概要
日本・南十字島の地下に埋まっていた全長十数メートルほどの巨大石像群の総称。人類文明以前に存在した超銀河文明の遺産であるらしい。
22体が確認されており、その殆どが謎の組織『綺羅星十字団』の手に落ちてしまっている。
どのサイバディも通常時の外見は全て同じで、白磁のボディに金色の仮面をかぶったデッサン人形のような姿をしているが、
適合した人間と『アプリボワゼ(関係を形成)』することで覚醒し、本来の姿と力を取り戻す。
ゼロ時間と封印
サイバディはアプリボワゼの際『ゼロ時間』と呼ばれる特殊空間を形成する。
ゼロ時間は通常空間から途絶された異空間で、ここにいる間は通常空間の時間は一切経過しない。
また、サイバディはこのゼロ時間内でしか活動することが出来ない。
これは『巫女タイプ』のサイバディが他のサイバディが活動できないように封印を施しているからである。
巫女タイプのサイバディは南十字島の『四方の巫女』と呼ばれる四人の乙女とアプリボワゼすることで能力を発揮。
彼女たちが施した四重の封印が全て解かれた時、サイバディはゼロ時間外でも活動できるようになるといわれる。
尚、封印を解く際に巫女タイプのサイバディを倒す順番は定められているらしい。
封印の段階
第1フェーズ
4つの巫女タイプサイバディが全て健在の状態。他のサイバディは動けないが、アプリボワゼは可能。
また、アプリボワゼした者(スタードライバーと呼ばれる)は、ゼロ時間の外でサイバディの能力の一部を行使することが可能となる。
第2フェーズ
巫女タイプサイバディが1体倒された状態。ゼロ時間内でのサイバディの稼働が可能。
ただし巫女のサイバディとタクト以外は、仮にシルシを持っていても電気柩と呼ばれる特殊機械へ乗り込む遠隔操作での操縦しかできない。
第3フェーズ
巫女タイプサイバディが2体倒された状態。シルシを持つ者はサイバディへ直接乗り込むことが可能となり、更なる力を引き出せる。
当初は『銀河美少年』ツナシ・タクトが操縦するタウバーンのみがこの段階にあったが後にサイバディが全て移行した(ちなみに1体が裏技の様な方法で巫女の封印を解かずに第3フェーズに移行していた)。
第4フェーズ
巫女タイプサイバディが3体倒された状態。より強くサイバディと一体化できる様になるもののゼロ時間内に閉じ込められる危険がある、とされている。
実際には王であるザメクが覚醒、稼動可能になる。
第5フェーズ
全ての封印が解かれた状態。ゼロ時間外、そして島外でのサイバディの使用が可能になるらしい。
フェニキア文字
全てのサイバディの名前はフェニキア文字に由来している。
タクトやワコが胸に持つ『シルシ』もフェニキア文字であり、搭乗するサイバディのフェニキア文字と対応している。
また、綺羅星十字団のメンバーの仮面にもそれぞれフェニキア文字が刻まれており、
搭乗するサイバディのフェニキア文字及び電気柩の首輪に浮かぶシルシに対応している。
フェニキア文字 | 意味 | 対応するサイバディ | 対応するスタードライバー | シルシと関連する氏名 |
---|---|---|---|---|
アレフ | 牡牛 | アレフィスト | レイジングブル | 犇田(ホンダ) |
ベト | 家 | ベトレーダ | 頭取 | |
ギメル | ラクダ | ギメロック | キャメルスター | 了(リョウ) |
ダレト | 扉 | ダレトス | セクレタリー | |
ヘー | 窓 | ヘーゲント | ウィンドウスター | 彐(ケイ) |
ウァウ | かぎ | ワウナ | アゲマキ・ワコ | 丫(アゲマキ) |
ザイン | 武器 | ザイナス | ソードスター | 工(タクミ) |
ケト | 柵 | ケトナ | イヴローニュ | 日(ニチ) |
テト | 車輪 | テトリオート | スピードキッド | 轟田(ゴウダ) |
ヨド | 腕 | ヨドック | プロフェッサー・グリーン | |
カフ | 掌 | カフラット | オンディーヌ | |
ラメド | 突き棒 | ラメドス | スティックスター | ム(ボウ) |
メム | 水 | メムナ | ヨウ・ミズノ | 幺(ヨウ) |
ヌン | 魚 | ヌンナ | サカナちゃん | 勹(ヒョウ) |
ザメク | 魚/柱 | ザメク | シンドウ・スガタ | 丰(スガタ) |
アイン | 目 | アインゴット | マンティコール | |
ペー | 口 | ページェント | スカーレットキス | 品田(シナダ) |
ツァデ | パピルス | ツァディクト | バンカー | 乃(ダイ) |
コフ | 針の穴 | コフライト | ニードルスター | 中(アタリ) |
レシュ | 頭 | レシュバル | ヘッド | 尸(カタシロ) |
シン | 歯 | シンパシー | ||
タウ | 印 | タウバーン | ツナシ・タクト | 十(ツナシ) |
本編に登場したサイバディ
タウバーン
ツナシ・タクトが直接乗り込んで操る白いサイバディ。詳しくは該当記事参照。
アレフィスト
綺羅星十字団第5隊『フィラメント』のメンバー・レイジングブルが操る緑のサイバディ。
肩の角や異様に太い手足が印象的で、そのパワーを生かした突進技『バッファロー・クラッシュ』を繰り出す。
テトリオート
フィラメントのメンバー・スピードキッドが操る紺色のサイバディ。全体的に細いボディが特徴。
バイクのような形態に変形し、超高速で空を飛びまわるスピード自慢のサイバディ。
ツァディクト
綺羅星十字団第4隊『おとな銀行』のメンバー・バンカーが操る朱色のサイバディ。
歌舞伎役者のような姿で、スターソード・アメティストを所有している。
ヨドック
綺羅星十字団第6隊『科学ギルド』のプロフェッサー・グリーンが操るサイバディ。
楕円状の防御形態に変形することでスターソードの斬撃にすら耐えることが出来る。
また敵の動きを数秒先まで予測する『プレコグモード』を搭載し、タウバーンを敗北寸前まで追い詰めた。この能力は本来は対ザメク用に想定されたものらしい。
カフラット
綺羅星十字団第3隊『ブーゲンビリア』のメンバー・オンディーヌが操る緑のサイバディ。
魚のような姿に変形し、ゼロ時間内の地面を潜って泳ぐように移動し敵を翻弄する。
ページェント
フィラメントの代表・スカーレットキスが操る赤いサイバディ。
8話ではザメクとアプリボワゼしたスガタを体内に取り込むことでパワーアップ、鎧武者を彷彿とさせる青いサイバディに変化した。万能制と汎用性の高さからサイバディの中でも傑作機とされ、この機体を元にタウバーンとレシュバルが開発された。
ラメドス
綺羅星十字団第2隊『バニシングエージ』のメンバー・スティックスターが操るサイバディ。
スターソード・サルドニクスを使いこなし、更にスティックと合体させて槍にすることも出来る。
ザイナス・ギメロックは兄弟機であり、デザインが酷似している。
ザイナス
バニシングエージのメンバー・ソードスターが操るサイバディ。
スターソード・グルナを所有し、更に分裂・遠隔操作が可能な紅い球体『ザインスフィア』を操りタウバーンを苦しめた。
ラメドス・ギメロックは兄弟機であり、デザインが酷似している。
ダレトス
おとな銀行のメンバー・セクレタリーが操るサイバディ。
セクレタリーは戦闘に向いていないという理由からバンカーが直接乗り込んで操縦し、疑似的ながらも第三フェーズを再現した状態でタウバーンに挑んだ(実質的には第2フェーズの出現方法と第3フェーズの戦闘力を併せ持ったというのが正しい)。
二人のスタードライバーの力を受けて大幅にパワーアップしており、バンカーのスターソード・アメティストも使用可能であった。
ベトレーダ
おとな銀行の代表・頭取が操るサイバディ。
荒ぶる獅子のような姿をしており、巨大な両拳を振りかざしてボクシングさながらの格闘戦を展開する。
ゼロ時間の地面から四つの柱を出現させてボクシングのリングを作り上げ、その中でタウバーンと戦った。
アインゴッド
バニシングエージの代表代行・マンティコールが操るサイバディ。
ザメクに握り潰され大破した状態で発見されたが、マンティコールのリビドーによって再生、巫女を探索する目的で「アインゴットの眼」を発動させる。
「邪悪なサイバディ」と称され、戦闘時にはドライバーを侵食、暴走した。
レシュバル
バニシングエージの代表・ヘッドが操るサイバディ。
ページェントの後継機であり、このレシュバルを地球人向けに仕様変更した後継機がタウバーンである。外見がタウバーンと似ているものその為。
スターソード・ディアマンと4基のパイルを持ち、タウバーンを圧倒した。
また、リビドーの弱い戦士のシルシの輝きを失わせることができる(この能力は元の持ち主からしたら皮肉とも言える)。
ヘーゲント
バニシングエージのメンバー・ウィンドウスターが操るサイバディ。
相手の心に残る記憶や願望を実体化するという特殊な能力を持つ。
4話ではイヴローニュに操られたスガタメ・タイガーが搭乗した。
オーバーフェーズ・システムによって第3.5フェーズとなった状態では、ドライバーであるケイ・マドカと一体化が進み、非常に人間的な容姿になった。
コフライト
バニシングエージのメンバー・ニードルスターが操るサイバディ。
戦闘機のような形態に変形でき、高速で空中戦を行う。ニードル・アローから連続弾を発射する。
ギメロック
バニシングエージのメンバー・キャメルスターが操るサイバディ。
スターソード・コライユを使い戦闘する。
首から上と体で上下2つに分離できるのが特徴。
上部は浮遊しつつ、強い握力で格闘もこなす。
ラメドス・ザイナスは兄弟機であり、デザインが酷似している。
シンパシー
ヘッドが操る白いサイバディ。
スターソード・テュルコワーズを所持する。
体中に纏ったパイルを使い、他のサイバディと強制的にアプリボワゼして支配することが可能。
ザメク
シンドウ・スガタのサイバディ。
他のサイバディは「臣のサイバディ」であり、このザメクこそが最強と謳われた「王のサイバディ」である。
他のサイバディの十倍以上の巨体を誇り、全長数十メートルの複数のパイルをマントのように纏っている。
ただしザメク自体は現在損傷している状態にあり、起動不可能。再起動には莫大なリビドーを必要としており、歴代シンドウ家当主は再起動時にリビドーを吸いつくされて果てたとされている。なお第1フェーズにて特殊能力である「王の柱」は使用できる。
ゼロ時間を脱出すると同時に地球全土のリビドーを吸いつくし、地球を滅ぼすとされている。
劇場版ではなんと……