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概要

id Softwareによって開発されたコンピュータゲーム。ジャンルはFPS

最初は1993年にMS-DOS用のシェアウェアとして登場し、その後全世界で最大2000万人がプレイするほどの大ヒットとなり、多数のプラットフォームにも移植された。

本作がヒットしたことで他社からも同様の「一人称視点のシューティングゲーム」(いわゆる「DOOM クローン」)が多数発売されるようになったが、当時FPSという言葉は存在しなかったためDoom系と呼ばれていた。

FPSをゲームジャンルとして定着させた偉大なゲームであり、いわばFPSの元祖とも言うべき存在。

DOOMシリーズには対戦モードがあり旧作(1と2)は現行の据え置き機でローカル対戦ができる。

2007年8月より、DoomシリーズのDL販売がSteamで開始され、入手困難だった状況は解消された。

「Doom 3: BFG Edition」なら文章・音声共に日本語化されている上に、DOOM1&2も付属する「Classic Doom Bundle」もあるため購入するならこちらをオススメする。

また、DOOM Eternalでは特定の条件を満たす事でスレイヤーの部屋にある古いパソコンから旧作の1と2が遊べるようになる。(フルスクリーンではなくPCの画面にカメラが近づいただけなのでできるだけ大きめのモニターを使ってプレイすることをおすすめする)

ユーザーによる非公式MOD作成も盛り上がり、更にid SoftwareがMODを否定せず奨励したためにDoomの多様性は増し、ますます魅力を高めていった。PCゲームのMOD文化が生まれたのもDoomのお陰だと言っても過言ではないだろう。

一方で『DOOM』は銃撃シーンもさることながら地獄と悪魔、さらには流血描写など暴力的な表現が問題視され、常に論争の的となってきたコンピュータゲームでもある。

良くも悪くも世界中のゲーム史に強い存在感を放ってきたゲームである。

なお、id Softwareのゲームエンジンである「id Tech」は本作がデビューとなり、現在に至るまでテクノロジーの進化に伴いアップデートされ続け、最新作である『DOOM Eternal』では7世代目になる「id Tech7」が使われている。

シリーズ

シリーズは最新作含め6作品だが派生、リメイクなどを含めると11作品ぐらいある

  • DOOM
    • Ultimate Doom
  • DOOM2
    • Master Levels for DoomⅡ
    • Final DOOM
  • DOOM64
  • DOOM3
    • Doom 3: BFG Edition
  • DOOM(2016)
    • DOOM VFR
  • DOOM Eternal

とかなり豊富に販売している。

殆どSteamで販売してるのでセールが来たならば購入してみるといいだろう。

主人公

クラシック(旧)シリーズでは「没入感を高めるため」というゲームデザイン上の都合から、画面下に顔が表示されている以外は名前や設定などがほとんどない。つまりプレイヤー=主人公であり、説明書でも「あなた」と記載されるなど徹底している。

こうした背景のため、公式説明書では「ドゥームマリーン(Doom Marine)」とだけ記載されており、ファンコミュニティでは「ドゥームガイ(Doomguy)=DOOMのヤツ」というざっくりした名前で呼ばれていた。

非常に強い闘争心と身体能力の持ち主であり、恐怖を感じるような描写はほとんどなく、武器を拾った際には嬉しそうな顔をするなど、戦闘狂である事が窺える。

初代からずっと尋常でなく移動速度が速いのも特徴で、21世紀の一般的なFPSのスプリントを超える速度で走り回り、デーモンを次々にドンパチするという、idSoftware作品の特徴を確立させた存在でもある。

一方で可愛らしいうさぎのデイジーをペットにしていたり、リブート版シリーズでは自身やデーモンを模したトイを集めたり(特に自分のフィギュアには特別な反応を示す)、拠点であるドゥームの要塞にはトイやギターが整然とコレクションされていたり、タコヤキスナックや宅配ピザ(誰が届けているのだろうか?)が食べられている様子があったりと、意外な人間性が垣間見える事もある。

クラシックシリーズのデザインのドゥームガイ。

クラシックシリーズでも微妙にアーマーのデザインが変わっているが、デーモンたちと戦うにもかかわらずスーツが半袖だったりたくましい腹筋を見せびらかしているのが特徴的。

3では火星基地に赴任して来た主人公が出勤初日でデーモンの襲撃を受け何故かデーモン憑依されずに戦うことになった。

海兵隊員(Marine)と呼称されているがストーリーを重視したリブート作品的な扱いであるためオリジナルとの関連性は無いが淡々と敵を倒す姿はオリジナルと同じものがある。

2016年に発売されたリブート版『DOOM』では、スーツが全身になり、作中で「ドゥームスレイヤー」という呼び名で呼ばれる事がある。

『DOOM(2016)』の時点では、ドゥームスレイヤー=ドゥームガイかどうかは不明な点が多く、ただ「地獄から回収された棺に収められていた男」とだけ明かされている。

素顔はゲーム中に登場していないが、3Dモデルビューでうっすらとヘルメットごしに確認できる他、『Quake Champions』のモデル閲覧でも確認できる。

外伝作品のVFRではUACの職員がデーモンに襲われ死亡した後にロボットへの記憶の移植が行われており、主人公が本編で暴れ回っている裏で施設の復旧をする為に様々なエリアにポータルを開いてはデーモンと闘いながら復旧作業をしていた。

2020年に発売された続編『Doom Eternal』では、

ドゥームスレイヤー=クラシックシリーズのドゥームガイと同一人物であるとされており、更に素顔が確認しやすくなった。

ところがなんとDLCのThe Ancient Gods - Part Oneで地獄側に主人公と同じ姿を持ったダークロードが現れ

The Ancient Gods - Part Twoでついに主人公がヘルメットを脱いで素顔を現した。初代の顔と全く変わらない風貌で…

名前

主人公の名前は基本的には不明となっているが、近年では小説含め名前が示唆されることがある。

DOOM Ⅱ RPGでは、選択可能な3人の主人公の1人がマリーンである。彼の名前はスタン・ブラツコウィッツ(Stan Blazkowicz)で、Wolfensteinの主人公B.J.ブラツコウィッツの子孫であることを示唆してたり

1990年代のDoomの小説では、主人公はフリン"フライ"タガート(Flynn "Fly" Taggart)と呼ばれている、と同時にDoom3の小説の場合、海兵隊員の名前はジョン・ケイン(John Kane)となってる

今ではほぼ知られてないが初期裏設定には主人公の名前がウィリアム・ジョセフ・ブラスコヴィッチ三世と、ダイレクトにB.J.ブラスコヴィッツの子孫という扱いだった。

主な武器

クラシックシリーズではデフォルト状態では非常に威力が低いが、バーサークパックを取得する事でその威力が10倍に跳ね上がる。

リブートシリーズではダメージを与えて怯んだ敵を残虐にトドメを刺しHP回復アイテムを掘り出す「グローリーキル」というシステムが追加されている他、やはりパワーアップ「バーサーク」を取ることで一時的にほとんどのデーモンを強制的にグローリーキルすることもできるようになる。

Eternalでは通常の近接攻撃こそなくなったものの、代わりに敵を殴った際に衝撃波とHPアイテムを放つブラッドパンチが追加され、立ち回りのパーツとしての性質が色濃くなった。

スーパーショットガン

およそスペースマリーンと言う肩書きがある未来の世界からは連想できないような、クラシカルな水平二連式の切り詰めたショットガン。DOOM2から登場した。

ドゥームガイは両方同時に発射してしまうので、2発消費&装弾数は実質1回。さらに銃身が短いので通常のショットガンよりも弾が拡散して遠距離では役立たないが、近距離の敵に対しては凄まじい威力を発揮し、一部のザコ敵なら群れを貫通可能、大型相手では自慢の足回りを活かしてヒット&アウェイで活躍するという非常に漢らしい仕様の武器。

クラシック・リブート通してDOOMシリーズでは象徴的な武器として扱われており、特に初出のDOOM2ではイラストでもドゥームガイが持っているなど、新武器にしてもかなりの優遇を受けている。

プラズマライフル

青いプラズマ球を超高レートで発射するライフル。

1発ごとのダメージの幅が大きかったり弾持ちが悪いという欠点もあるが、とにかく大量に弾が発射されるためにDPSは高い。

印象的なエフェクトのためか、これをパロディした武器が登場するゲームも多い。

BFG 9000

巨大プラズマ弾を発射するクソデカ銃。

一撃で周辺の敵を吹き飛ばす程の超絶威力と攻撃範囲を誇るが、扱いは少々難しく、更に手に入る場所が分かりづらい、1発でエネルギーセルを40発ぶん使用するなど、モンスタースペックの武器。

リブート版からは一撃必殺の武装として別枠の弾薬を最大3発までしか持てないという、2DSTGのボム扱いになったが、旧作で1発を耐える中級デーモンまでなら貫通&即死と旧作以上の高火力になっており、続編のEternalでは公式が用意したチートを使う事で無限に打てるようになる。

こちらも印象的な武器のため、以降のidSoftware作品にもちょくちょく派生機が出回っている。

チェーンソー

初代から登場している近接武器。

小ダメージの攻撃判定を出し続け、継続的にダメージを与える武器。

クラシックシリーズではよく怯む敵をハメ殺すのに便利な武器だったが、

リブート版では燃料が有限なものの、敵1体を即死させ、更に弾薬や回復アイテムを落とさせるという緊急補給用の武器になった。

Eternalでは燃料は時間回復するようになり、カツカツな調整の弾薬を確保するための重要性をより増している。

同社コラボ

DOOM2の隠しステージになんとWolfensteinのナチス兵が登場する。

能力値はゾンビ兵と同じだがこちらは純粋な人間ということもあり知能は高い。

DOOM64ではドゥームガイがWolfensteinの主人公「ウィリアム・ジョセフ "B.J." ブラスコビッチ」の遠い子孫であるとほのめかしている。

後にではあるが、主人公の顔がブラスコビッチに似てるのでその子孫なのか?と言う質問された際にトム・ホールとジョン・ロメロはドゥームガイはB.J. ブラスコヴィッチの子孫であると認めた

DOOMの後継作品のQuakeシリーズにもDOOMネタがいくつか存在しておりQuake Championsのスキンの中にDOOM Slayerがあり16年版からそれ以前のスレイヤーのスキンが用意され、スーツに装飾を付けたりすることが出来る。(ちなみにDOOMの旧来作品にあたるWolfensteinのブラスコヴィッチも参戦している)

現在のid softwareの親会社であるBethesdaソフトワークスの作品とは、影響される(2016年版にVault-tecのロゴが紛れ込んでいた)ことはあれど、ドゥームのキャラクターがベセスダ作品に登場するなどの影響させるといったことはあまりなかった。しかし2020年9月にはスマホゲーム「Fallout Shelter online」でとうとうステイツ版世紀末ことウェイストランドにドゥームスレイヤーが公式に殴り込んで来てしまった。

ぶっ飛んだクロスオーバー

海外ではなぜかどうぶつの森のしずえさんとクロスオーバーしたネタが多い。

なおYoutubeで検索すると主人公立場が逆転してるのが多い

このようなネタが発生したのは、『DOOM Eternal』の発売日が2019年の9月予定→2020年3月20日に延期されたのに加え、『あつまれどうぶつの森』も発売日が2019年内→2020年3月20日に延期と、両タイトルともに「*延期された結果、同日に発売」となったのが発端である。

「真逆のゲーム内容の『DOOM』を買いに行く人と『あつ森』を買いに行く人が同日にゲームショップに来る事になる」という点が面白がられ、「『あつ森』を買いに来るドゥームガイ」「逆に『DOOM』を買いに来るしずえさん」というネタ動画を皮切りに、この奇妙なクロスオーバーが爆発的に広がった。

なお、デーモン達と血みどろの戦いを繰り広げているドゥームガイであるが、実は明かされている数少ない設定として、「ペットとしてウサギの『デイジーちゃん』を家族だと思ってるほど溺愛していた」

「そのデイジーちゃんが殺された敵討ちの為にデーモンと戦い続けている」

というものがあり、一般的に知られているイメージとは裏腹に、彼女を非常に大事にしていた事が窺える

(一部のスピンオフ作品では存命の彼女が登場し、ドゥームガイの部屋にいるところを確認できる)。

そのためか、海外ではこのネタ以前からちょくちょくウサギを筆頭に動物系のキャラクターとのクロスオーバーネタ絵は投稿されていたが、そうしたネタがこの発売日の一致で一気に爆発したという格好である。

なおこの一連のネタはDOOM公式にも届いており、Twitterにて一方的に任天堂公式に絡んでいくDOOM公式という図も見られた。

そして、なんと21/10/05に放送された「【スマブラSP】最後のスペシャル番組」にて、追加Miiコスチューム第11弾、射撃タイプのMiiファイターのコスチュームとしてDOOM ETERNALのプラエトルスーツスタイルでまさかの登場が発表された。Miiコスチュームと言う形ではあるものの、しずえさんとの共演が叶い、本当にDOOM CROSSING及びANIMAL ETERNALが実現することになった。

余談

全てのシリーズに登場する最強武器・BFG9000のBFGは略語であり、正式名は「Big Fucking Gun(クソでかい銃)」であり、2005年公開の映画版では『BioForceGun』とそれっぽい名前に変えられて登場している。

同じくチェーンソーも全タイトルに登場するが、3では納品ミスで間違って火星基地に届けられた誤配品と言う設定になっており、DOOM(2016)では使用用途が不明な密輸品なのでセキュリティ班が回収しようとしていたと言う設定がある。

チェーンソーの画像は、Doomのディレクターを務めたトム・ホール氏の彼女から借りたMcCulloch社の「Eager Beaver」という実在のチェーンソーをモデルとして作成されている。

DOOMシリーズにヘルメットを被った少年らしき人物がイースターエッグとしてどこかで登場してるのだが、これは同社が過去に制作したゲームのCommander Keenというゲームの主人公である。

この作品はどうもスタッフ絡みで円満な終わり方はしなかったらしく、

2では首吊り死体として登場し、足元のスイッチを押すために撃たなければいけないというとんでもない扱いのイースターエッグとして登場、

DOOM ETERNALでは白骨化して主人公の自室に飾られてるなど、余りにも扱いがひどい。

ちなみに、Commander Keenも何と主人公と同じくB.J.ブラスコビッチの孫設定がありで、両者とも火星に行ったことがあるという共通点をもつ。

DOOMチャレンジ

何にでもDOOMを移植しようとする文化が存在する。

「ネットに繋がるなら阿部寛のHPが開ける」というベンチマークの様なもので、ディスプレイがあるならDOOMが移植できる、ぐらいの無茶苦茶なものである。

妊娠検査キットやら関数電卓やら、どう考えてもゲーム機ではないものでDOOMを遊ぼうとするのである。ついにはディスプレイのない大腸菌でDOOMをプレイし出したり、DOOMのゲーム内にDOOMを移植してプレイし出したりハチャメチャである。

余談ではあるが、人気ゲームブルーアーカイブでは小塗マキが、勝利の女神:NIKKEではエレグがDOOMチャレンジを行っている描写がある。(ゲーム名は変えられているが、奇しくもどちらも『BOOM』となっている)

DOOMチャレンジ自体をネタにした絵は少ないが、DOOMとエレグのコラボ画像は複数投稿されている。

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