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タイタンふたたび

たいたんふたたび

「タイタンふたたび」とは、TRPG「アドバンスド・ファイティングファンタジー」のリプレイである。雑誌「ウォーロック」誌上にて掲載され、その前半部は単行本化された。
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概要

「タイタンふたたび」とは、TRPG「アドバンスド・ファイティングファンタジー」のリプレイである。

雑誌「ウォーロック」誌上にて、46号から52号までが第一部、53号から57号までが第二部として掲載。グループSNEおよび、山本弘が第一部、友野詳が第二部のリプレイをそれぞれ行った。

そのうち、第一部のみが、社会思想社・教養文庫から単行本化されている(挿絵及び表紙イラストは、瀧口天晴)。


内容は、それぞれのゲームブック内の事件が解決後。一介の冒険者であるヒーロー(プレイヤー)たちが、依頼人により依頼されて集まり、事件後のそれぞれの舞台に赴く……といったもの。事件は全て解決しており、ラスボスなども討ち取られている。

それぞれの章は、「〇〇ふたたび」とタイトルが付けられている。


内容

駆け出しの冒険者たちが、サラモリスの市街地にて、ハーフエルフの女性・リディアから依頼を受ける。

それは「バルサス・ダイアの居城『混沌の要塞』に赴く必要があるため、ボディガードとして雇いたい」という依頼。かつてバルサスは、ハーフエルフの村から秘宝『真実の杖』を盗み出していた。リディアはそれを取り戻したいという。

一行は彼女の依頼を受け、今は亡きバルサス・ダイアの居城へと向かう。内部はまだ罠や仕掛けなどは健在だったが、モンスターは好き勝手に生活している。なんとか進んでいき、最上階のバルサスの部屋へとたどり着くが……。


バルサスの妻・ルクレチアに目を付けられた一行は、『腐れ病』という病にかかってしまい、ダークウッドの森に住む善き魔術師、ヤズトロモの元を訪ねる。

彼の「万能薬」で即座に回復したが、ルクレチアから奪ったマジックアイテム『支配の錫杖』を所有している事がヤズトロモにばれてしまう。杖の効力を消すためには、「盗賊都市」として名高い「ポート・ブラックサンド」の地下、古代カーセポリスの遺跡に隠されている『黒い杖』を用いるしかない。

その詳しい場所を聞くため、冒険者一行はポート・ブラックサンドに住むニカデマスを訪ねる。

死霊が守護する地下下水道内の遺跡に、銀の武器を用意して赴き、『黒の杖』を手に入れる一行。しかし街から出るにあたり、トラブルが起こり……。


『黒の杖』をルクレチアに奪われてしまった一行は、ヤズトロモの元へと戻るが、そこはルクレチアが襲撃した後だった。

ヤズトロモは、『支配の錫杖』の新たな無力化の方法を提案する。ダークウッドの森内部に、旧世界から連れてこられたミニマイトが囚われている。ミニマイトが放つアンチマジックの霊気の近くで杖を折れば、杖の魔力は失われる。

そして、ミニマイトの行方は、森の中に住む男・クインが知っているという。

かくして一行は、ダークウッドの森内部へと赴く事になった。


なお、「ウォーロック誌」53号から57号は、上気の続編のリプレイが掲載されているが、未単行本化。

以下、続編のリプレイ。

ウォーロック誌53・54号掲載。

龍の皮をブラックサンドで売り、さらにミシャップの口車で大儲けした一行は、サラモリスで会社を興し大金持ちに。しかし社運を賭けた取引の商船が、ブラックサンド沖で沈んでしまい、莫大な借金とともに会社は倒産の憂き目に。

かくして冒険者稼業に戻った一行は、沈んだ商船から商品を引き上げる事になった。そこから、海底都市アトランティスを舞台にした、人魚族対海底人の戦争に巻き込まれる事に。

ウォーロック誌55・56号掲載

アトランティスにて、ルクレチアと再会した一行。彼女は『支配の錫杖』の際に手に入れた『黒の杖』の封印を解きつつあった。この世界には、魔王子の神殿が三つあり、アトランティスのマイユールの神殿の他、シスとイシュトラの神殿もあるとの事。次に一行は、どくろ砂漠の失われた都市・ヴァトスに向かう事になった。

ウォーロック誌57号掲載

ルクレチアの目的は、魔王子の神殿を巡り、黒の杖の封印を解く事。神殿の一つ、イシュトラの神殿は火吹山にあるという。最後の決戦に、一行は火吹山へと向かう。


登場キャラクター

  • カル・ニールセン

20歳、人間の元レンジャーの戦士。男性。

所有技能は「弓」「跳躍」「感知」「忍び足」「言語」「世界の知識」「魔法」

呪文は「鍵開け」「そらし」「蛇矢」

出身は柳谷の奥。両親からレンジャーの生活を教えられる。幼馴染の女性、セリナがブラックサンドへと行ってしまった事を知り、その後を追いかけんと旅に出た。

慎重な性格で、最初は距離を取って、遠くから弓で攻撃する。

田舎者コンプレックスを有し、それを指摘されると感情的になる。

劇中で、ブラックサンド内の酒場で踊り子をしているセリナと再会。「戻ろう」と説得するも聞き入れてもらえず、さらにはセリナから「思い込みの激しいところが嫌だった」などと言われ、すごすごと退散してしまった。これ以降、女性不信となる(のちにドラゴンの皮を売って豊かになるが、その際にはセリナから「実は借金のカタに、脅かされ働かされていた」「借金を払って助けてくれないか」と手紙が来る)。

以後、プレイボーイを気取るが、うまくいかず。

一応は一行のリーダー格ではあるが、イマイチ決まらない。

決まり文句「セリナ、君はどこに居るんだ」「田舎もんと思ってなめるなよ」

  • ミシャップ

125歳、森エルフの行商人(薬草売り)。男性。

所有技能は「投げ短剣」「弓」「回避」「暗視」「隠蔽」「言語」「森の知識」「魔法」

呪文は「光」「目くらまし」「呪文封じ」「衝撃」「浮遊」「全回復」

森エルフの社会で魔法を学んでいたが、仲間と仲たがいを起こし森を飛び出した。普段は薬草売りをしている。

とんでもない卑怯者で、自分の都合のためなら仲間も売る。ルクレチアにスカウトされた時には「しまった、魅力的な誘惑だ」と、自分から彼女の下についていた。その際には、労働条件を示した契約書をその場で作っている(即座に燃やされたが)。ルクレチアを心の師匠とするも、直後にルクレチアが逃走すると、掌返しして仲間たちに「やあ、友達じゃないか」と態度を豹変。そのため、「タイタン界のねずみ男」などと呼ばれたりも。

また、口がうまく、罵詈雑言はもとより、口車で相手を丸め込む事も得意(劇中でも、森で野営中にやって来たサイクロプスに対し、口車で退散させている)。更には、女性モンスターに「目くらまし」の呪文を用い、18禁な幻を見せて退散させた。

劇中で変装した時には、女装していた(女風呂にも入ってたりする)。

後に、竜の皮の取引を口八丁手八丁で成功させ、大儲けし、サラモリスに薬草問屋の会社を興すように。しかし社運を賭けた取引が台無しになり、莫大な借金をこしらえて倒産させてしまう(その際も要領よく逃げ回っていた)。

後の冒険でルクレチアと再会しても、「お師匠さま」などと調子よく立ち回っている。

更には卑怯さに続き、卑屈さも磨きがかかり、後編でのキャラ紹介でも「父親が闇エルフという噂」が立ったとか。その卑怯さのため、仲間はヤズトロモから「裏切ったら何か起こるネックレス」を購入し、それを首にかけさせた(起こる云々はただのハッタリで、実際は何の変哲もないネックレスだが)。

本作の中でも、ある意味最も目立ち活躍したキャラ。演じたプレイヤー本人は「自分は(ミシャップのように)こんな良い奴じゃないです」との事。

決まり文句「はっはっは、褒めてもらって光栄です」

  • ティラーン

19歳、人間の戦士(傭兵)。女性。

所有技能は「素手戦闘」「両手剣」「回避」「跳躍」「暗視」「感知」「手技」

戦士の母親と盗賊の父親の元で育てられた。自身は傭兵をしており、剣の修行のために旅に出た。

勝ち気な性格だが、少し寂しがり屋。メインの武器は両手剣。

戦士としては有能で、劇中でもヒドラや死霊などと対戦し、あまり苦戦する事無く倒している(特に死霊に対しては、銀のダガーで一撃で倒してしまった)。しかし軟体動物が苦手で、やつし(イミテーター)との戦いには自主的に参加しなかった。

のちに両手剣の技術点を成長(レベルアップ)とともに上げて行き、人間離れした強さになってしまった(技術点17。成龍や上位のデーモンですら単身で倒せる)。実際、目をつむってバジリスク相手に楽勝してしまったりも。

ゆえにパーティー一行の中ではある意味最強ではあるが、乙女チックで寂しがり屋という一面が埋もれてしまった。

決まり文句「ざけんじゃねえっ!」

  • 「のんきな」シニア

22歳、人間のレンジャー。女性。

所有技能は「剣」「弓」「回避」「乗馬」「跳躍」「感知」「森の知識」

ヨーレの森の片隅にある村から、旅を楽しみたくて出てきた。吟遊詩人も兼業している。

その名の通り、呑気な楽天家。しかし運の点数が低いため、腐れ病にかかったり毒蛇に噛まれたりと、結構散々な目に遭い、後々の冒険では若干笑顔がひきつったりも。

ちなみに、脱線しがち・ストーリーを停滞させがちなヒーロー(プレイヤー)たちの中で、率先してストーリーを進行させてくれている。そのため、ディレクター(ゲームマスター)にとってありがたい人でもある。

決まり文句「何とかなるさ」

※上述の理由により、「なんとか、な……ってくれると、いいな」に口癖が変わったりも。

  • 「長旅の」ランスター

23歳、人間の旅人。男性(黒人)。

所有技能は「剛力」「素手戦闘」「回避」「登攀」「開錠」「感知」「忍び歩き」「罠の知識」「魔法」

呪文は「体力増強」「技術回復」「開運」

黒人の大柄な男性。どくろ砂漠付近の部族出身。そこのオババにある日、「お告げがあった、旅に出ろ」「(旅の目的は)旅に出ればわかる」と言われ、その旅の目的を探すために旅している。食料が無くなり行き倒れていた所を、バークに助けられて恩義を感じ、そこから冒険に参加。

思考回路が若干変わっている変人。困った時には占いをして、その結果に従い行動する(分かれ道で、持っているウサギの骨を床に蒔いて行先を占う。火を起こして、その煙の具合で占う、など)。ただし、占いは神聖なものらしく、日銭を稼ぐためには用いられなかった。

劇中で変装した時には、包帯を巻いてミイラ男みたいな姿になっていた。

また、剛力を有し、力仕事全般を行う。普段は携えた槍で戦うが、素手戦闘の方が強く、劇中ではドラゴンを素手で(しかも一撃で)倒している。

後に、この時倒したドラゴンの皮を、仲間たちとともにブラックサンドで売り大金持ちに。しかし、サラモリスで贅沢な暮らしを過ごしたせいで身体が鈍り太ってしまった。

さらに会社が倒産時、借金取りの用心棒に対し魔法で逃げようとした際、魔法の失敗で履き物に火が付き、社屋を燃やしてしまった。以後の冒険でも、サイコロの目まで悪くなったりも。

しかしその戦闘力はティラーンに次いで優れており、戦いにおいてはティラーンともども活躍していた。

後半で調子を取り戻した後は、素手での戦闘はもちろん、最後の最後に重要なアイテム破壊すらも成し遂げる。

決まり文句「占いをしよう」「う~ん」

  • バーク

130歳、ドワーフの戦士。男性。

所有技能は「斧」「剛力」「素手戦闘」「回避」「暗視」「地下の知識」

頑固な両親に育てられた、筋金入りの頑固者。

典型的なドワーフらしく、エルフ(特に仲間のミシャップ)は嫌いだが、その割にハーフエルフのリディアの依頼を受け、冒険に出た。

エルフ以上に、オークやゴブリンを嫌っている。

劇中で変装の必要に駆られた時には、不承不承だが髭をそり落としていた。

以後の冒険でも、なぜか貧乏くじを引いてしまう。カル同様にイマイチ決まらず、プレイヤー本人からも「いまいち、ドワーフらしく振る舞えなかったかな」との事。

決まり文句「こっちへ来るな、エルフ!」


  • ルクレチア

バルサス・ダイアの妻。

バルサスが殺されてから、夫の志を継がんとする。上記冒険者一行をスカウトし、改めて柳谷を征服しようとした。

(ちなみにこのスカウトには、ミシャップ以外は断るも、ミシャップ本人は嬉々として受け、一時的に彼女の味方をした。そのため、「ミシャップの心の師」などと呼ばれたり)。

後の冒険でも、一行の前に悪漢として何度も登場する。「バルサスの要塞」劇中でも披露したように、両目から魔法の炎を放つ。

当初はそれなりにシリアスキャラではあったが、主人公たち冒険者一行に当てられたためか、徐々にギャグキャラっぽくなっていった。


後のシナリオ内(「恐怖の神殿ふたたび」)では、囚われていた所をなんだかんだで一行に助けられた。その際には気絶し、魔力を失い両手を縛られ吊るされた状態で発見されたが、

:意識を取り戻したら、「(ランスター)目からビーム出るぞ、目を潰せ」

:情報を聞き出す際に「(ティラーン)くすぐっちゃおうか」

:その他に「(バーク)片腕はねれば、魔法が使えなくなるのでは」「(カル)殺しても、万が一アンデッドになって生き返ってきたら復讐が怖い」

などと言われたり。

ランスターの占いで生かす事が決まり、砂漠に追放され、距離を取って遠くから「覚えてらっしゃい!」などと捨て台詞とともに逃走する。

後に、火吹山で再会するが……。


  • ゲレス・ヤズトロモ

運命の森」こと、ダークウッドの森の入り口に立つ塔に住む、善き魔法使い。

縁あって、今回の冒険者一行に協力。マジックアイテムを売り、「支配の錫杖」の無力化に協力する。お菓子好きな所なども変わらず。

「深海の悪魔ふたたび」の際には、「もぐり薬(服用すると、水中で呼吸ができる)」という魔法の薬を作っており、それを一行に売った。

使い魔である、喋るカラスのヴァーミスラックスを通じ、遠く離れた地で奮闘する一行に助言を届けたりもしていた。


  • アラコール・ニカデマス

盗賊都市」こと、ポート・ブラックサンドの歌う橋の下部の小屋に住む善き魔法使いで、ヤズトロモの同期。ヤズトロモからの紹介状を持っていた冒険者一行を迎え入れ、「黒の杖」が保管された下水道内の場所を示唆する。


  • リディア

最初の冒険における依頼人で、ハーフエルフ。過去に自身の村の秘宝「真実の杖」を、バルサス・ダイアに取られていた。それを取り戻すために「黒の塔」へ潜入を試み、サラモリスにてカルたちを護衛に雇った。

質素な身なりをしており、多少の魔法は使えるが、あまり戦いは得意ではない様子。


  • ブラックサンドの宿屋の主人

一行がポート・ブラックサンドに入った際、停泊した宿屋の主人。一行が眠っている際に眠りガスを用い、持ち物を身ぐるみ奪おうとした(これでもブラックサンドでは良心的な方で、殺して身ぐるみ奪うような宿屋も少なくない)。

しかし逆襲され、逆に冒険者一行から脅かされ、金やアイテムを巻き上げられた(ゲームマスターも「ひどい連中……」などと呟いていた)。


  • 下水道内の男たち

一行がブラックサンドの地下下水道内で、死霊の部屋の手前で出会った男たち。自身の縄張りに入ったと、一行と対立する。

実は人鼠(ワーラット)で、死霊がいるためにその先の下水道内に入れなかった。一行に敵意が無く、死霊を倒す事が目的だと知ると、その先に進めるだろうという打算から一行を通した。


  • ベン・ボリマン

ブラックサンド内の、木靴通りに店を構える銀細工師。「盗賊都市」劇中でも登場したように、本作でも皆の依頼を受けて銀の武器を仕立てる。銀の短剣を一本金貨20枚で二本、槍の穂先も同じく金貨20枚で仕立てる依頼を受け、三日かけてそれらを仕上げた(ちなみに銀のダガー一本だけだと、半日くらいで仕上がるらしい。また、銀の矢一本で金貨10枚、斧の刃を銀にする依頼だと金貨100枚くらいはするとの事)。


  • クイン

ダークウッドの森の中の小屋に住む、筋骨隆々の男。「運命の森」劇中同様に、冒険者たちに対し、情報を賭けて腕相撲での力比べ勝負を挑む。ランスターと腕相撲するも惨敗、お互いにライバル同士になり握手する。


  • 熊使いの男

ダークウッドの森の中の、洞窟に住む男。毛皮を着ており、大柄な体格をしている。洞窟内には6匹のクマを住まわせており、彼の後に付いて回っている。実は人熊(ワーベア)だが、劇中では一行と戦わなかったのでその素性は見せなかった。

ミニマイトを捕まえて、高く売ろうとしていた。一行と話合い、金貨十枚と万能薬二個を支払われ(ついでに狼の肉を付けられ)、ミニマイトを譲った。当初はミシャップにブラックサンドで買ったタバコを差し出されたが、自身はタバコは吸わないとの事。


  • ミニマイト

ソーサリー」シリーズに登場したミニマイト・ジャンの同族。名前は出てこなかった。

以前に旧世界で捕まえられ、見世物にされるためにアランシアに連れてこられた。そこを逃げ出すも、今度は熊使いの男に捕まってしまい劇中に至る。

ジャン同様に、アンチマジックの霊気を帯びているため、ほとんどの魔法や呪文は無効化される。『支配の錫杖』の魔力を消すために協力する事に。その姿はランスター曰く「ブラックデビルみたいな顔をしてる」。

旧世界のカーカバードに戻してもらう方法を、ヤズトロモに探してもらう事を条件に、一行に協力する。


  • ハンセン

深海の悪魔ふたたび」に登場。ミシャップの会社が倒産したきっかけとなった、沈没した商船の船長。本来は南アランシアから龍の皮を仕入れ、帰投する予定だった。しかし嵐により船が沈没し、会社は倒産。しかし皆が元冒険者と知り、船を引き上げて積み荷を取り戻す事で借金を返済する案を提示する。


  • 火吹山現支配者

「そして、火吹山へ」に登場。かつて火吹山を支配していたザゴールを倒した冒険者で、現在は火吹山に留まり支配者になっている。ただし、とりたてて支配していたわけではなく、迷宮内のモンスターは好き勝手に生活していた。

本作の劇中で、ルクレチアとリーシャ、および彼女たちが連れていた蛇人間やトカゲ兵により重傷を負わされた状態で登場する(技術点は9しかなかったが運点が髙く、選んだ道が正解だったためにクリアできたらしい)。

彼によると「ザゴールはイシュトラの祭壇を探し出し、その邪悪な魔力で世界征服を企んでいた。それを阻止するために、自分はこの迷宮に挑戦しザゴールを倒した」との事。

助けられた後、一行に後を託し、自身はこの事を他の善なる勢力に知らせるべく迷宮外へと向かった。


  • リーシャ

「そして、火吹山へ」に登場。「恐怖の神殿」に登場した、ヴァトスの邪教徒たちのリーダー。マルボルダスの試練を手伝っていた。

実は魔王子よりももっと上位の存在の、「いにしえの闇」に仕える存在だった。「恐怖の神殿」劇中でも言われていたように、その身体を傷つけられるのは、大砂蛇の牙のみ。

ルクレチアに、途中まで協力していたが……。


アイテム

  • 支配の錫杖

数百年前に世界征服を企む邪悪な魔法使いが作り出した、強力なマジックアイテム。「大魔法使い」と呼ばれるほどの強力な魔法使いが手にすると、多数のモンスターを操る事が出来る。

強力な魔力を秘めているため、物理的に破壊(折るなど)したら大爆発を起こす。

バルサス・ダイアの私室に保管されており、ルクレチアはこれを用いて夫の軍を再建し、柳谷への侵略を再開しようとしていた。


  • 黒の杖

過去に、カーセポリス(現在のポート・ブラックサンドがあった場所に栄えていた魔導都市)の魔術師が、「支配の錫杖」に対抗して作り出したマジックアイテム。「支配の錫杖」と二本合わせれば、互いの魔力を中和するため、爆発を起こさずに破壊する事が可能になる。現在はブラックサンドの地下下水道となっている遺跡内に、死霊が出る部屋に保管されている。

後に、ルクレチアの手元に残り、彼女の新たな目的のために用いられるようになる。

後の冒険にて、単に「支配の錫杖」の魔力を打ち消すのみならず、「錫杖に込められた魔法の力に対抗するため、杖にそれと正反対の効果を表す魔力を持たせる事で、封印を解放させる」効力を有する事が判明。ルクレチアは魔王子の祭壇から噴き出る邪悪の気をこの杖に浴びせ、人の心をあらゆる束縛から解放させようと企む。


モンスター

  • 竜巻霊(ワールウインド)の女

バルサス・ダイアの居城、「黒の塔」の中庭に出現したモンスター。「バルサスの要塞」劇中でも登場。つむじ風で身体が構成され、その頭部に女の顔が浮かんでいるという姿をしている。突風で相手や、周囲の小石や土埃などを吹き飛ばして攻撃するが、それ以上に『相手に罵詈雑言を浴びせかける』事を好み、今回も一行に悪口を言ってくる。

しかしミシャップから罵詈雑言を言い返され、更には「目くらまし」の呪文で「18禁な、女性が見るに堪えない幻影」を見させられ、呆れてそのまま退散してしまった。


  • やつし(イミテイター)

バルサス・ダイアの「黒の塔」の内部で、一行が遭遇し交戦したモンスター。

実体は変幻自在のスライムのような姿で、普段は扉や宝箱などに変身し、接触されるのを待ちつづけている。冒険者などが触れたとたん、本性を現し、接触した部分から獲物をくっつけて捕え、身体の一部を拳状にして殴りつけて来る。

捕らわれた者は、この拳と戦い(武器を持っていたら切り落とすなどして)倒すか、松明などで火を押し付けるかしなければならない。拳を倒せれば、やつし自身も死に、虜になった者も解放される。

本作では、食料庫のチーズの塊に変身しており、手に取ったカルの手にくっついた。


  • ガンジー

バルサスの要塞」作中でも登場した、恐るべきモンスター。その姿は、「暗闇に浮かび上がる恐ろしい顔」であり、本作でも同じ部屋で再登場する。

これに遭遇したら、戦い倒すどころか、逃げられもしない、なおかつ悪意があり、自ら進んで遊び半分に対象を弄んで殺すという、悪質極まりない存在。本作でも通り抜けるためにあるアイテムが必要だった。


  • 腐れ(ディケイヤー)

アンデッドモンスター。見た目はカビて薄汚れた骸骨だが、カビのために周囲の空気を澱ませている。接近した者や交戦した者は、運試しをして吉と出ない限り、腐れ病という病気にかかる。これは腐れが放つカビの胞子を吸い込んだために発病する病気であり、発症すると体中に斑点が出て、一週間で死亡してしまう。助かる方法は、一週間以内に適切な癒し手の治療を受けるか、もしくは強力な魔法の治療薬を服用するしかない。劇中では、バルサス・ダイアの白骨化した死体から作られ、交戦したシニアとバークが感染してしまった。


  • 死霊

ブラックサンドの地下下水道の一角にある、「黒の杖」が保管された部屋に出るアンデッドモンスター。剣を武器に持ち、アンデッドらしく銀の武器しか通用しない。

一行は銀の武器を、三日かけて用意して向かっていくが、最初にティラーンが振るったダガーの一撃で倒されてしまった。


  • 変化(変身怪獣、シェイプチェンジャー)

ダークウッドの森で、縛られ助けを求めていた若い女性に化けていたモンスター。ミシャップが助けに近づくが、接近したら途端に本性を表し、爬虫類めいた姿になって襲い掛かった。


  • 流血ウナギ

上記変化との戦いの最中、カルが川に落ちた際に彼に噛みついたウナギ。体長1mくらいの肉食性のウナギで、ロープで結ばれたカルを引き上げた際に、一緒に釣り上げらた。

そのまま倒され、焼かれて一行の夕食になったが、噛みつかれたカルのみ「自分の肉を食って体力減らした奴を食って、体力回復するなんて何とも言えん気がする」とぼやいていた。


  • サイクロプス

ダークウッドの森の中で一行が野営している際に、遭遇した一つ目の巨人。一行に、「縄張りに入ったのだから何か支払え」と迫る。

支払いは金でなく身体でもいい(=食料にする)と口にして、最初は狼の肉(少し前に一行が戦った狼から獲ったもの。売って金にするために毛皮を獲り、そのついでに肉を食料の足しにしようとした)を差し出されたが拒絶。「若い女の肉が(柔らかくて)好きだ」との事なので、女装したままのミシャップが起こされ交渉した(この時ミシャップは、ティラーンから「こいつは若い女ならなんでもいい」「(目くらましの呪文で)若い女、出したり」と、ポン引きみたいな事を言われてる)。

ミシャップの口八丁により、ヤズトロモから買ったアイテム「炎のカプセル」を、「疲労回復の薬です。24時間戦えます」などと偽られて手渡され、退散した。


  • グリーンドラゴン(緑龍)

ダークウッドの森にて、ルクレチアの甘言に乗って出現した龍。ミニマイトのために、自身の魔法が無効化されるルクレチアが、一行を倒すために連れてきたもの。

まだ若龍らしく、ルクレチアによる世界征服が成功した暁には「肉をたっぷり食わせてくれる」と約束しているらしい(カルは勝手に「(その際には)きれいな銀龍を横にはべらせてるんだろう」と口にしていた)。

若く経験不足な龍であるものの、やはり強く、一行と対戦しダメージを食らわす。しかしランスターの素手の一撃を受け、即死してしまった(その身体は、後にブラックサンドに運ばれ、一行に大金をもたらす事になる)。


  • 海底人

深海の悪魔ふたたび」に登場。人魚族と戦争中で、ミシャップの船の積み荷の龍の皮から鎧を作り、それを戦争に用いていた。


  • 蛇人間

恐怖の神殿ふたたび」に登場。どくろ砂漠の失われた都市・ヴァトスにて集まっていた。大蛇を乗用動物として用いていた。


  • 精霊

恐怖の神殿ふたたび」に登場。タイタン世界における最強クラスのモンスターで、四大元素の力を有した四種が存在する。風の精は、「恐怖の神殿」劇中にも登場した。

マジックアイテムを用いる事で、操る事ができる。魔法および魔法の武器(また、精霊同士)を用いなければ、傷つける事もできない。

本作内には地の精と風の精が登場。蛇人間の操る地の精に対し、冒険者たちは魔法のゴブレットを用いて風の精霊を召喚し、戦わせた。

地の精は岩で構成された巨人の姿を、風の精は風で構成された人間の姿を、それぞれ取っている。


  • 喋るシャベル

「そして、火吹山へ」に登場。「火吹山の魔法使い」劇中にも登場した、自分で動いて迷宮内を掘り進むシャベル。知性を持ち、会話する事も可能。ランスターに拾われ彼の所有物となり、新たな主人と慕う。


  • 魔王子の影

「そして、火吹山へ」に登場。最終決戦時に登場したラスボス的なモンスターで、リーシャが死ぬ間際、黒の杖の魔力で召喚した。影のような瘴気が固まって、実体化している。

その姿は、魔王子シスの姿をおおまかに象っており、四本腕の逞しい人間の身体に、コウモリのような翼を背中に持ち、頭部は(瘴気が足らず)判然としない。鉤爪のある手には、両手剣を二振り握っており、圧倒的な力でパーティ一行に襲いかかった。


余談

ヒーロー(プレイヤー)たちは、劇中ではそれなりに善側の大義のために動いてはいる。

しかし、ブラックサンドでは上述のように「客から金を巻き上げる宿屋」にて、逆にその宿屋から金貨とアイテムを巻き上げたり、後の冒険では捕らわれのルクレチアに対して色々やらかそうとしていた(その傍若無人な行動から、ゲームマスターことディレクターからも「もうアンタらをヒーローと呼びたくない」などと言われたりも)。


関連項目

ファイティングファンタジー

タイタン(ファイティングファンタジー)

ウォーロック(雑誌)


バルサスの要塞

盗賊都市

運命の森

深海の悪魔

恐怖の神殿

火吹山の魔法使い

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