幼馴染のため、ある程度の理解を示す。


ランテ

皇帝を支える七人の側近の一人であり、白騎士団の団長をつとめる人物。

しかし武芸はまったくできない。かつて、レグナの父によってダンテと共に辛い目にあわされたが、明るく面倒見のいい性格。何かと孤立するレグナに気を配るが、その真意ははっきりとしない。


ダンテ

ランテの双子の兄弟であり、黒騎士団長をつとめる。

ランテ以外がまともに会話することは昔からできない。ダンテの驚異的な強さは、「黒い戦車」と呼ばれ、かつてレグナの父にその力を利用された。現在もランテ以外に興味を示すことはない。


ディーベルト

元老院の一員として古くから国に仕える人物。

レグナの父キアンやアルシャンの父である皇帝のこともよく知る人物。レグナの父の死を身近で確認した人物で、その秘密を隠し続けている。


リヒター

元白騎士団団長で、現在は幽閉されている。

ダンテとランテを敵陣に二人だけを放りこんだキアンの策略によって副団長を失ってしまう。そのことでクーデターを起こそうとした部下の汚名を着て、幽閉された。キアンを深く憎み、その息子であるレグナをも深く憎む人物。


キアン

レグナの父である神託士。

レグナ以上に頭が固い人物であったが、当時の皇帝が彼に様々なことを教えたことにより、柔軟さを得る。ダンテを利用し、犠牲者も出すが、すべて彼がやったことかは謎が多い。早くに神託士をレグナに譲る。元老院へとでかけたさなか、その中で殺されてしまう。


モーラン

側近の1人。医者。神託を嫌っており、神託士であるレグナのことも信頼していない。

ジャスミン

側近の1人。軍師。城の研究室の長であり、アルシャンと共に実験などもしている。

パルティン

側近の1人。城の図書室の管理者。所蔵する本に精通している

リタ・リナ

側近の1人。白騎士団副団長。ランテに好意を持っている。

ラミア

元黒騎士団副団長。

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