オーシャンライナーは、大西洋や太平洋横断航路、欧州〜アジア・アフリカ間などの長距離の定期便として運行されていた客船(貨客船)。1950年代までは国際旅客輸送の主力で、各社が設備の豪華さや速度を競っていたが空路の発達とともに1960~70年代には多くが廃止された。
概要
現在では、船旅といえば豪華な設備や豊富な娯楽、洗練されたサービスなどを連想する人が多いはずである。
実際にこれらは各社がセールスポイントとしていた点の一つで、現在でも語り継がれているものであるが、観光を目的としたクルーズ船と異なり、純粋に移動が目的であるため、サービス面は当然としてスピードもセールスポイントとしていた。
また、映画『タイタニック』で描かれたように運賃が廉価な代わりに設備やサービスが簡素な客室も存在し、ほとんどの船が貨物も混載する貨客船であった。というのも、充実した設備や強力な機関、経済性を追求するために船体が大きくなるほど、船体の中央部や機関室の近く、低層部など居住性が悪い区画が増えるためである。