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概要編集

「わたしは天使のシャールカだもん」


大西巷一の漫画乙女戦争の主人公で1408年生まれの12歳→1421年13歳。父親と母親ダナとチェコボヘミア西部の村で平和に暮らしていたが、1420年にヤン・フスによる無駄なカトリック批判により起きたフス戦争に巻き込まれ両親は殺害され、自身は聖ヨハネ騎士団の十字軍の巨漢の隊長ハインリヒ・フォン・ストラコニツェにレイプされてしまう。


ハインリヒの凌辱によりを傷付けられながらも生き永らえたが、村は母親のダナを始めとして皆殺しに合っていた。その後、道で倒れていた所、傭兵隊長ヤン・ジシュカ率いるフス派、ターボル軍トロツノフの隻眼巨人(キクロプ)隊に拾われ戦士となる道を選ぶ。武器は亡き婚約者カレル特製の笛タイプのマスケット銃ハンドガン「ピーシュチャラ」。心優しく温厚な性格だが場に流されやすくまた臆病な性格である。美少女だが自分の容姿は不細工と嫌っている。敵にも味方にも優しく接する広い視野を持つ。従軍して以降カレル、ターニャ、イルマ、ガブリエラといった親友を立て続けに失い失意のどん底に陥るがターニャの妹クローニャの叱咤により奮起し戦いを終わらせるべく神聖ローマ帝国、クマン人らとの戦いに臨むがその身には常に死が迫っている。またこの間に神聖ローマ皇帝ジギスムントの小姓を務める貴族の少年ヨハン・フニャディ(フニャディ・ヤーノシュ)と出会い、互いに好意を抱く様になる。


その後ハンガリーでボヘミア王冠を盗んだ疑いで捕えられ拷問の末絞首刑を宣告されるが、彼女を助けようと面会に来たヨハンとの話し合いの際、孫程歳の離れた少女を殺める事を忍びなく思った老獄吏から「妊娠すれば刑の執行が延期される」という助言を受け、その間にヨハンからジギスムント帝を説得して恩赦を得る為ヨハンに助けを求める形で彼とのセックスに挑む。ヨハンを受け入れる間際凌辱時の恐怖が蘇るが、天使の姿をしたガブリエラの幻からヨハンの優しさを思い出す様励まされ恐怖を克服。何の苦痛もなく彼が膣に入って来た事を嬉し涙を流して喜ぶ。ヨハンも彼女を愛していたので、彼女を救う為新たな命を授けるべく連日獄中でセックスに励み、晴れてヨハンの子を身籠った。


その後恩赦を受けヨハンの下に匿われ、無事に一人娘クラーラを産み落とす。しかし、身分の違いから幸せは長くは続かず、二人は離れ離れになりシャールカは再びフス派に戻って戦いに身を投じる。ところがヤン・シジュカが暗殺され、シャールカも崖崩れに巻き込まれて生死不明になってしまう。辛うじて旅芸人の一座(というのは表向きの実質娼婦の集団)「踊る白猫座」に拾われるが記憶を失い、マリーという名で過ごしていたが、娼婦としての稼業で妊娠と堕胎を繰り返し妊娠不能の体になってしまう。5年経ったある日、フランスでジャンヌ・ダルクと出会い、彼女の替わりを務める形でフス派討伐の十字軍に参加するも、そこで聞いた天使隊の合唱がきっかけで記憶を取り戻す。

版権らくがき

また、ジャンヌの身代わりを買って出る時に髪を切り、これ以降は短髪となった。



ところが情勢は次第に急進フス派不利へ向かっていき、平和を望むシャールカの決死の行動も実を結ばず、急進フス派連合軍はついにリパニでボヘミアの平和同盟軍(穏健フス派とカトリックの連合軍)と激突。これまで共に歩んできた仲間が次々と犠牲になる中、シャールカも覚悟を決めるが、プロコプによって生かされ戦場を脱出。しかし、旅芸人の頃から彼女についてきていたエリーザがシャールカに捨てられたと思い込み、激高して構えた弩が暴発して矢が左目に刺さり、そのまま装甲馬車(ワゴンブルク)から放り出されて生死不明となる。だが、彼女の身はヨハンの密命を受けたヴィルヘルムに救出され、隻眼となったがかろうじて生きのびた。


4年後の1438年には成長した娘のクラーラを偶然救出し、ヨハンとも再会した。



外伝以降のシャールカ編集

クラーラと再会後はしばらくの間彼女と一緒に暮らしていたが、天使隊の話を聞いたクラーラは婿探しと称して父フニャディの軍に参加。しかし、クラーラはオスマン帝国との戦いで攫われ、行方不明となる。


以降物語はフニャディ、クラーラの視点で進んでいくため物語から自然とフェードアウトするが、オスマン帝国メフメト2世とフニャディの戦いで義勇軍として久しぶりに登場。

また、この戦いでメフメト2世の妃となっていたクラーラがハンガリーに戻り、再び親子が集まるも、その直後にフニャディは病死、政治が混乱を極めていく中でクラーラとはまた離れ離れになるが、シャールカは全く心配しておらず、その後も手紙でやり取りをしていたようである。


クラーラはシャールカと(良い意味でも悪い意味でも)縁の深いヤン・イスクラと再婚し、子供をもうけたことを機にシャールカの下へ帰っていった。シャールカもこの頃には既に高齢の女性になっており、優しいお婆さんの顔で娘と孫を迎えていた。



また、クラーラはメフメト2世との間にもシャールカ、クラーラ母子の面影を残す娘アイダンを授かっており、彼女は成長後かつて母クラーラと共にオスマン帝国の捕虜となり、ムスリムとなって取り立てられた人物アテス(改宗前の名はカーロイ)の妻となった。

また、シャールカの使っていたピーシュチャラはクラーラからアイダンに引き継がれ、約40年後ムガル帝国へ戦術指南に赴いた彼女の子孫がピーシュチャラをムガル皇帝バーブルに見せる場面で物語は幕を閉じる。



備考編集

  • 外見と性格のモデルは同作者のダンス・マカブル~西洋暗黒小史~の「鮮血の貴婦人」の話に登場するマヨロヴァ・エルジケである。

関連タグ編集

ダンス・マカブル~西洋暗黒小史

魔女 ヒロイン 悲劇のヒロイン

中世ヨーロッパ 十字軍  チェコ


ガッツ/ベルセルク:作者がベルセルクのファンということもあり女版ガッツと言われる。傭兵部隊に拾われるのはオマージュである。

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