どんな奴?
1993年の第1作『DOOM』にてデビュー。
特徴はとにかくその巨大さで、他のデーモンの数倍はあろうかというその巨体は見るものを圧倒させる。
また、その巨体に恥じず耐久力も相当なもので、攻略にはロケットランチャーやプラズマライフルなどの高火力な武器が必須と言って良いほど。
最大の武器は左腕に取り付けられたロケットランチャー。そこから撃ち出されるロケット弾はプレイヤーが使用するものと同じ威力で、直撃してしまえばたちまちバラバラにされてしまう。
このようにいかにもボスらしいタフさと火力でプレイヤーの前に立ちふさがるのだが、これまで一部作品を除いて最終ボスとして登場したことは少ない。
あくまでも中盤のボスというポジションに収まっていることが多いが、そのカリスマ性は単に「中ボス」という枠では収められないものだろう。
登場作品
DOOM
羊の足を持つミサイルランチャー付き超高層ビルとでも表現するしかない。
――Windows95版Doom2ユーザーズマニュアルより
第2エピソードのボスとして初登場。第1エピソードのボスであるバロン・オブ・ヘルとは比べ物にならないほどの強さを見せつける。
…しかし、奴を倒したところで物語はまだ終わらず、火星基地もろとも地獄へ引きずり込まれたドゥームガイは、地獄を脱出するための戦いへと乗り出していくのであった。
余談だが、このサイバーデーモンに関するインターネットミームとして「PROTIP meme」というものがある。
内容としては「攻略本(のように作られたコラ画像)に記載されているサイバーデーモンの攻略法」というもので、そのあまりに投げっぱなしな内容が話題となった。
”PROTIP: To defeat the Cyberdemon, shoot at it until it dies.”
”プロヒント:サイバーデーモンを倒すには、死ぬまで撃とう”
DOOMⅡ
初代と同じスペックで登場。
あるマップでは、ボス戦でもないのにサイバーデーモンが鎮座している部屋があり、初見では大いに驚かされること受け合い。
別のマップでは初代のラスボス・スパイダーマスターマインドと対面して互いに打ち合う場面も。
DOOM64
初代・Ⅱとほぼ同等のスペックで登場するが、ボス敵ではない。
迷路のような狭い通路でサイバーデーモンから逃げ回るというシチュエーションも。
DOOMⅢ
無印版では最終ボスとして登場。
身体の所々にアーマーを取り付けた、ややメカニカルなデザインに。トレードマークとも言えるロケットランチャーは右腕に移った。
より強大な敵であることを示すためか、これまでとは異なり「特定の武器でしか倒せない」という性質が加えられた。
DOOM(2016)
過去作以上の巨体とスピード、そして圧倒的な攻撃力を引っさげて帰ってきた。
デザインはより近代的で、ゴツく、クールなものに。(メイン画像参照)
攻撃も以前より遥かに強力なものとなり、おなじみ左腕のロケットランチャーだけではなく、右腕のブレードから放たれる衝撃波や、背面から撃ち出されるミサイルの爆撃による攻撃で、プレイヤーの分身たるドゥームスレイヤーを追い詰めていく。
そして体力を削り切ると…なんとそのまま2戦目に突入。より苛烈な攻撃でスレイヤーを苦しめる。
より洗練されたデザインと、それに違わぬ圧倒的な攻撃力。それまでのサイバーデーモン像をとことんまで突き詰めた、まさに今作で最も魅力的なデーモンの一体と言えるだろう。
…ちなみにサイバーデーモンを倒すと実績が解除されるのだが、その実績名は「死ぬまで撃て(Shoot it Until it Dies)」というまさかのPROTIP memeネタ。
DOOM Eternal
サイバーデーモンそのものは登場しないが、初代やⅡのそれに酷似した「タイラント」というデーモンが雑魚敵として登場。
道中の雑魚敵なので攻撃は(ボスの時に比べれば)控えめで動きも鈍重だが、ロケットランチャーからサーチレーザーを照射してからロケットを発射するなど、DOOM(2016)のサイバーデーモンを思わせる攻撃も行う。
そして腐ってもサイバーデーモンということなのか、耐久力も雑魚敵の中では最高レベル。
今作では敵の弱点などが記載されたTIPSがコンティニュー時などに表示されるのだが、タイラントの場合はやはりというか「プロヒント:タイラントを倒すには死ぬまで撃とう」という、2016同様PROTIP memeを意識したものになっている。