もう、うつむくのはやめる。
概要
主人公。魔導具師で男爵の娘、ではあるが本人は平民。
現代日本でOLとして生きた記憶を持つ転生者。
自分の仕事に対しては真摯であり、彼女の手がけた品は周囲の評価も高い。
双方の父の約束で兄弟子のトビアス・オルランドと婚約するが、入籍直前で婚約破棄される。
破棄されたこと自体を引きずってはいないが、様々な事情からオルランド家とは距離を置く事になる。
森へ素材採取に出かける時は女一人ということもあり、絡まれるのを防ぐため男装して変声用の魔導具を使用。「ダリ」と名乗る。
その時、魔物討伐任務で負傷した騎士ヴォルフレード・スカルファロットと出会い、友人となった。
彼と魔導具の話で意気投合したことで、彼の魔剣作成に取り組むようになる。
前世
大学卒業後、家電メーカーに就職した女性。本名不明。
元々は製造部門を希望していたが叶わず、激務の末に過労死した。
最期までずっと『うつむいたままだった』という前世の記憶、そして転生してからも婚約破棄に至るまで『うつむいていた』ことが今世の彼女のポリシー『うつむかない』に繋がっている。
容姿
女性にしては高身長。エメラルド色の瞳。
母親譲りらしい濃い赤色の髪の毛。知人からは「紅花詰草(ストロベリー・キャンドル)」と称される。
成長してからは視力が低下し、眼鏡を着用。
トビアスと婚約してからは、派手な容姿を好まない彼の要望により、髪は焦茶色に染め、眼鏡も服装も地味な配色に変えていた。
この髪の色は婚約破棄を機に元の赤毛に戻している。
上記「ダリ」の時の服装は髪を帽子の中に隠し、父の形見の上着を着用。
変声用魔導具をつけた喉はマフラーで覆っている。
またロセッティ商会の立ち上げに際し、商業ギルドの副ギルド長であるガブリエラ・ジェッダの意見を受けて、地味だった服装・化粧を一新。
神殿で視力回復の施術を受け、眼鏡は外した。
家族
父は魔導具師の「給湯器男爵」ことカルロ・ロセッティ。一代限りの名誉男爵。
離婚後、ダリヤを男手一つで育て、魔導ランタンなど数多くの魔導具を作った。
深酒が祟ったか、友人であるトビアスの父ともども若くして死去。
しかし生前、各所に作っていた「貸し」が、後にダリヤを助けることとなる。
母はランベルティ伯爵家出身のテリーザ。
カルロのもとに押しかける形で結婚したが、ダリヤを出産するために実家に帰り、後に赤子のダリヤだけをカルロのもとに送ってそのまま離婚した。
再婚相手となった男性(現在のランベルティ伯爵)の間にはダリヤにとって異父弟となる男子がいる。
ダリヤが成人した頃にはすでに故人であり、ランベルティ家とも疎遠になっている。
(以上のことはあくまでダリヤの認識であり、実際はかなり複雑な裏事情が絡んでいる点に留意されたい)
ダリヤは貴族の血を引くため、平民としては高い魔力量を持っている。
魔導具
父カルロと同じく、市民の生活に使われる生活魔導具の製作を生業とする。
前世の記憶と知識をもとに考案・製作された魔導具もある。
など