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ウリナム思想

うりなむしそう

「儒教的な上下関係」と並ぶ朝鮮文化や朝鮮民族の思考の根幹を成す思想。「ウリナム理論」や「ウリナム文化」とも。一言で表すなら『内外単純化二元論』。
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概要

韓国北朝鮮における文化の根幹的思想。
「ウリ」とはよく「我々」と訳されるが、日本語的には「ウチ(身内)の○○(旦那、等)~」のような親密さと愛情の強い意味合いが含まれ、例えるなら人生の連帯保証人になったようなものである。ゆえに個人の主観に依る所が大きい。
「ナム」は対義的に「他人」と訳されるが、「認識外」を指す意味合いが強い。ゆえに彼らは他人に「ナム」という言葉はほとんど使わない。「敵」に対して「ナム」を好んで使う者は差別主義者(レイシスト)であると看做されるので使わない方が良い。
また「ナム」には「男」という意味合いもあり、そちらの方が主流という都合もあって廃れていっている。

「ウリ」の最小単位は「自分」次いで「家族」「血縁」「同郷」「同窓」「知人」と広がり、最大範囲は「韓民族同胞全体」となる。
ウリはウリであり「家族のウリ」と「知人のウリ」に違いはないので、差別なく同じように接する。また、出会って即座にウリの関係と見做すこともあるが、この時お互いに「ウリ認識」を共有しないと、いざこざが発生してしまう恐れがある。しかし韓国人は物事をはっきり言う傾向にあるので、自国民同士における誤解はほぼ無いと言って良い。
平和な安定期にはウリの範囲が広がり、混乱期には逆に縮む傾向にある。相対的で固定されない概念である。

時代の移り変わりによる思想の変化

「我々」という考え方が韓国に深く根付いた背景には、かつて日韓併合により日本人になっていた(民族アイデンティティーの消失)という点や、かつての同胞と今も南北分断(戦争中)という点、そして1987年まで軍事独裁政権(詳しくは戒厳令状態における単一政党選挙の継続行為であり、これは米国からの独立とソ連・中国からの影響排除の意味合いが強い)だった点が挙げられる。
しかしその「四千年の歴史を持つ韓民族」という言葉に代表されるような単一民族思想は、もはや過去のものと成りつつある。昨今の保守派の政権による多文化政策推進や二重国籍制度というのがそれを深く象徴している。

要するに「ウリ」の最大範囲である「韓民族同胞全体」には、「他民族から構成される韓国人」も含まれるようになっており、政治的背景にのみおいて見れば、単一民族思想を越えたものに変わりつつあるのである。
一方でこの政策は「優秀な外国人を韓民族として受け入れているだけだ」との批判も民衆から出ており、特に軍事独裁時代を体験していない若い世代は「ウリ(我々)の繋がりよりチャギ(私と貴方だけの二人)の繋がりを重視」に移り変わりつつあるらしい。

いずれにせよこの思想は、形を大きく変えるか、廃れるであろう。

関連項目

韓国 北朝鮮 民族性

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