オレは再び生まれ変わり、王になるために死を選んだ!
解説
本作300年前にグラン・ドラジェとの戦いに負け、物質界に手を出さないと約束を結んだエニグマの王。
エニグマとは力こそが全てであり、力あるものにこそ従うため、物語が始まって早々に配下とともにクリュ族のエキウロクリュの手によって始末されている。
かつてグラン・ドラジェとの戦いに負けたのはそのはずで、元々強力な大魔法使いであるグラン・ドラジェにはそれに加えて先代のエニグマの王ユゥヴェックの力が宿っており、いかに力で王の地位を得たケルレンドゥと言えども勝てるわけがなかった。
しかしこの戦いで人間に負け、プライドを深く傷つけられたケルレンドゥはエキウロクリュに殺されることを選び、生まれ変わるためにあえて死を選んだ。
元来エニグマとは死んでもすぐに生き返る不死身の種だが、例外としてエニグマに殺されたエニグマは死ぬ。そしてエニグマは死を迎えて生まれ変わるたびに強くなるという習性があり、屈辱を晴らすためにわざとつまらん暴れ者のエキウロクリュなどに殺されたわけである。
私には力がある・・・。
オマエには意思がある・・・。
宿主よ・・・。
我が力を宿せよ・・・。
それでもまだグラン・ドラジェに及ばないことを悟っていたケルレンドゥは、彼のように人間とエニグマが一つになることでさらに力を増すことに目をつけ、ガナッシュを宿主に迎えてその肉体を奪おうと考えていた。
が、その企みも失敗に終わり、転生が行われる死のプレーンで死したことにより完全に消滅してしまい、魂は無に帰した。
劇中では二回戦うことになり、それぞれ容姿が異なる。一回目の戦いでは、メロンのような本体に異なる4つの属性の腕を持つ「変身前」と呼ばれる形態。そして二回目(ラストバトル)では、触手が絡まった下半身にコウモリ男のような上半身、鉄骨の翼を持つ「変身後」と呼ばれる形態である。後者の姿を見られるのはエニグマの中でもごく一部とされている。
ラスボスとしての強さ
変身前・変身後共にラスボスとして凶悪かつ卑劣で桁違いな強さを見せる。
一回目
ガナッシュを人質にしながら襲い掛かる。そのため、彼は容赦なくこちらを攻撃してくるものの、味方側は全力で攻撃することができない。とは言え、ガナッシュは倒してさえいなければ、何も問題はない。生きてさえいれば構わんのだろう・・・?
異なる4属性の腕からは猛毒や電撃、斬撃といった各属性の最強魔法を繰り出す他、ダメージを受けても回復魔法を使ってくる。加えて本体も強力な物理攻撃技と闇の全体攻撃魔法を使ってくるため、少しでも油断すると瞬く間に壊滅状態にまで追いやられてしまう。
二回目(最終戦)
部下のモンスター5体を率き連れて襲い掛かるが、このパーティが尋常じゃない極悪さである。1体は速さが異常に速く先制が難しい。残る4体は闇魔法を乱発する危険因子であり、中でも2体は味方側が6人がかりで挑んでも単体相手に苦戦する強豪である。
部下の精霊召喚でひたすら闇の威力を高められた状態で、ケルレンドゥの必殺技『暗黒の太陽』が炸裂すれば味方側は全滅。なんとか崩さなければ勝機はない。
と、ここまで強敵として説明されたがそれはクリアまでの話でクリア後の隠しダンジョンにはケルレンドゥより強いボスキャラは大量に登場している。中には珍味であることが原因で乱獲された甲殻類、ケルレンドゥの分身といったものまで登場する。またシサバレイにはすべてを知るものとされる正式にケルレンドゥを凌駕すると明言された伝説のエニグマが潜んでいる。
消滅後
消滅したとは言え当初は次回作に出演の予定があったらしく、経緯こそ不明だが『5つの星がならぶとき』の当初のシナリオを漫画にした『宇宙の騎士』にて、予言にあった羊を倒すべくシードルの妹の手によって召喚されている。
また、ケルレンドゥ自身もエニグマも私の一つの写し身に過ぎないと語っており、公式からも未練さえあれば再び転生している可能性が示唆されている。
ただし、仮にも一度は消滅を迎えていることから記憶などは引き継がれず、完全な生まれ変わりで、どんな種族に生まれるのかもわからないとのことである。