概要
人間(エディルレイドも可)と【同契】という行為によって己の肉体を武器に変えることが出来る女性の種族。
武器化していない通常の姿は人間と変わらないが、体のどこかに【核石】と呼ばれるエディルレイドの力の源である宝石が埋め込まれている。
武器となったエディルレイドの形や能力は多種多様で、一般的なエディルレイドでも普通の重火器などは歯が立たない高い戦闘能力がある。
希少な種族でもあるため、彼女らを金儲けの道具にしようとエディルレイドハンターなども存在しているほか、彼女らを保護し守る国家公務機関「アークエイル」などが存在している。
特殊な波長を持つようで、アークエイルでは探索用の小型レーダーが支給されている。基本的にエディルレイド同士でも互いを見分ける能力は持たないようだが、作中では唯一チルルが「煌珠感知能力」というエディルレイドの波長を察知できる能力を持つ。
核石(エレメンタルジェレイド)
エディルレイドの力の源となる宝石。これが体のどこかについていればその女性はエディルレイドと見分けがつくが、悪人やハンターなどから身を守るために隠していることがほとんど。エディルレイドによって色や形、ついている位置などが異なるほか、キーアのように両手の甲についている場合もある。核石を失うとエディルレイドの能力を失い、寿命も大幅に縮んでしまう。作中では「紅」に登場したユーシュテという女性が元エディルレイドとして登場している。
七煌宝樹(しちこうほうじゅ)
世界に7つしか存在しない、エディルレイドの中でも強大な力を持つ一属のこと。
作中では「紅」のレンの「メザーランス一属」と「蒼」のジィンの「ヴェルスーン一属」がこの七煌宝樹。またエディルガーデン総統の「氷を操るエディルレイド」もこの七煌宝樹であると判明している。なおルンブーラムの「アルディルナ一属」はこの七煌宝樹に匹敵する能力をもつといわれているが、七煌宝樹そのものとは明言されていない。
その力の強大さは同じエディルレイドからも恐れられており、幼かったレンはアルクヴォーレでつらい日々を送ったことにより、七煌宝樹という出自にコンプレックスを持っていた。
寿命
人間よりも非常に長い寿命を持っており、グリィナのように500年以上は生きることが可能。比例して治癒能力も落ちていくため、大量出血を伴う大怪我を負った場合は命に関わり、治療には専門知識が必要なほか、同契者の大量の血液を必要する場合もある。
エディルレイドの血液型も人間のそれとは異なり「AE型」「BE型」「OE型」「ABE型」で表記される。
生殖能力
寿命と武器化能力がある以外は前述の通り女性しかいない種族であり、内部構造も人間と異なるが人間の男性との間に子供を設けることは可能である。生まれてくる子供は人間とエディルレイドのハーフとなり多少エディルレイドの力を持つようだが、ハーフゆえに能力は純血より劣ってしまうとのこと
作中では「蒼」に登場する月の王国ルンブーラムの皇子アートと、皇女スーチィがエディルレイドの母を持つハーフ。アートは男性なので同契能力は持たないが、属性を持ち謳を使うことができる。スーチィは後に母の核石を受け継ぎ、名前も「ルンブーラム」ではなく「アルディルナ」となっているほか、血液型もエディルレイドの表記となっている。
純粋なエディルレイドの場合は、寿命が近づくと核石が体から離れ、長い時間をかけて人の形を成していき、次代へ受け継ぐ仕組みになっている。ただしアルクヴォーレの子供達の例があるため、少々矛盾が発生している。
紅のパールとベイルーン、蒼のラエラとエウラのように姉妹のエディルレイドも存在している。なおラエラとエウラは同じ核石が二つに割れたことで誕生した双子の姉妹である。
真名(まな)
エディルレイドのフルネームのこと。エディルレイドを封印する道具「封煌符」を使われないよう石隠しと共に自身を守るために愛称で呼ぶのが基本となっている。アークエイル所属のエディルレイドは特殊な訓練を受けているため封煌符は効かないが、真名を知られていると有効となってしまう。
同契(リアクト)
エディルレイドが武器化能力を使うこと。誰かと契約することで初めてエディルレイドの武器能力を使うことができる。上述の通りエディルレイド同士でも契約することが可能。
契約した人間やエディルレイドは「同契者(プレジャー)」と呼ばれる。
エディルレイドは基本一人としか契約せず、また一度交わした契約は、同契者かエディルレイドが死ぬまで継続される。
人間は何人でも契約することが可能であるため、オルガナイトのロンブルは12人と契約し、その豊富な属性を使いこなしてクーたちを追い詰めた。
武器形態
エディルレイドのもう一つの姿。一口に「武器」といっても形や性能はさまざまで、小柄な見た目で長物になるものもいれば、両腕に装備されるタイプの武器、直接攻撃ではなく同契者がライフルなどを所持している場合は銃身に一体化して射撃をサポートするタイプなどが存在する。他にも下記の謳を使うことで見た目が変わることもあるのでココウェットの「エディルレイドの形なんてあいまいだもん」というセリフはあながち間違いというわけではない。またミリアルド=トレイ編でクーの特訓時にキーアが曲刀のみで鎖鎌がない状態で同契している。
謳(うた)
エディルレイドが使う能力で和歌に似たもの。大きく分けて3つあり、同契者と同契するための「同契の謳(どうけいのうた)」、同契したあと戦闘で技を放つための「朋誦の謳(ほうしょうのうた)」、エディルレイドが一人で歌う「響応の謳(きょうおうのうた)」がある。
高等技術に「併唱謳(オブリガーズ)」というものがあり、1つ目の朋誦の謳のあと続けて2つ目の朋誦の謳を歌うことで連続攻撃が可能となる。使えるエディルレイドは限られているようで、作中ではキーアが使用できる。
属性
エディルレイドに備わっている能力や種類の特徴を表す要素。属性同士の相性というものがあり、たとえ強大な力を持つ「七煌宝樹」と言えど、属性で優位にたたれると不利となる。
作中では18種類判明しており、「煌環(グリタリング)」と呼ばれる環の形で属性の優劣が表され、1つの環につき6つの属性が当てはまり、現在3つの環が判明している。理論上残り6つの属性があるとされているが環ではない可能性もあるという。また同契者となる人間にも相性の良い属性というものがあるらしく、ロンブルは星座占いや血液型占いみたいなものという認識。
第一煌環(ファースト・グリタリング)
地(ソイル)…セディア・ミリンダ。ソイルは砂の意味。
風(ウインズ)…レン。希少な属性。
火(フレイム)…リレイニ・コーチネル
水(カレント)…ラエラ・エウラ。カレントとは潮流などの意味。
縁(ルート)…カディーラ・雷蕾・ミディイル。古の意味を持っている。
智(ウィット)…エンディー・キリヤ
第二煌環(セカンド・グリタリング)
美(アーツ)…エスタローラ・ルールローゼ。音属性と相性がビミョーに悪いらしい。
音(サウンズ)…ココウェット・コーダ。美属性と相性がビミョーに悪いらしい。
盾(ディフェンダー)…チルル・ウールジーク。防御に特化した属性。攻撃は不得手だが、鍛錬次第では攻撃系の謳も使える。
剣(エッジ)…レレク・カラン
愛(ハーツ)…シャルロ・ユーシュテ(元)
虚(バーチュアル)…パール・ベイルーン・キュメイ・トア
第三煌環(サード・グリタリング)
光(ブレイズ)…ノーマ。希少な属性。
闇(ダークネス)…イドゥイ・ジョム
動(ステアー)…キーア・グレニオ
静(サイレント)…リィリア・フリーウィ
生(アライブ)…シア
死(ドゥーム)…該当なし
第四煌環(フォース・グリタリング)
不明
リング不明の属性
月(ジン=ルーナー)…スーチィ・アート
陽(ジン=ソウラー)…ジィン
門(ジン=ゲート)…グリィナ
力の回復方法
一旦消費したエディルレイドの力は特定の行動によって回復する。例として「日光浴」といったものから「貢がれることへの満足感」など、簡単なものから独特のものまで様々であるが、人間と同じく「食事」や「睡眠」などで力を回復させるエディルレイドもいる。
関連タグ
レヴェリー=メザーランス キュリート=エンヴァティリア シャトン=バド=ウオルスローズ