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概要編集

1978年に発表されたロバート・ブロックの小説。

クトゥルフ神話を題材にしており、クトゥルフ史に名を遺す名作と名高い。


三章構成となっており、若き蒐集家アルバート・キースが手に入れたある不気味な絵をきっかけとした恐怖を描く第1章、旧支配者復活をもくろむ星の智慧派が暗躍する2章、そしてテロリズムを裏から操る「暗黒教団」をめぐる第3章に分かれている。


あらすじ編集

第1章 現在編集

蒐集家アルバート・キースが購入した古い絵を見た友人サイモン・ウェイヴァリーは「これは『ピックマンのモデル』だ」と言い放つ。それ以来謎の存在の影が付きまとうようになり…。


第2章 その後編集

キースの元妻であるケイ・キースにベン・パワーズと名乗る諜報員が接触。彼はケイに星の智慧派の野望を阻止しルルイエ破壊を目的とする「アーカム計画」の協力を求める。


第3章 近未来編集

ラヴクラフトの小説が絶版となった近未来。「暗黒教団」の謎を追う新聞記者マーク・ディクスンに想像を絶する運命が待ち受けていた。


登場人物編集

第1章 現在編集

  • アルバート・キース

若き蒐集家。架空の人物であるはずのR・アプトン・ピックマンの絵を骨董店で買ったことから事件に巻き込まれることに。


  • サイモン・ウェイヴァリー

キースの友人。好奇心旺盛で事件の調査を行うが『闇に囁くもの』の人物と似た末路を辿ることに…。


  • フェリペ・サンティアゴ

キースに絵を売った骨董品屋。『潜み棲む恐怖』と似たように殺害される。


  • フレデリック・T・ベックマン

ウェイヴァリーの知り合いの古本屋。キース達と接触する前に殺害され、その殺害犯から『ランドルフ・カーターの陳述』を彷彿させる電話がかかってきた。


  • ロナルド・アボット

中年のイギリス人の退役軍人。紳士的な性格で見ず知らずのキースに協力してくれる。

・・・しかしそれらは演技に過ぎず、邪悪な本性を隠し持っていた。


  • 佐藤

アボットが雇ったオキシュリ丸の船長。彼もまたその正体はアボットの同胞だった。


第2章 その後編集

  • ケイ・キース

キースの元妻であるモデル。星の智慧派から「ラヴィニアのような女」と呼ばれているが…。


  • マイク・ミラー

銀行員ベン・パワーズを名乗りケイに接触した政府の諜報員。星の智慧派の計画を阻止すべく、人材を集め「アーカム計画」と呼ばれる総力作戦を実行しようとする


  • アル・ベダード

ケイの知り合いのカメラマン。ミラーの計らいで事件に巻き込まれずに済んだ。


  • オリン・サンダースン

ミラーの部下の諜報員。ミラー曰く「いいやつ」とのことだったが、『戸口にあらわれたもの』の登場人物と似た末路を辿ることに…。


  • ナイ

星の智慧派教会神父。



第3章 近未来編集

  • マーク・ディクスン

暗黒教団を調査している新聞記者。彼には驚愕の出自が秘められていた。


  • ローレル・コールマン

ディクスンの恋人。ある災害によりディクスンと共にある墓地に迷い込むが…。


  • ジャドスン・モイブリッジ

弁護士にしてディクスンの養父。ある秘密を知っている。

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