人々はイタリアの革命の炎はもう消えたと言う!!
しかしそれも今日これまでだ!!
さあ! 戦いを始めるぞ!!
概要
漫画「ガンスリンガーガール」のラスボスにして作中での全ての黒幕と言える。
その来歴も凄まじいもので少年の頃から活動家として活躍。18歳の時に起こしたイタリア北部のヴィチェンツァのアメリカ軍キャンプでの極左テロを皮切りに
1993年の海軍ミサイル駆逐艦攻撃、1999年の極右勢力環境大臣誘拐を主導など数々のテロに関わっている。
アフリカでのテロの際には多くの少年兵を殺してきたとの話もあり、相手が子供であろうと容赦しない冷酷さも持ち合わせている。
エジプトの巡視艇ディムヤートによって護送されていた最中、地中海を航行中にクリスティアーノ、ジャン、ピノッキオの3人によって救出され、ジョバンニ・クローチェの暗殺を依頼される。
最初は乗り気ではなく五共和国派の思想に従って行動するクリスティアーノに対し「人は思うがまま自由に生きるべき」と高らかに言い放つも、最終的に「ちょっと遊んでやる」と依頼を承諾。
そして作中の全ての原因となる事件であるクローチェ事件を起こす。
政府側のおとり車輌やルート変更といった小細工を嘲笑うかのように見抜き、旅行移動中だったクローチェ検事の乗っていた車を爆破テロによって吹き飛ばす。
この事件によってジョバンニ・クローチェ検事、その妻カーラ、更には娘のエンリカにたまたま同乗していたジャンの婚約者であるソフィアの4人が死亡。
これに誘発されるように事件後は国中で狂騒的な右翼狩りが起こり、多くの無実の人間が被害を被ることになった。作中登場人物であるジョゼ、ジャンの2人にとってジャコモは両親の、そしてそれぞれ溺愛していた妹と婚約者の最大の仇である。
また、社会福祉公社に勤める職員の大半が上記のクローチェ事件後の右翼狩りや公職追放によって人生を台無しにされた亡霊達である。
つまり、ジャコモ=ダンテという人間はGUNSLINGER GIRLという物語における全ての始まりの原因とも言える人物で、社会福祉公社の最大の敵なのである。
過去には右翼でも左翼でも活動していたことから無政府主義者(アナーキスト)とされているが、サンドロ曰くそれは的外れで更にペトラは「ジャコモは自分の才能を自覚しており、それを行使するのに悦びを感じている」と語っている。
上述のセリフにあるように本人は思うがままに生きているだけであり、何よりも本気の戦いを渇望している節がある。
クリスティアーノの計画に乗ったのも助けてもらった恩からではなく、自分が楽しめそうだったからという理由である。
人物
容姿
無精髭と鋭い眼光が特徴的な中年の男性。如何にも凶悪な面構えであるのだが決して昨今の漫画によくいるようなしょっぱい悪役ではない。
性格
目的の為なら手段は選ばず人種民族などというものには縛られない超現実主義者。五共和国派がそのような面を気にする中で、武器の手配の為にアフリカを経由したり、黒人であるアシクを片腕として連れていたりする。
アンチマテリアルライフルに500kgのミサイル弾頭、自爆用の核爆弾5キロトンなど作中での使用物だけを見てもとにかく容赦のない面がうかがえるというものである。
また単に過激な活動家というだけでなく、周りの人間を惹きつけ纏め上げる強烈なカリスマ性とリーダー性を持ち合わせている。
現に社会福祉公社の度重なる攻勢によって既に烏合の衆と化していた五共和国派の戦意を再び盛り上げ、再び組織として纏め上げていることからもそれがわかる。
とはいえ彼の行動原理から考えれば五共和国派としての活動も自身の欲望を満たす為だけに過ぎない面がうかがえ、片腕であるアシク以外の活動家たちは捨て駒の如く扱っているなど正に冷酷非道な人物。
能力
自身の戦闘能力も高く、アンチマテリアルライフルによる遠距離狙撃や近接格闘の腕前もかなりの物で、クローチェ事件や本編での用意周到さを見るに頭の回転も相当早いと思われる。
また観察眼も優れており、イタリア首相であり社会福祉公社の本当のトップであるピサノの戦闘狂じみた本質を看破していた。
狙撃面ではサンクレメンテ島から2km以上先のヴェネツィア本島の鐘楼の窓に全身を晒してしまったビーチェの腹部を狙撃し、
近接格闘では元第一パラシュート連隊所属のジャンを倒して人質に取るなど、作中最強候補のピノッキオを凌いで普通の人間として最強クラス。
特に狙撃はアシクがスポッターについていたとはいえ、鐘楼近辺では作中描写の限りでは風が少なからず吹いていた状況で体格の小さいビーチェを狙撃し、初弾をビーチェの右1mに着弾させるという常識外れの腕前である。
更に敵味方入り乱れる大混戦となった新トリノ原発タービンルーム戦ではスポッターなしでヘッドショットを決め、爆発で負傷した担当官と瓦礫を支えていた義体に対し、義体の腕を狙撃して身動きの取れないフラッテッロにまとめてトドメを刺し、振り向きざまの腰だめ撃ちでリコが潜んでいたキャットウォークを落とすなど全てにおいて隙がない。
ピノッキオは無抵抗の女の子を射殺したトラウマから女の子にとどめを刺すことを躊躇してしまうという欠点があるが、ジャコモにはそういった躊躇は一切ないのが彼との大きな違いである。
またクリスティアーノやフランカのようにテロを起こす場所に何かしらがあるからという理由で躊躇もしない。
後述のように武器の出自等にも特にこだわらないため、戦力の制限が五共和国派と違い一切掛からないという恐ろしさも存在する。
そういった点において、それまでに登場したあらゆる五共和国派とは一線を画するとも言える。
頭脳、戦闘能力、カリスマ、手段を選ばない残虐性とあらゆる面でハイスペックな諸悪の根源として相応しいキャラクターであると言える。
台詞集
「武器の出自など気にすることか、ばかばかしい。そんなだからお前らは政府にやられっぱなしなのさ」
「ククク…ヴェネト人の矜持に期待しよう…どれだけ敵を削ってくれるかな…」
「いよいよだな、華々しく散れ」
「だが…お前の生き方に敬意を表して、楽しむついでにその復讐を背負ってやる」
「考えるのはよせ。戦いの前の…胸踊る気分は最高だと思わないか?」
「『本気の戦い』は楽しいな、ピサノ。あんたもそう思うだろ?」
「はははははは!! 楽しくなってきたな!! アシク」
「戦え五共和国派!! 存分に楽しめ!! 憎い敵が、お前の目の前にいるぞ!!」
関連タグ
イブラヒム・アシク …腹心の部下。
ヘンリエッタ …物語のヒロイン。彼女との接点は薄い。
ラスボス 黒幕 全ての元凶 諸悪の根源 悪のカリスマ 最強 チート 勝てる気がしない
- サー・クロコダイル …ラスボス(クロコダイルは本編のラスボスではないが)、集団の長、忠実な腹心がいる、悪のカリスマ、目的の為なら手段を選ばない冷酷な性格、最終的には投獄されるなど共通点が多い。